2009年07月13日

イキガミ 東宝DVD

イキガミ 東宝DVD

 オカルト映画と勘違いしていました。「イキガミ」は「生きている神→死神みたいなもの」と思い込んでいました。イキガミは「逝紙」で、国の機関から交付される「死亡予告証」です。戦時中の赤紙と呼ばれた召集令状を思い浮かべました。「イキガミ」には、24時間後の死亡予定時刻が記載されています。受け取るのは、18歳から24歳までの若者に限られます。国家繁栄維持法なる法律が根拠となって、国民は小学校入学時に予防接種を受ける。そのうち1000人にひとりの確率で、注射の成分で心臓が止まって死亡する。国民は、自分が若くして死ぬかもしれないという前提で、懸命に生きるだろうということが法律の趣旨です。対象者へは、亡くなる前日に「イキガミ」が、まるで宅急便のように届くのです。
 着信アリという映画にも似ているのですが、下地はやはり黒澤明監督の「生きる」です。あと1日の命となったときに人間はどんな行動に出るのか。
 前半は湿った話が多くて、ゆううつです。中盤から状況は変化します。善良で良質な映画です。残される人たちへ、亡くなっていく人たちの気持ちがバトンタッチされていくのです。命のリレーを見ているようでした。


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