2025年03月01日

NHKドラマ10 東京サラダボウル

NHKドラマ10 火曜日午後10時 東京サラダボウル 国際捜査事件簿 エピソード6・7・8

俳優:奈緒(鴻田麻里こうだ・まり)、松田龍平(有木野了ありきの・りょう。アリキーノと呼ばれる)、中村蒼(なかむら・あおい。織田覚おだ・さとる)、武田玲奈(今井もみじ。ベトナム語通訳)、関口メンディー(黒須雄介。英語通訳)、 阿部進之介(八柳隆太やなぎ・りゅうた。警視庁捜査一課)、平原テツ(太良尾保たらお・たもつ。元暴力団担当の係長)、イモトアヤコ(清宮百合。シンハラ語通訳。通訳の総括)、皆川猿時(飯山修・総括係長)、阿川博也警部補(警部補は、巡査部長のひとつ上)

『エピソード6 海と警察官』
 鴻田麻里のこどものころの回想シーンです。彼女が小学4年生ぐらいに見えます。
 2005年(平成17年)、福岡県博多、海の近くです。韓国の食材や料理の話が、言葉(単語)をからめて、たくさん出てきます。
 セマウル:韓国食材販売店名
 小学生の鴻田麻里が、オンニ(韓国語でお姉さん)と呼ぶ女子高生の姉のような存在があります。(されど、いなくなります)

 戸籍の売買(偽のパスポートづくりのため)の話、そのことを闇の仕事にしている、『ボランティア』という組織、それにからめた警察人事(犯罪組織の協力者警察職員)、けっこういろいろなことが伏線としてばらまかれる回になりました。

 わたしの好きなコウメ太夫さんが、素顔で、そば屋の店主として登場したので、びっくりしてうれしくなりました。
 コウメ太夫さん、それから、英語通訳の関口メンディーさんの演技が良かった。セリフも演技もうまい。

 鴻田麻里(こうだ・まり)の決意表明があります。
 (自分は、なぜ、警察官になったのか)『だれかのことを守れる自分になろうと思った』

(観た翌々日のこと)
 ふとひらめきました。
 緑色についてです。オンニ(お姉さん(のような人))が使う緑色の絵の具を由来として、鴻田麻里の緑色に染めた髪があるのです。
 鴻田麻里の髪の毛の色は緑です。ドラマでは、まず、オンニが描く海の色に、『緑色』があって、色は、自分の意思とか決心を表していて、『(画用紙に色を塗る時は)自分で色を決めて、(筆を使って)線を引く』ということが、鴻田麻里の緑色の髪に、気持ちが込められているのです。緑色には、オンニに対する尊敬と愛情があるのです。

『エピソード7 神様とバディ』
 バディ=相棒、仲間、親友、ふたり組

 ミドリ頭の奈緒(鴻田麻里こうだ・まり)さんの熱演が光ります。

 歓迎されない人物が人事異動で来る。
 阿川博也警部補
 東新宿署組織犯罪対策課国際捜査係へ着任←新橋西署地域課←上麻布署国際捜査係
 (う~む。最後まで観ましたが、配役が何かうまくいっていないと感じました。こちらの役者さんについて、存在感はあるのですが、なにか、周囲の雰囲気とぴたりときません。自分では、水谷豊さんのイメージがいい感じなのですが)
 何がうまくないのだろう。
 阿川警部補の言葉が、地に着いていないような気がするのです。う~む。何だろうこの違和感。ふわふわした違和感があります。(その後:次の第8話を観ていて、違和感の正体がわかりました。わたしだけの変な感性なのかもしれませんが、阿川博也警部補役の方の雰囲気が、お笑いの長州小力さん(ちょうしゅう・こりきさん)に似ているのです。体の動きとか、しゃべり方が、小力さんなのです)

