2023年12月26日
2023年 今年読んで良かった本
2023年 今年読んで良かった本
『トラのじゅうたんになりたかったトラ ジェラルド・ローズ(香港生まれ、イギリス育ち)/文と絵 ふしみ・みさを/訳 岩波書店』
タイトルを見て? トラはトラではないのか。トラはトラであるからして、わざわざじゅうたんになる必要はなかろうに。こどもさん向けの絵本です。
『無人島のふたり 120日生きなくちゃ日記 山本文緒(やまもと・ふみお) 新潮社』
亡くなった女性小説家の方の日記です。おととし2021年10月13日(令和3年)に、すい臓がんのため58歳で逝去されています。
同作者の作品『自転しながら公転する 新潮社』を読んだのは、2021年5月のことでした。その本は、いつも自分たち家族がごはんを食べる部屋にある本棚に立ててあります。(著者への癌の宣告は同年4月でした)
『彼女の家計簿 原田ひ香 光文社』
主人公 瀧本里里(りり):32歳。シングルマザー。未婚の母。銀行員から転職して今は、女性向け情報サイトの会社『ホワイトスノウクラブ』で働いている。
瀧本啓(けい):里里(りり)の娘。2歳半。非嫡出子(婚姻関係にない男女の子ども。ひちゃくしゅつし)。誕生日は秋。
『いたずらおばあさん 高楼方子(たかどの・ほうこ)・作 千葉史子(ちば・ちかこ)・絵 フレーベル館』
小学校低学年のこどもさん向けの本でしょう。
エラババ先生:84歳。洋服研究家の偉い先生だそうです。絵では、体は小柄で背が低い。息子の家族と同居している。
ヒョコルさん:68歳。エラババ先生が講義するおしゃれ講座の生徒。エラババの弟子となる。体は細くて背が高い。夫あり。
エラちゃん:8歳ですから小学2年生ぐらい。おしゃれといたずらが好き。いけすかない大人がきらい。いけすかない:どうにも気にくわない。
ヒョコちゃん:8歳。おとなしい。
『めくってわかる*からだのしくみ 人体絵本(じんたいえほん) ジュリアーノ・フォルナーリ・作 加藤季子(かとう・すえこ)・訳 ポプラ社』
こどもさん向けの人体解剖図です。とてもいい本です。今年読んで良かった一冊になりました。
『夜に星を放つ(よるにほしをはなつ) 窪美澄(くぼ・みすみ) 文藝春秋』
好みの作家さんです。味わい深い文章を書かれる作家さんです。本は直木賞受賞作です。いつかは、同賞を受賞される作家さんだと思っていました。おめでとうございます。短編5本です。
『これでいいのだ 赤塚不二夫自叙伝 文春文庫』
著者は昭和10年生まれ(1935年)で、わたしの親の世代です。満州で生れて、第二次世界大戦後、帰国されています。たいへんなご苦労があった戦争体験者の世代です。ご本人は平成20年(2008年)に72歳でご逝去されています。
『ウクライナ戦争 小泉悠(こいずみ・ゆう) ちくま新書』
BSや地上波のテレビ報道番組でよく見かけるお方(おかた)です。軍事評論家としてのわかりやすい解説に好感をもっています。奥さんがロシア人、複雑なお心もちでしょう。この本は売れています。
『信仰から解放されない子どもたち #宗教2世に信教の自由を 横道誠 編・著 明石書店』
2022年7月8日、前総理大臣の銃撃事件があった昨年夏から話題になっていることがらです。 新刊書をチェックしていて目に留まり、興味を持ち取り寄せました。
執筆者は、元統一教会2世信者、元オウム真理教2世信者、天理教5世信者、元エホバの証人2世信者、元創価学会2世信者、教育学者、社会福祉士、ジャーナリスト(報道に関わる人)、宗教社会学者などの方々です。
『育児まんが日記 せかいはことば 齋藤陽道(さいとう・はるみち) ナナロク社』
この本と同時進行で読み始める本があります。『ろうの両親から生まれたぼくが聴こえる世界と聴こえない世界を行き来して考えた30のこと 五十嵐内(いがらし・だい) 幻冬舎』
ろう(聾):聴力を失っている。耳が聞こえない。
本の帯に『耳の聞こえない母が大嫌いだった。』と書いてあります。
コーダ:耳が聞こえない・聞こえにくい親ももつこどものこと。著者の両親は、ふたりとも耳が聴こえないと本の帯に書いてあります。五十嵐さんの本は、ろうの両親から生まれたこどもさんが書いた本です。
そして、対比するようにこれから読むこの本のほうは、ふたりのお子さんをもつ、ろうのご両親のうちのパパが書いたこちらの本です。
