2009年07月09日

相棒 劇場版

相棒 劇場版 絶体絶命!東京ビッグシティマラソン 2008年 テレビ朝日DVD

 黒澤明監督映画「生きる」が下地にあります。癌で余命半年になった犯人が、人生の最後の夢をかなえようとするのです。他のDVDでこの映画の予告編を見て、小説「オリンピックの身代金」ぽいストーリー展開を予想したのですが、見終わったときには「生きる」が思い浮かびました。
 「相棒」というテレビドラマをわたしは見たことがありません。主演の水谷豊さんがどんな演技をされているのかも知りませんでした。もうずいぶん昔、月を見ると狼に変身するバンパイアの頃とか、学校の先生役をされていた頃しか知りません。中年男のわたしは、ニュースと天気予報以外はテレビをあまり見ません。久しぶりにこの映画で見た水谷豊氏の演技はロボットのようなセリフの言い回しでした。物語全体の雰囲気とか流れもゲームのようでした。インターネットサイト、携帯電話、チェスが道具で、ニュースキャスター、女性衆議院議員が、連続予告殺人事件の標的となっていきます。犯人の動機は不明です。
 45分経過して動機が判明します。60分経過後に犯人が発見されます。120分の映画なので、最後の30分はどうするのだろうと思っていたら、からくりがありました。
 海外でのNPO法人による支援活動とか組織改革の必要性など、現代の背景が積極的に取り入れられています。
 時代が流れて形態が変わっても、芯にあるものは、50年以上前に製作された映画「生きる」と変わりはありません。だから50歳のわたしは、ほっとしたのです。人間は変わっていません。

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