2020年12月28日

いつもいっしょに こんのひとみ作 いもとようこ絵

いつもいっしょに こんのひとみ作 いもとようこ絵 金の星社

 絵本です。
 くまさんとうさぎさんが出てきます。
 くまさんは、最初はひとりぼっちでしたが、うさぎさんと知り合い、いっしょに生活を始めます。
 だけど、ふたりの間にいさかいが起こって、うさぎさんがいなくなってしまい、くまさんがさびしくなって悲しいと嘆く(なげく)のです。
 最後はハッピーエンドになりますのでご安心ください。
 読み終えて、おとなでもほっとできる絵本です。よかった。

 この絵本を読んでいる同時期に柳美里(ゆうみり)さんの上野恩賜公園(うえのおんしこうえん)を舞台にしたホームレスの小説を読んでいて、二冊の本のことが脳内で重なり不思議な感覚になりました。
 妻を病気で亡くしてひとり暮らしになった男性は、親切で押しかけ入居してきた孫娘に世話になることに精神的な負担と苦痛を感じて、書置きを残して家出をします。<もう自分のことは探さないでくれ>
 歳月をへだてると、くまとうさぎのように気が合わないことがあって、いっしょにいられなくなるのです。だから、ずっとべったりといっしょにいるよりも、ときおりいっしょにいられたらいいとか、たまにいっしょにいられたらいいとかというふうに気持ちが変化するのです。
 人間とはむずかしい生き物です。

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