 このまま進むと、先が見えてきてしまうので、何か仕掛けがあるのでしょう。たとえば、阿川警部補を悪党だと思っていたら、実は善人だったとか。されど、それは無理があるような。人が同じなら、何度やっても同じことの繰り返しがこの世の常(つね。ふつうのこと)です。過ち(あやまち)は、繰り返されるのです。
 阿川博也警部補は、まあ、4年ぐらい前のこととして、警察情報を犯罪組織に流して犯罪組織からみかえりをもらう汚れた刑事役です。(警察上層部はそれを知っていて意図的に阿川警部補をおとりにして、犯罪組織の全体をつまびらかにして組織をつぶす作戦です)
 
ボランティア:中国系の人身売買組織。犠牲者多数だが、実態はつかめていない。阿川警部補が、都市伝説で、そんな組織はないと鴻田麻里に言い放ちました。阿川警部補は、うそつき人間です。
 
織田覚(おだ・さとる):4年前に自殺した警察職員。松田龍平(有木野了ありきの・りょう。アリキーノと呼ばれる)の恋人。男同士のラブ

卒配先(そつはいさき):警察学校を卒業した警察官が配属される警察署のこと。

 観ていて思うのは、<警察は、警察職員と、警察という組織のためにある>ということです。とくに、組織の上層部はそう考えているようにみえます。

 鴻田麻里(こうだ・まり)は、織田覚(おだ・さとる))の妹と話す。
 有木野が織田にプレゼントしたジッポーのライターの中に、秘密事項が保存されたSDカードがあるに違いない(わたしの予感です)

 有木野は、『他人と距離を置く人間になった』(他人を信じない人間になったという意味でしょう)
 有木野は、週刊誌に警察の不祥事を漏らした人間ではないのに、自分が疑われても否定しなかった。責任をひとりでかぶって、警察官を辞めて、警察で働く中国語の通訳に職を変えた。親友(恋人)の織田覚(おだ・さとる)をかばった。
 有木野のセリフ:『この件は、オレが永久に埋める。過去に触れないでください。』(それはイカン。わたしの声です)

 交錯する愛情があります。

 SDカードには、映像データが保存されているのか。

 つづく。

『エピソード8 鳩とコインランドリー』
 鳩は、平和の象徴と呼ばれているが、じつは好戦的という話です。知っていて知らぬふりをしていて、人はそれでも鳩たちは平和だと思いたい。
 コインランドリーは、自殺したとされる織田覚のなんというか、心がほっとできる時間帯・空間なのです。コインランドリーでクルクル回っている洗濯機を観ることが好き。観ていると心が落ち着くそうです。
 
 じぇじぇじぇの『あまちゃん』に観光協会の職員として出ていた安藤玉恵さんが、今回は、弁護士役です。同じく、あまちゃんに水産高校の先生役で出ていた皆川猿時さんは、警察の係長役です。イモトアヤコさんはシンハラ語の通訳人で、みなさん、かっこいい。

 阿川博也警部補が、意図的で悪意のある中国語の翻訳(誤訳)をするわけです。
 織田覚はそのようすをこっそりカメラで動画として記録して、警察の監察へ出すのです。
 アリキーノは、警察の上層部である監察に促されて、映像を見て、翻訳の分析をして、報告書を出したのです。
 その経緯を観ていて疑問が生じました。

 報告書の作成を命じたのは、アリキーノの直属上司ではありません。
 職務命令の有効性が微妙です。
 ふつうなら、アリキーノは、自分の上司にこのことを相談しなければなりません。
 組織人として、違法、異例な職務命令に従う義務はないと思うのです。
 組織においては、必ず、行動の裏付けとなる根拠があって動かねばなりません。トラブルが起きたときに、自分の身を守るためです。責められたときに、寄りかかる根拠がいるのです。法令とか規則とかです。
 今回のようなケースでは、結果的にうまくいかない状況に追い込まれた時は、自己責任になりそうです。だから、アリキーノは、警察官を辞めて、警察の通訳人になったということはあるでしょう。
 いっぽう、アリキーノと織田をそうせざるをえない状況に追い詰めた監察の職員は、自分の身を守るために、アリキーノと織田を将棋の駒のように扱ったのです。ときに、組織の上層部にいる幹部は、冷酷非情です。人を人とも思いません。

