2022年01月12日
タクシードライバーぐるぐる日記 内田正治
タクシードライバーぐるぐる日記 内田正治(うちだ・しょうじ) 三五館シンシャ フォレスト出版
第一章を読み終えたところです。
人生の厳しさが伝わってくる内容です。
タクシーには年に数回しか乗りません。
車内の会話は苦手です。
ひとりで乗る時は話しません。
利用するときはおつりが出ないように小銭を用意してから乗ります。
夫婦で乗る時は夫婦でけっこうしゃべります。
運転手さんともしゃべります。
饒舌(じょうぜつ。おしゃべり)な運転手さんも多い。
いろいろ教えてもらえます。
たいへんな仕事だと思います。
自分にはできません。自分は旅行が好きですが方向オンチです。徒歩でも自家用車でもカーナビがあっても、よく道を間違えて迷います。
スマホの地図があっても、東西南北が理解できなかったりもします。むずかしい。
最近のタクシー運転手さんたちは、コロナ対策で、ビニールボックスに包まれたような状態で運転をされています。
運転業務は、釣銭というお金をもっているので、タクシー強盗も怖い。
タクシーの後席で、お客さんがスマホで電話をされるのは嫌だろうなあと察します。
ヒエラルキー:階層性、階級制、上下の序列
お金の話が出ます。昔はお金がなくて高校・大学への進学をあきらめる人がたくさんいました。
そういう人たちが社会をしっかり支えてきました。
働きながら定時制高校に行ったり、夜間大学に通ったりしました。
愚直(ぐちょく。ばか正直になって)に働き続けました。
まえがきを読んだところですが、この先、なんだか暗くつらい内容になりそうです。
客側の様子を読んでいると、日本人が情けなくなってきます。
著者は、家業の倒産、離婚、老親の世話とあり、かなりきつい人生です。
ハートにズキッとくる表現などとして『人の不幸は蜜の味』『見て見ぬふり』『サンコロ兄弟(一日の営業収入が3万円代ばかりで低い)』
東京都内のタクシーです。
知らなかったこととして、お客さんには、東京特別区以外で乗車してもらうことはできない。都内から都外へお客さんを運んだあとならOK。
ハイヤーは街を流さない。完全予約制。メーターではない。出庫から帰庫までが課金となる。
黒タクは、優良乗務員が運転する。
1台の車を2人で交代して使用することは知っています。勤務時間18時間のうち、実車は(乗客あり)5時間から7時間ぐらいだそうです。
営業所には、タクシーが500台超えの数である。勤務者が事務職も含めて1000人ほどだそうですので、とても大きなタクシー会社です。
ドライバーのひとり仕事とはいえ、気の合う同僚ができると気晴らしになるのでしょう。
燃料はLPガス(液化石油ガス)を使用する。
ライバルは自社のドライバーだそうです。
この出版社のこのシリーズを読むと、人間の嫌な部分や汚い面が出てきます。
そして、努力があります。
頭が下がります。自腹を切って、都バスで周遊しながら地理を覚えます。ドライバーであることを隠してタクシーに乗って道を覚えます。同業者のルートどり(道路選択)を学ぶのです。
成績がいつもいい先輩を尊敬して真似をする。
仕事のひとつのパターンとして、まずは、お金の世界、次に人情、そして、やりがい、生きがいがあります。
(休憩のあと、読書はつづく)
長距離移動タクシーのお話があります。
著者自身のことではありませんが、横浜市から鳥取市まで600km以上(そんな遠くてもタクシーは行くのかと驚きました)ありました。結果は無賃乗車でした。
もうひとつ著者自身のことではありませんが、東京都内上野から富山まで。約800km。料金約20万円。ちゃんと支払いがあったそうです。運転手側の判断として、なかなかできることではありません。
96ページ付近ではため息がもれます。
あまりにも痛ましくてここには書けません。(まわりの人の借金話です)
命をお金に変えるために生命保険を利用してはいけません。
重苦しいお話が続くので、休み休み読みます。
107ページ付近では、自分なりに『人生はいつでもどこにいても一時的滞在地』という文節が思い浮かびました。乗客との出会いと別れは、一期一会(いちごいちえ。一度だけの出会い)です。
