2015年10月20日

下流老人 藤田孝典 朝日新書

下流老人 藤田孝典 朝日新書

 全体で221ページのうちの164ページまできたところで、感想を書き始めます。
 最初の100ページぐらいまではよかった。良書です。今年読んでよかった1冊です。ただし、半分以降を読み続けていたら、もう読み進めることをやめようかという気持ちになってしまいました。「救い」がないのです。暗い気持ちにさせられます。解決策はありません。全部が全部書いてあるとおりになるとは思えません。全員が長寿で亡くなるわけでもないし、お金がすべてとも思えません。

 著者の業務体験に基づき、ことに統計調査で詳しく、問題点に対して深く突っ込んだ考察を重ねてあります。
 家族がいてもいなくても交流のない「孤独」、3つの無い(十分な収入、貯金、頼れる人)と話は続いていきます。先日読んだNHKの「老後破産」と同様で、問題提起、批判はありますが、対策はありません。

 この種のお話では、必ず生活保護制度のことがとりあげられます。生活保護を受給している世帯の半分以上は、高齢者なのでしょう。なんだか、手当化している。生活保護の受給を肯定してありますが、それなら、現役時代に年金保険料を納付する意味がありません。

 病気や事故で働けなくなる。医療費や介護費が払えなくなる。健康管理に気をつけて、悪いところがあれば、すみやかに受診して早期治療に努めたい。

 事例は生々しい。だれでも転落する可能性を秘めている。

 下流老人の発生を抑止するためには、若者の正規雇用数を増加させる。なんだか、昔はあたりまえにしていたことが、今はできなくなった。学校を卒業して、就職して、結婚して、子育てをして…、子を自立させて、定年を迎えて、老いて、静かに暮らして、死んでいく。
 
 100ページすぎあたりから、下流化の地殻変動はまだ始まったばかりのような表現が続きます。このあたりから、読むのがいやになってきます。

(つづく)

 やはり、後半部は流し読みをして短時間で読み終えました。
 なぜだろうかと考えました。
 読んでいると、暮らし方を強制されているような気持ちになってくるのです。「自由」がない。
 外国と比較して、日本人高齢者はいつまでも働きすぎだとあります。そうでしょうか。畑仕事をして働いて自給自足をしている人も多い。この本に書いてあることがすべてだとは思いたくない。


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