2014年07月20日

しゃべれども しゃべれども 小説と映画DVD

しゃべれども しゃべれども 小説と映画DVD

まずは、小説の感想です。
もう何年も前に書いたもので、いつだったのか、記録が残っていません。
【しゃべれども しゃべれども 佐藤多佳子 新潮文庫】
文だけを追っていると女性作家が書いているとは思えない。
通勤電車の中で読み始めたが、読むことに夢中になって、乗換駅で降りることを忘れそうになった。
100ページを過ぎて、この本は社会福祉の本だと判断した。
文章表現に広がりがある。主人公の1人称による独語が効果的だ。文章が上手な筆記で感心する。
達ちゃんと十河(とかわ)のほのかな恋愛話はかわいらしくほほえましい。
会話が野球のトスバッティングのようだ。ピッチャーの投げたボールがバッターによって正確にピッチャーへと打ち返すことが繰り返されている。
この作家のテーマは「支えあう尊さ」と「一期一会」である。一瞬の風になれ(短距離走)と今回の落語と素材は異なるけれどテーマは同じである。作家という職業人は自分がもつひとつのテーマで幾種類もの物語をつくることができる。一番重要なことは絶対的な自分のテーマをもつことだ。
10歳男子小学生村林の個性作成がいい。こどもらしさを出さずにあえて大人のキャラクターで勝負している。
落語は生き物。人生も生き物。
いい1年であったという庶民のちいさなささやかな生活話だった。
10年前に書かれた作品だが今でも生き生きとしている。

次に映画の感想です。
2007年、今から7年前の映画ですが、舞台設定は昭和時代のようです。東京というよりも江戸が好き、なにせ落語が素材です。古くて地味ではありますが落ち着きます。ただ、役者さんの配置は成功していない気がします。個々の演技はいいのですが、チームワークがしっくりしません。


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