本を読みながら『文字』とは何だろうと考えます。『文字』に関する考察です。『文字』とは、自分の気持ちを記録して、後世に残すもの。自分が伝えたいメッセージをだれかに知ってもらいたいと訴えるもの。
借金の話が出るので、お金は人を幸せにも不幸にもすると気づきます。
秀逸です。
お金をうまくコントロールできればお金持ちになれるのでしょうが、コントロールできなければ、倒産、借金対策のための離婚、一家離散、貧困、つらい日々を体験することになります。
借金問題が解決しても『別れた奥さんと再び一緒になろうというパワーはなかった』というお言葉には、うなだれるしかありません。
東京都心部で生活している人たちの意識って、地方に住む人間の立場で文章を読むと普通じゃありません。都内中心部に近づきたくなくなりました。
うわべだけの仲よしごっこに見える接客サービス関係があります。
華やかな見送りのあと、車内では、車の外でサヨナラの手を振ってくれた人への悪口が始まります。
いっぽう、見送った人も客になれば、見送ったお客さんの悪口を言います。
人間がお金(商品)に見える世界があります。
人間には表と裏があります。世の中は、錯覚と誤解で成り立っていて、上手にサギ的行為をしたものが大きな収益を得ることがあります。
なんというか、運転手を誘って来るオカマの男性客とか、人間の裏面を見せられる商売です。
ほがらか風俗嬢には人生を教えられます。
人間は気持ちのもちかたしだいで、幸せな気分にもなれるし、不幸せな気分にもなれる。
タクシードライバーだった著者ですが、自宅では、クルマやバイク、自転車さえも所有していないそうです。ちょっとびっくりですが、ここまで読んできて、そういうものなのだろうと妙に納得できました。
東京都が70歳以上に交付しているシルバーパスを利用されています。
青タン:深夜割増料金。メーターが青くなる。
読んでいて、仕事でつらくなったときには『ばかになる』ことが苦境を乗り越えるコツだったことを自分も思い出しました。
読み終えてひとこと『(働くこと、生きることは)厳しい』
第一章を読み終えたところです。
人生の厳しさが伝わってくる内容です。
タクシーには年に数回しか乗りません。
車内の会話は苦手です。
ひとりで乗る時は話しません。
利用するときはおつりが出ないように小銭を用意してから乗ります。
夫婦で乗る時は夫婦でけっこうしゃべります。
運転手さんともしゃべります。
饒舌(じょうぜつ。おしゃべり)な運転手さんも多い。
いろいろ教えてもらえます。
たいへんな仕事だと思います。
自分にはできません。自分は旅行が好きですが方向オンチです。徒歩でも自家用車でもカーナビがあっても、よく道を間違えて迷います。
スマホの地図があっても、東西南北が理解できなかったりもします。むずかしい。
最近のタクシー運転手さんたちは、コロナ対策で、ビニールボックスに包まれたような状態で運転をされています。
運転業務は、釣銭というお金をもっているので、タクシー強盗も怖い。
タクシーの後席で、お客さんがスマホで電話をされるのは嫌だろうなあと察します。
ヒエラルキー:階層性、階級制、上下の序列
お金の話が出ます。昔はお金がなくて高校・大学への進学をあきらめる人がたくさんいました。
そういう人たちが社会をしっかり支えてきました。
働きながら定時制高校に行ったり、夜間大学に通ったりしました。
愚直(ぐちょく。ばか正直になって)に働き続けました。
まえがきを読んだところですが、この先、なんだか暗くつらい内容になりそうです。
客側の様子を読んでいると、日本人が情けなくなってきます。
著者は、家業の倒産、離婚、老親の世話とあり、かなりきつい人生です。
ハートにズキッとくる表現などとして『人の不幸は蜜の味』『見て見ぬふり』『サンコロ兄弟(一日の営業収入が3万円代ばかりで低い)』
東京都内のタクシーです。
知らなかったこととして、お客さんには、東京特別区以外で乗車してもらうことはできない。都内から都外へお客さんを運んだあとならOK。
ハイヤーは街を流さない。完全予約制。メーターではない。出庫から帰庫までが課金となる。