本の帯にあるメッセージは『毎日は、いつもおもしろい』です。0才と3才のこどもさんがおられます。2018年生まれの長男とあります。うちの孫よりは年下です。
ろう者のこどもの立場の人が書いたほうは暗そうな内容、親の立場の人が書いたほうは明るそうな内容です。さて、どのような感想になるか楽しみです。
『ろうの両親から生まれたぼくが聴こえる世界と聴こえない世界を行き来して考えた30のこと 五十嵐内(いがらし・だい) 幻冬舎』
ろう(聾):聴力を失っている。耳が聞こえない。本の帯に『耳の聞こえない母が大嫌いだった。』と書いてあります。
『宙ごはん(そらごはん) 町田そのこ 小学館』
宙(そら):女の子 産みの親である実母が川瀬花野で、育ての親が、川瀬花野の妹である日坂風海(ひさか・ふみ)。冒頭付近で、宙は自分のことをクレヨンの灰色にたとえます。日の崎第二小学校の小学1年生です。
『ゆらゆらばしのうえで きむらゆういち・文 はたこうしろう・絵 福音館書店』
きむらゆういちさんの作品では、『あらしのよるに』が有名で、自分もそのシリーズのファンです。
話の筋立ては一貫しています。(いっかん。つらぬいてある一本)。食べるもの(動物)と食べられるもの(動物)が、会話をお互いにするなかで、仲良しになっていくのです。
『僕の心臓は右にある 大城文章(おおしろ・ふみあき) 朝日新聞出版』
著者は、太川陽介さんの路線バス対決旅で見たことがあります。大城さんは、太川チームのゲストで参加されました。熊太郎自身でも、いつ情報を脳みそに仕入れたのか記憶が定かではないのですが、大城さんのこの本が爆発的におもしろいと聞きました。読んでみたくなりました。
『がまんのケーキ かがくいひろし 教育画劇』
おもしろそうな絵です。絵には特徴があります。絵はシャープ(するどい)ではありません。もったりしています。どじょうのようなものがいちごケーキにはりついています。それは、なまずのようでもあります。ケーキを山登りのように登っているように見えます。その右側には、ヒゲを生やした、あやしげなカメが、これまた山登りのような姿勢で、ケーキにしがみついています。
『あしたから出版社 島田潤一郎(しまだ・じゅんいちろう) ちくま文庫』
『とても生きにくい世の中だと思う…… 若いころにちゃんと働いてこなかった人間にとって…… 本当は就職をしたかったのだ……』(始まりにある魅力的な文章です。読む意欲が湧いてきます)
『にゃんこ大戦争で学ぶ!お金のヒミツ KADOKAWA』
こちらはかなりいい本です。思うに学校で国語算数理科社会を学ぶように、お金のことを学んだほうがいい。お金の管理ができなくて破綻(はたん)する人がいます。働いて稼いで貯めるとか、ローンを組んで車や家を買うとか、教育資金とか、少しはずれて、貸した金は返ってこないとか、保証人になったら全財産を失うこともあるとか、そういう現実的な学びが必要です。
『なつみはなんにでもなれる ヨシタケシンスケ PHP』
なかなかいい絵本でした。色がきれいで、絵が優しい(やさしい)ことがこの作者さんの特徴です。 そして、発想がいっぱいです。(アイデア豊富)
『クマにあったらどうするか アイヌ民族最後の狩人 姉崎等 聞き書き・片山龍峯(かたやま・たつみね) 筑摩書房』
姉崎さんはこどものころから働き続けて17歳で自分たち家族の家を建てています。この時代の生活が、このあと読んでいるとよく伝わってきます。日本人が大正時代から昭和時代にかけて生きてきた歴史書であり、読むことで、読み手は疑似体験ができます。良書です。今年読んで良かった一冊に加えておきます。
『定本 本屋図鑑 本屋図鑑編集部 編 徳地直美 絵 夏葉社』
古いものを追う企画にみえます。消えていくものです。(町の本屋が消えていきます)。1995年(平成7年)、ウィンドウズ95が発表されて以降、物の流通が大きく変化していきました。
ネットで注文、配達、電子書籍の登場です。町の本屋がたくさんなくなりました。
憩いの場であった町の本屋です。こちらの本に、そんな本屋の紹介が盛りだくさんです。
全国47都道府県を回っておられます。取材は、2012年(平成24年)11月から2013年(平成25年)6月の約半年間と2020年(令和2年)以降です。
『敗北からの芸人論 平成ノブシコブシ 徳井健太 新潮社』
