2014年08月26日
クール・ランニング 映画 DVD
クール・ランニング 映画 DVD
ディズニーの目標はおそらく、人に夢と希望を与える作品作りであり、ハッピーエンドを到達点として、人を幸せな気分にさせてくれることにあるのでしょう。いい映画です。ぜひ見てほしい。こどもさんにも見せてあげてほしい。
ボブスレー界から遠ざかっていたコーチが、青年に説得されてコーチを引き受けた理由は何でしょうか。20年前に青年の亡くなった父親が、コーチの親友だったからです。片方が亡くなってもなお続く友情があります。
「サイクル」、世代を変えながらも続いていく生活活動を形成することは、事業の継続をしていくうえで重要です。そういうシステムを構築することが法人活動の基礎です。この物語は、コーチによるチームという集団をマネジメント(コントロール)していくやり方を教示する面をもっています。
元ボブスレーチームの選手だったコーチが雪の降らないジャマイカに移住したのはなぜだろう。もう二度とボブスレーはやらないと決めたからではないだろうか。そんなことを考えました。
ところどころで俳優の口から発言される決めゼリフがびしっとしていて気持ちがいい。自覚と誇り(プライド)があります。胸に響きます。黒人差別への抵抗があります。それは白いオリンピック(冬季オリンピックは、白人が競い楽しむオリンピック)への批判です。
映画の中で、コーチは強引です。映画の中だから表現できた世界です。現実には無理でしょう。ただ、失敗した者を助ける再起の部分は現実社会でも認められると信じたい。
4人のうちのひとりの選手の父親の姿がいい。息子の成長を認めて応援してくれます。声かけによる伏線が、前半から張り巡らされています。なかなか感動しました。スイスチームの物まねを脱して、自分たちはジャマイカ流でいこうというくだりには、そうだと声援をおくりました。勝負で勝つときに必要な心理状態は「リラックス」です。
オリンピック精神を説く映画でした。メダルよりも大事なことがある。勝つことよりも大事なことがある。
日本語吹き替えにして聞きました。原語の英語で聞くことにこだわっていた時期がありましたが、としをとってきて、日本語字幕を読み続けることがつらくなってきました。肉体が劣化しながらだんだん幼児化へ向かっています。日本語で聞いても心地よき映画でした。
以下は前回の感想文です。
2013年1月2日
ひとり名画座3 クール・ランニング DVD
最後は猛烈に泣けます。人間に生まれてきて良かった。この映画を観ることができてよかったというところまで気持ちは高揚します。
最終的にオリンピック精神は、勝ち負けではない。国家の代表として競技に参加して、国と国との交流を促し、平和を維持して、人類の共存・共栄を目指す。物語の基礎はその理念(こうあるべきだという根本の考え)にあります。
手づくりが光っています。最初のシーン、陸上競技選手がスタートを構える靴のストッパーは「石」です。ゴールテープは、トイレットペーパーです。ボブスレーのソリは練習用で、塗装もしてありません。選手自らの手で塗装するのです。
仲の悪い選手同士として、お金持ちのお坊ちゃまジュニアと成り上がりを目指すユル・ブレナーは、しっくりいきませんが、ジュニアがブレナーの夢を尊重し、ブレナーがファザコンのジュニアを力づけ、お互いの友情が高まります。ジュニアの父親は息子の行為を否定しますが、最後はジャマイカの応援Tシャツを着て、息子を励まします。至るところに、人と人とのぶつかりあいのあとに芽生えた愛が散りばめられている映画です。
ジャマイカの自然、人となり、街、貧乏子だくさん、レゲエミュージック、国民としての誇り、それらがよく伝わってきます。
再起を促す映画でもあります。20年前のコーチの失敗。20年前のコーチの夢。コーチとドライバーであるデリースの亡父親との関係、長い年月を超えても「縁」という「糸」はつながっています。
何度か繰り返される「サンカ、死んだか」の言葉。観客自身が生きていることを実感させてくれる幸せの映画でした。
2010年10月26日
クール・ランニング DVD
直訳すると「かっこいい走り」ですが、劇中では別の表現になっています。(穏やかな旅だったと頭の片隅にあります。)ラストは涙なしには見られません。ディズニーの映画です。こどもさんにぜひ見てほしい映画です。中南米にある常夏(とこなつ)の島ジャマイカ育ちの3人の短距離走選手ともうひとりが、冬のカルガリーオリンピック(夏はソウルオリンピック)でボブスレーに挑戦します。ジャマイカがボブスレーに参加したことは実話です。前半はおおいに笑えます。後半は真剣な応援に専念します。
ボブスレーのドライバーは、カール・ルイスっぽいまじめな青年デリースで、彼の亡父はオリンピックの短距離走金メダル選手でした。いつも陽気で卵にキスするおまじないをするのがサンカで、ブレーカー(ブレーキ担当)、とっつきにくいけれど気持の熱い男がブレナーで3番目の席、2番目の席が、お金持ちだけど父親に頭があがらないジュニアです。
ジャマイカという国が、白人の国対それ以外の国の代表です。背景には、微妙に人種差別が含まれています。冬のオリンピックは白人のオリンピックでした。排他的なものがありました。この映画でも白人がジャマイカ人を見下します。でも最後に両者は差別を克服します。
デリースとジュニアのふたりについて、父親と息子の物語があります。わたしは父親として、ジュニアのおやじさんに拍手を送ります。対立していても最後はこどもを応援するのが親の規範(原則)です。
彼ら4人はジャマイカという国を愛しています。ジャマイカ人であることを誇りに思っています。これが、日本人だったらという疑問があります。あなたは、日本を愛していますか。