 <阿川博也警部補は、ボランティア(人身売買の犯罪組織)をつぶすために何かしようとしている>
 そうだったらとして、その動機をどう表現するのか。楽しみです。

 冤罪(えんざい)の話が出ます。阿川博也警部補の誤訳のために、無実なのに、犯罪者として逮捕・起訴されている人がいます。
 
 わたしは、ジッポーのライターの中に、殺された中国人女性と阿川博也警部補の動画を記録したSDカードが隠されていると推理しています。(あたるかなあ。けっこう自信はあります)

 重たい話になってきました。
 次回が最終回です。

 人は死んだあとも、カケラになって、この世に残っているというような話が出ました。
 カケラというのは、ジッポーのライターのことではなかろうか。
 
 緑の髪の鴻田麻里(こうだ・まり)のセリフ:『……いいんだよ。ムリして話さなくても』
 アリキーノのセリフ:『ずっと話したかった。あんたにしか話せなかった』
 確か、死んだ織田のセリフに、(アリキーノとずっといっしょにいるのは)『自分ではなかった。別の人だった。その人の手を離してはいけない』というようなものがありました。織田の遺言のようなものです。しみじみと胸に広がる感情があります。恋愛関係ではなく、お互いの立場を尊重する人間同士として男女がつながる。親友です。  

2025年02月28日

ホットスポット #7 富士山の日

ホットスポット #7 富士山の日 日曜ドラマ10時30分 日本テレビ 動画配信サービス

脚本:バカリズム
俳優:角田晃広(お笑いトリオ東京03 この人が宇宙人です)、市川実日子(いちかわ・みかこ)、平岩紙(ひらいわ・かみ)、鈴木杏(すずき・あん)、夏帆(かほ)、坂井真紀、田中直樹、小日向文世(こひなた・ふみよ)

『#7 富士山の日』
 今回もおもしろかった。宇宙人高橋がかっこいい! 話の展開もいい。ドラえもんのお話みたいになってきました。
 わたしは、長期宿泊客である村上(小日向文世)が、彼もまた宇宙人であろうと予測しましたが、違っていました。別の種類の人でした。びっくりです。

 力が抜けた感じがとてもいい。
 番組、『月曜から夜ふかし』の街ロケスタッフ役を演じている池松壮亮さんの演技がかなりいい。
 静かな演技に味わいがあります。
 あたりまえのことをあたりまえに考えて行動していかれます。
 
 このドラマの良さは、脚本だけの力ではなくて、演技者たちの演技にも支えられているところにあります。楽しさ、愉快さが胸に広がります。うまい!

 キャッツアイの歌:盗人(ぬすっと)が(ホテルのテレビを盗んだ女性が)、怪盗の歌をカラオケで歌う。(けしからぬという暗示がありました。あんたはテレビの備品を泥棒したんだから、償い(つぐない)の歌を歌いなさいです)

 市川実日子さんの心の声としてのナレーションの入り方がいい。
 BGM(バックグラウンドミュージック)も映像内容にぴったりです。
 
 第一話からここまで観て、今年観て良かったドラマの一本になりました。
 次回以降も楽しみです。  

2025年02月27日

愛に乱暴 邦画 2024年

愛に乱暴 邦画 2024年 1時間45分 動画配信サービス

監督:森ガキ侑大(もりがき・ゆきひろ)
俳優:江口のりこ、小泉孝太郎、風吹ジュン、馬場ふみか

 江口のりこさんは、昨年9月に舞台でご本人を拝見しました。(東京渋谷パルコ劇場にて、『ワタシタチハモノガタリ』)、テレビで見るのと同じお姿でした。
 そんなことを思い出しながら、こちらの映画を鑑賞しました。