著者は、こどものころ母親が統合失調症で、ヤングケアラーをしていたという記事をどこかで読みました。この本はご本人の自伝だろうと思って買いました。違っていました。(53ページに、ご本人のその件に関するコメントがあります。お母さんは自殺されています)
『おかあちゃんがつくったる 長谷川義史(はせがわ・よしふみ) 講談社』
2012年(平成24年)初版の絵本ですが、内容は、昭和30年代から40年代初めの内容です。
すごい絵本です。胸が熱くなります。死別母子家庭の母親とこどものお話です。ジンとくる結末です。
『ボクはやっと認知症のことがわかった 医師 長谷川和夫 読売新聞編集委員 猪熊律子(いのくま・りつこ) KADOKAWA』
こちらの本では、認知症の医療や介護にかかわってきた自分自身が認知症になりましたと書かれています。2017年(平成29年)88歳のときに公表されています。(この部分の文章は、2020年(令和2年)になるころに書かれています。著者は、2021年(令和3年)に老衰により92歳で亡くなられています)
『喫茶店で松本隆さんから聞いたこと 山下賢二 夏葉社』
松本隆:作詞家。ミュージシャン。グループ活動として、ロックバンド『はっぴいえんど』。作詞作品として、アグネス・チャンの『ポケットいっぱいの秘密』、チューリップの『夏色の思い出』、太田裕美の『木綿のハンカチーフ』、そのほか、ヒット曲多数。細野晴臣さん、大瀧詠一さんほかと交流がある。
『歌うように、伝えたい 人生を中断した私の再生と希望 塩見三省(しおみ・さんせい) 角川春樹事務所』
今年4月以降、NHKBSの再放送で、『あまちゃん』を見ていました。塩見三省さんは、岩手県三陸を舞台に勉さん(べんさん)を演じておられました。琥珀をいつも大事そうに磨いておられました。
熊太郎『塩見三省さんは病気になって亡くなったねーー』
熊太郎の妻『そうだね。お気の毒だったねぇ』
調べたら塩見三省さんはご存命でした。失礼しました。
『その本は 又吉直樹 ヨシタケシンスケ ポプラ社』
おもしろそうです。
王さまが、又吉直樹さんとヨシタケシンスケさんに指令を出します。
世界を回って、『めずらしい本』の話を集めてきて、わたしに教えてくれというパターンです。
『トラのじゅうたんになりたかったトラ ジェラルド・ローズ(香港生まれ、イギリス育ち)/文と絵 ふしみ・みさを/訳 岩波書店』
タイトルを見て? トラはトラではないのか。トラはトラであるからして、わざわざじゅうたんになる必要はなかろうに。こどもさん向けの絵本です。
『無人島のふたり 120日生きなくちゃ日記 山本文緒(やまもと・ふみお) 新潮社』
亡くなった女性小説家の方の日記です。おととし2021年10月13日(令和3年)に、すい臓がんのため58歳で逝去されています。
同作者の作品『自転しながら公転する 新潮社』を読んだのは、2021年5月のことでした。その本は、いつも自分たち家族がごはんを食べる部屋にある本棚に立ててあります。(著者への癌の宣告は同年4月でした)
『彼女の家計簿 原田ひ香 光文社』
主人公 瀧本里里(りり):32歳。シングルマザー。未婚の母。銀行員から転職して今は、女性向け情報サイトの会社『ホワイトスノウクラブ』で働いている。
瀧本啓(けい):里里(りり)の娘。2歳半。非嫡出子(婚姻関係にない男女の子ども。ひちゃくしゅつし)。誕生日は秋。
『いたずらおばあさん 高楼方子(たかどの・ほうこ)・作 千葉史子(ちば・ちかこ)・絵 フレーベル館』
小学校低学年のこどもさん向けの本でしょう。
エラババ先生:84歳。洋服研究家の偉い先生だそうです。絵では、体は小柄で背が低い。息子の家族と同居している。
ヒョコルさん:68歳。エラババ先生が講義するおしゃれ講座の生徒。エラババの弟子となる。体は細くて背が高い。夫あり。
エラちゃん:8歳ですから小学2年生ぐらい。おしゃれといたずらが好き。いけすかない大人がきらい。いけすかない:どうにも気にくわない。
ヒョコちゃん:8歳。おとなしい。
『めくってわかる*からだのしくみ 人体絵本(じんたいえほん) ジュリアーノ・フォルナーリ・作 加藤季子(かとう・すえこ)・訳 ポプラ社』
こどもさん向けの人体解剖図です。とてもいい本です。今年読んで良かった一冊になりました。
『夜に星を放つ(よるにほしをはなつ) 窪美澄(くぼ・みすみ) 文藝春秋』