ディズニーの目標はおそらく、人に夢と希望を与える作品作りであり、ハッピーエンドを到達点として、人を幸せな気分にさせてくれることにあるのでしょう。いい映画です。ぜひ見てほしい。こどもさんにも見せてあげてほしい。
ボブスレー界から遠ざかっていたコーチが、青年に説得されてコーチを引き受けた理由は何でしょうか。20年前に青年の亡くなった父親が、コーチの親友だったからです。片方が亡くなってもなお続く友情があります。
「サイクル」、世代を変えながらも続いていく生活活動を形成することは、事業の継続をしていくうえで重要です。そういうシステムを構築することが法人活動の基礎です。この物語は、コーチによるチームという集団をマネジメント(コントロール)していくやり方を教示する面をもっています。
元ボブスレーチームの選手だったコーチが雪の降らないジャマイカに移住したのはなぜだろう。もう二度とボブスレーはやらないと決めたからではないだろうか。そんなことを考えました。
ところどころで俳優の口から発言される決めゼリフがびしっとしていて気持ちがいい。自覚と誇り(プライド)があります。胸に響きます。黒人差別への抵抗があります。それは白いオリンピック(冬季オリンピックは、白人が競い楽しむオリンピック)への批判です。
映画の中で、コーチは強引です。映画の中だから表現できた世界です。現実には無理でしょう。ただ、失敗した者を助ける再起の部分は現実社会でも認められると信じたい。
4人のうちのひとりの選手の父親の姿がいい。息子の成長を認めて応援してくれます。声かけによる伏線が、前半から張り巡らされています。なかなか感動しました。スイスチームの物まねを脱して、自分たちはジャマイカ流でいこうというくだりには、そうだと声援をおくりました。勝負で勝つときに必要な心理状態は「リラックス」です。
オリンピック精神を説く映画でした。メダルよりも大事なことがある。勝つことよりも大事なことがある。
日本語吹き替えにして聞きました。原語の英語で聞くことにこだわっていた時期がありましたが、としをとってきて、日本語字幕を読み続けることがつらくなってきました。肉体が劣化しながらだんだん幼児化へ向かっています。日本語で聞いても心地よき映画でした。
以下は前回の感想文です。
2013年1月2日
ひとり名画座3 クール・ランニング DVD
最後は猛烈に泣けます。人間に生まれてきて良かった。この映画を観ることができてよかったというところまで気持ちは高揚します。
最終的にオリンピック精神は、勝ち負けではない。国家の代表として競技に参加して、国と国との交流を促し、平和を維持して、人類の共存・共栄を目指す。物語の基礎はその理念(こうあるべきだという根本の考え)にあります。
手づくりが光っています。最初のシーン、陸上競技選手がスタートを構える靴のストッパーは「石」です。ゴールテープは、トイレットペーパーです。ボブスレーのソリは練習用で、塗装もしてありません。選手自らの手で塗装するのです。
仲の悪い選手同士として、お金持ちのお坊ちゃまジュニアと成り上がりを目指すユル・ブレナーは、しっくりいきませんが、ジュニアがブレナーの夢を尊重し、ブレナーがファザコンのジュニアを力づけ、お互いの友情が高まります。ジュニアの父親は息子の行為を否定しますが、最後はジャマイカの応援Tシャツを着て、息子を励まします。至るところに、人と人とのぶつかりあいのあとに芽生えた愛が散りばめられている映画です。
ジャマイカの自然、人となり、街、貧乏子だくさん、レゲエミュージック、国民としての誇り、それらがよく伝わってきます。
再起を促す映画でもあります。20年前のコーチの失敗。20年前のコーチの夢。コーチとドライバーであるデリースの亡父親との関係、長い年月を超えても「縁」という「糸」はつながっています。
何度か繰り返される「サンカ、死んだか」の言葉。観客自身が生きていることを実感させてくれる幸せの映画でした。
2010年10月26日
クール・ランニング DVD
直訳すると「かっこいい走り」ですが、劇中では別の表現になっています。(穏やかな旅だったと頭の片隅にあります。)ラストは涙なしには見られません。ディズニーの映画です。こどもさんにぜひ見てほしい映画です。中南米にある常夏(とこなつ)の島ジャマイカ育ちの3人の短距離走選手ともうひとりが、冬のカルガリーオリンピック(夏はソウルオリンピック)でボブスレーに挑戦します。ジャマイカがボブスレーに参加したことは実話です。前半はおおいに笑えます。後半は真剣な応援に専念します。
ボブスレーのドライバーは、カール・ルイスっぽいまじめな青年デリースで、彼の亡父はオリンピックの短距離走金メダル選手でした。いつも陽気で卵にキスするおまじないをするのがサンカで、ブレーカー(ブレーキ担当)、とっつきにくいけれど気持の熱い男がブレナーで3番目の席、2番目の席が、お金持ちだけど父親に頭があがらないジュニアです。
ジャマイカという国が、白人の国対それ以外の国の代表です。背景には、微妙に人種差別が含まれています。冬のオリンピックは白人のオリンピックでした。排他的なものがありました。この映画でも白人がジャマイカ人を見下します。でも最後に両者は差別を克服します。
デリースとジュニアのふたりについて、父親と息子の物語があります。わたしは父親として、ジュニアのおやじさんに拍手を送ります。対立していても最後はこどもを応援するのが親の規範(原則)です。
彼ら4人はジャマイカという国を愛しています。ジャマイカ人であることを誇りに思っています。これが、日本人だったらという疑問があります。あなたは、日本を愛していますか。
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