 昔ながらの家です。お亡くなりになったご先祖さまの遺影が、ふすまの上あたりに並んでいます。
 全体をとおして、江口のりこさんのひとり芝居を中心に、夫の浮気話とか、江口さんご自身の不妊話、姑である風吹ジュンさんとの噛み合わない生活など、考えようによっては、定職をもたない主婦(江口さんは、料理の講習会の先生をしている。月5万円ぐらいの謝礼あり)の苦悩が浮き彫りにされています。専業主婦のストレスが満載の映画です。ごみ捨てのトラブル話が多い。ごみ捨て場がカラスに荒らされるとか、タバコのポイ捨てで火災が発生するとか…… 警察も出てきます。

 江口のりこさんは、ずーっと何度も、『ぴーちゃん、ぴーちゃん』と声を繰り返しながら、ノラ猫であろうぴーちゃんを探し続けますが、ぴーちゃんは最後まで登場しません。冒頭付近を見ていて、たぶん、ぴーちゃんは出てこないだろうと予測がつきました。

 江口さんが、バスの中で立っているあかちゃんを抱いた若いママに席を譲ろうとしたら断られました。なんというか、結婚していても妊娠できない体である江口さんの苦しさがにじみ出ます。

 江口さんの夫はバカ夫です。スマホばかりを見ていて、江口さんの話をきちんと聞きません。
 義母と嫁のむずかしい関係があります。夫は、自分の母親を妻にまかせて、妻をほったらかしです。さらに、子づくりに消極的な夫です。つらいなあ。お嫁さんの江口のりこさんは。

 江口さんは、表面上はふつうのお嫁さんですが、裏ではまったく違います。ストレス(気分が沈む。イライラする)の連続です。

 江口さんお気に入りのコーヒーカップの口をつける部分が欠けてしまいました。失意に沈む江口さんです。

 『おかーさーん』と義母に声をかける江口さんです。義母はけっこうやっかいな人です。わたしが思ったのは、別棟に住む義母のごみは自分で出してほしい。
 嫁夫婦は本宅で暮らし、義母は母屋(おもや)で暮らしています。
 夫は、出張だとうそをついて、不倫中の愛人宅にいます。
 嫁が、義母の介護要員かお手伝いさん、家政婦のような存在になっています。ひどい話です。

 ホームセンターで働く外国人のレジ打ち若い男性だけが、江口さんに優しい。
 善意のひとかけらがあります。

 捨て猫と飼い猫の見分け方です。首輪があるのが飼い猫です。首輪をつけられたまま捨てられる猫は悲惨です。(江口のりこさんの立場と重なります)

 毎日決まった場所に吸殻を捨てる喫煙者がいます。(現実にもそういうことってあります。片付けるのは住民です。腹立たしい)。それを江口さんが片付けます。とんでもない喫煙者です。タバコを吸う人にいい人はいません。自分は何をしても許されると勘違いしている人です。

 中学生みたいな夫と夫の愛人女性です。バカな男と女です。おとなじゃありません。
 夫が言います。この女性(しかもこの人は教員です)にオレのこどもができた。(妊娠した)。この女性といっしょになるから離婚してくれ。オレは実家を出て、この女性と暮らす。
 義母を妻に押し付けて、家を出るバカ息子です。
 夫の子を妊娠したくてもできない妻は、夫の実家(今住んでいる家)に火をつけるのではないかと映像を観ていて思いました。

 こういうことって、現実にもあるのだろうなあ。
 わたしは、自分が若いころ、だれに教えてもらったのか記憶がおぼろげなのですが、結婚式が終わったあとは、ふたりできちんと正座をしながら向き合って、『これからよろしくお願いします』とお互いに頭を下げるものだと教わり、じっさいそのようにしました。
 『これから先の人生で、たいへんなことや、苦しいことがあるのはあたりまえのことなので、ふたりで協力して、困難を乗り越えていきましょう』という新しい人生のスタートにおけるあいさつです。
 映画の中にいる夫は、そういう心もちが足りない人間です。