黒タクは、優良乗務員が運転する。
1台の車を2人で交代して使用することは知っています。勤務時間18時間のうち、実車は(乗客あり)5時間から7時間ぐらいだそうです。
営業所には、タクシーが500台超えの数である。勤務者が事務職も含めて1000人ほどだそうですので、とても大きなタクシー会社です。
ドライバーのひとり仕事とはいえ、気の合う同僚ができると気晴らしになるのでしょう。
燃料はLPガス(液化石油ガス)を使用する。
ライバルは自社のドライバーだそうです。
この出版社のこのシリーズを読むと、人間の嫌な部分や汚い面が出てきます。
そして、努力があります。
頭が下がります。自腹を切って、都バスで周遊しながら地理を覚えます。ドライバーであることを隠してタクシーに乗って道を覚えます。同業者のルートどり(道路選択)を学ぶのです。
成績がいつもいい先輩を尊敬して真似をする。
仕事のひとつのパターンとして、まずは、お金の世界、次に人情、そして、やりがい、生きがいがあります。
(休憩のあと、読書はつづく)
長距離移動タクシーのお話があります。
著者自身のことではありませんが、横浜市から鳥取市まで600km以上(そんな遠くてもタクシーは行くのかと驚きました)ありました。結果は無賃乗車でした。
もうひとつ著者自身のことではありませんが、東京都内上野から富山まで。約800km。料金約20万円。ちゃんと支払いがあったそうです。運転手側の判断として、なかなかできることではありません。
96ページ付近ではため息がもれます。
あまりにも痛ましくてここには書けません。(まわりの人の借金話です)
命をお金に変えるために生命保険を利用してはいけません。
重苦しいお話が続くので、休み休み読みます。
107ページ付近では、自分なりに『人生はいつでもどこにいても一時的滞在地』という文節が思い浮かびました。乗客との出会いと別れは、一期一会(いちごいちえ。一度だけの出会い)です。
本を読みながら『文字』とは何だろうと考えます。『文字』に関する考察です。『文字』とは、自分の気持ちを記録して、後世に残すもの。自分が伝えたいメッセージをだれかに知ってもらいたいと訴えるもの。
借金の話が出るので、お金は人を幸せにも不幸にもすると気づきます。
秀逸です。
お金をうまくコントロールできればお金持ちになれるのでしょうが、コントロールできなければ、倒産、借金対策のための離婚、一家離散、貧困、つらい日々を体験することになります。
借金問題が解決しても『別れた奥さんと再び一緒になろうというパワーはなかった』というお言葉には、うなだれるしかありません。
東京都心部で生活している人たちの意識って、地方に住む人間の立場で文章を読むと普通じゃありません。都内中心部に近づきたくなくなりました。
うわべだけの仲よしごっこに見える接客サービス関係があります。
華やかな見送りのあと、車内では、車の外でサヨナラの手を振ってくれた人への悪口が始まります。
いっぽう、見送った人も客になれば、見送ったお客さんの悪口を言います。
人間がお金(商品)に見える世界があります。
人間には表と裏があります。世の中は、錯覚と誤解で成り立っていて、上手にサギ的行為をしたものが大きな収益を得ることがあります。
なんというか、運転手を誘って来るオカマの男性客とか、人間の裏面を見せられる商売です。
ほがらか風俗嬢には人生を教えられます。
人間は気持ちのもちかたしだいで、幸せな気分にもなれるし、不幸せな気分にもなれる。
タクシードライバーだった著者ですが、自宅では、クルマやバイク、自転車さえも所有していないそうです。ちょっとびっくりですが、ここまで読んできて、そういうものなのだろうと妙に納得できました。
東京都が70歳以上に交付しているシルバーパスを利用されています。
青タン:深夜割増料金。メーターが青くなる。
読んでいて、仕事でつらくなったときには『ばかになる』ことが苦境を乗り越えるコツだったことを自分も思い出しました。
読み終えてひとこと『(働くこと、生きることは)厳しい』
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