好みの作家さんです。味わい深い文章を書かれる作家さんです。本は直木賞受賞作です。いつかは、同賞を受賞される作家さんだと思っていました。おめでとうございます。短編5本です。
『これでいいのだ 赤塚不二夫自叙伝 文春文庫』
著者は昭和10年生まれ(1935年)で、わたしの親の世代です。満州で生れて、第二次世界大戦後、帰国されています。たいへんなご苦労があった戦争体験者の世代です。ご本人は平成20年(2008年)に72歳でご逝去されています。
『ウクライナ戦争 小泉悠(こいずみ・ゆう) ちくま新書』
BSや地上波のテレビ報道番組でよく見かけるお方(おかた)です。軍事評論家としてのわかりやすい解説に好感をもっています。奥さんがロシア人、複雑なお心もちでしょう。この本は売れています。
『信仰から解放されない子どもたち #宗教2世に信教の自由を 横道誠 編・著 明石書店』
2022年7月8日、前総理大臣の銃撃事件があった昨年夏から話題になっていることがらです。 新刊書をチェックしていて目に留まり、興味を持ち取り寄せました。
執筆者は、元統一教会2世信者、元オウム真理教2世信者、天理教5世信者、元エホバの証人2世信者、元創価学会2世信者、教育学者、社会福祉士、ジャーナリスト(報道に関わる人)、宗教社会学者などの方々です。
『育児まんが日記 せかいはことば 齋藤陽道(さいとう・はるみち) ナナロク社』
この本と同時進行で読み始める本があります。『ろうの両親から生まれたぼくが聴こえる世界と聴こえない世界を行き来して考えた30のこと 五十嵐内(いがらし・だい) 幻冬舎』
ろう(聾):聴力を失っている。耳が聞こえない。
本の帯に『耳の聞こえない母が大嫌いだった。』と書いてあります。
コーダ:耳が聞こえない・聞こえにくい親ももつこどものこと。著者の両親は、ふたりとも耳が聴こえないと本の帯に書いてあります。五十嵐さんの本は、ろうの両親から生まれたこどもさんが書いた本です。
そして、対比するようにこれから読むこの本のほうは、ふたりのお子さんをもつ、ろうのご両親のうちのパパが書いたこちらの本です。
本の帯にあるメッセージは『毎日は、いつもおもしろい』です。0才と3才のこどもさんがおられます。2018年生まれの長男とあります。うちの孫よりは年下です。
ろう者のこどもの立場の人が書いたほうは暗そうな内容、親の立場の人が書いたほうは明るそうな内容です。さて、どのような感想になるか楽しみです。
『ろうの両親から生まれたぼくが聴こえる世界と聴こえない世界を行き来して考えた30のこと 五十嵐内(いがらし・だい) 幻冬舎』
ろう(聾):聴力を失っている。耳が聞こえない。本の帯に『耳の聞こえない母が大嫌いだった。』と書いてあります。
『宙ごはん(そらごはん) 町田そのこ 小学館』
宙(そら):女の子 産みの親である実母が川瀬花野で、育ての親が、川瀬花野の妹である日坂風海(ひさか・ふみ)。冒頭付近で、宙は自分のことをクレヨンの灰色にたとえます。日の崎第二小学校の小学1年生です。
『ゆらゆらばしのうえで きむらゆういち・文 はたこうしろう・絵 福音館書店』
きむらゆういちさんの作品では、『あらしのよるに』が有名で、自分もそのシリーズのファンです。
話の筋立ては一貫しています。(いっかん。つらぬいてある一本)。食べるもの(動物)と食べられるもの(動物)が、会話をお互いにするなかで、仲良しになっていくのです。
『僕の心臓は右にある 大城文章(おおしろ・ふみあき) 朝日新聞出版』
著者は、太川陽介さんの路線バス対決旅で見たことがあります。大城さんは、太川チームのゲストで参加されました。熊太郎自身でも、いつ情報を脳みそに仕入れたのか記憶が定かではないのですが、大城さんのこの本が爆発的におもしろいと聞きました。読んでみたくなりました。
『がまんのケーキ かがくいひろし 教育画劇』
おもしろそうな絵です。絵には特徴があります。絵はシャープ(するどい)ではありません。もったりしています。どじょうのようなものがいちごケーキにはりついています。それは、なまずのようでもあります。ケーキを山登りのように登っているように見えます。その右側には、ヒゲを生やした、あやしげなカメが、これまた山登りのような姿勢で、ケーキにしがみついています。
『あしたから出版社 島田潤一郎(しまだ・じゅんいちろう) ちくま文庫』
『とても生きにくい世の中だと思う…… 若いころにちゃんと働いてこなかった人間にとって…… 本当は就職をしたかったのだ……』(始まりにある魅力的な文章です。読む意欲が湧いてきます)
『にゃんこ大戦争で学ぶ!お金のヒミツ KADOKAWA』
こちらはかなりいい本です。思うに学校で国語算数理科社会を学ぶように、お金のことを学んだほうがいい。お金の管理ができなくて破綻(はたん)する人がいます。働いて稼いで貯めるとか、ローンを組んで車や家を買うとか、教育資金とか、少しはずれて、貸した金は返ってこないとか、保証人になったら全財産を失うこともあるとか、そういう現実的な学びが必要です。
『なつみはなんにでもなれる ヨシタケシンスケ PHP』
なかなかいい絵本でした。色がきれいで、絵が優しい(やさしい)ことがこの作者さんの特徴です。 そして、発想がいっぱいです。(アイデア豊富)
『クマにあったらどうするか アイヌ民族最後の狩人 姉崎等 聞き書き・片山龍峯(かたやま・たつみね) 筑摩書房』
姉崎さんはこどものころから働き続けて17歳で自分たち家族の家を建てています。この時代の生活が、このあと読んでいるとよく伝わってきます。日本人が大正時代から昭和時代にかけて生きてきた歴史書であり、読むことで、読み手は疑似体験ができます。良書です。今年読んで良かった一冊に加えておきます。
『定本 本屋図鑑 本屋図鑑編集部 編 徳地直美 絵 夏葉社』
古いものを追う企画にみえます。消えていくものです。(町の本屋が消えていきます)。1995年(平成7年)、ウィンドウズ95が発表されて以降、物の流通が大きく変化していきました。
ネットで注文、配達、電子書籍の登場です。町の本屋がたくさんなくなりました。
憩いの場であった町の本屋です。こちらの本に、そんな本屋の紹介が盛りだくさんです。
全国47都道府県を回っておられます。取材は、2012年(平成24年)11月から2013年(平成25年)6月の約半年間と2020年(令和2年)以降です。
『敗北からの芸人論 平成ノブシコブシ 徳井健太 新潮社』
著者は、こどものころ母親が統合失調症で、ヤングケアラーをしていたという記事をどこかで読みました。この本はご本人の自伝だろうと思って買いました。違っていました。(53ページに、ご本人のその件に関するコメントがあります。お母さんは自殺されています)
『おかあちゃんがつくったる 長谷川義史(はせがわ・よしふみ) 講談社』
2012年(平成24年)初版の絵本ですが、内容は、昭和30年代から40年代初めの内容です。
すごい絵本です。胸が熱くなります。死別母子家庭の母親とこどものお話です。ジンとくる結末です。
『ボクはやっと認知症のことがわかった 医師 長谷川和夫 読売新聞編集委員 猪熊律子(いのくま・りつこ) KADOKAWA』
こちらの本では、認知症の医療や介護にかかわってきた自分自身が認知症になりましたと書かれています。2017年(平成29年)88歳のときに公表されています。(この部分の文章は、2020年(令和2年)になるころに書かれています。著者は、2021年(令和3年)に老衰により92歳で亡くなられています)
『喫茶店で松本隆さんから聞いたこと 山下賢二 夏葉社』
松本隆:作詞家。ミュージシャン。グループ活動として、ロックバンド『はっぴいえんど』。作詞作品として、アグネス・チャンの『ポケットいっぱいの秘密』、チューリップの『夏色の思い出』、太田裕美の『木綿のハンカチーフ』、そのほか、ヒット曲多数。細野晴臣さん、大瀧詠一さんほかと交流がある。
『歌うように、伝えたい 人生を中断した私の再生と希望 塩見三省(しおみ・さんせい) 角川春樹事務所』
今年4月以降、NHKBSの再放送で、『あまちゃん』を見ていました。塩見三省さんは、岩手県三陸を舞台に勉さん(べんさん)を演じておられました。琥珀をいつも大事そうに磨いておられました。
熊太郎『塩見三省さんは病気になって亡くなったねーー』
熊太郎の妻『そうだね。お気の毒だったねぇ』
調べたら塩見三省さんはご存命でした。失礼しました。
『その本は 又吉直樹 ヨシタケシンスケ ポプラ社』
おもしろそうです。
王さまが、又吉直樹さんとヨシタケシンスケさんに指令を出します。
世界を回って、『めずらしい本』の話を集めてきて、わたしに教えてくれというパターンです。
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