 話の流れは、じょうずにできている映画です。
 
 江口のりこさんは、義母に言えばいいのに。『あんたの息子はバカ息子』だと。
 
 今年観て良かった一本になりました。

 夫に裏切られた主婦は、その後の人生の選択肢が狭い。たいへんです。まずは、生活費が必要です。
 強烈だったのは、主婦としての(人としての)居場所がないこと。役割がないこと。存在を否定されることでした。  

2025年02月25日

バニラな毎日 NHK夜ドラ 17話から20話

バニラな毎日 NHK夜ドラ 17話から20話 月曜日~金曜日夜10時45分~11時 NHKとかNHK+とか

『17話と18話』
 この病んだ(やんだ)メンタル再生のための料理教室で、最後の生徒さんです。もう白井葵が借りていたお店の退去、引き渡しが決まっています。(その後のこと。21話を観て:決定事項ではなかったようです)

 今回の料理教室に参加した若い男性を映像で観て、最初は、目が見えない視覚障害者の方だろうかと勘違いしました。
 若い男性は、ぼんやり、ぼーっと立っているだけなのです。
 でも、障害者ではありませんでした。
 たぶん、ぼーっと立っているように見えるのですが、脳みその中では、興味をもったことについて、(今回は、料理器具としての口金(くちがね。しぼり袋の先に付けて使用する))いろいろな思いとか、理数系の方のようなので、計算とか、そんなことがグルグルグルグル回っているのです。
 ぼんやりしているようで、実は、自分が興味をもったことに対しては、ち密な思考を巡らせる人なのです。
 名前をたしか、三沢君と呼ばれていました。
 興味とか、関心が、一点(いってん)に集中する性格・人格・性質をもった人です。
 
 その下地があって、彼がクレープ焼きを白井葵と佐渡谷真奈美のふたりから学びます。
 最初はうまくいきません。
 フライパンを回しながら、生地(きじ)を薄くのばす。
 クレープを何枚も焼く。
 同じ動作を繰り返すことで、徐々にクレープ焼きがじょうずになります。
 『ミルクレープ』に挑戦する。クレープを何枚も重ねる。クレープとクレープの間にクリームや果物をはさむ。全体で、ケーキの形として完成する。今回は、イチゴとラズベリー(ちっちゃなイチゴ)を混ぜ合わせた、『ジュレ(ゼラチンで固めたもの。ゼリーのようなもの)』をのせる。
 
 なお、今回の男性が、料理教室の最後の生徒さんです。
 白井葵さんは、転職先が決まりました。(大手パンメーカーの開発部)(その後のこと。21話を観て:まだ、決定ではありませんでした)
 お店は、居抜き(いぬき。今の状態)で、別の借主が見つかりました。(ドーナツ店)

 完成したケーキをナイフでカットしたときのケーキの断面を考えながら一枚一枚のクレープにジュレをのせていく。

 こちらのドラマでは、ときおり、中盤で、舞台劇のようなシーンが入ります。『お悩みシーン』です。男性は、会社で、仕事が遅いとあれこれ責められています。仕事がていねいだから制限時刻までに間に合わないようです。
 男性は、作業中に人から話しかけられても、神経が集中しているから、話しかけられていることに気づけません。

 自分のペースで作業をする。(それでいいと思って、開き直って、気楽に過ごす)

 三沢君が生まれた初めてつくったミルクレープケーキに、赤いハート形の断面図ができました。すばらしい。商品として販売ができます。
 ち密に計算しながら、しぼり袋を使って、ジュレを一枚一枚のクレープにのせたそうです。
 
 仕事をするときは、人から期待される人になりたい。人から期待される人でありたい。
 自分に、『役割』があってほしい。

 お菓子教室での最後の生徒さん対応が終了しました。

 18話では、『最後にもうひとり(生徒として)お願いしたい人がいます。これで終わりやから』という佐渡谷真奈美の言葉で始まります。
 その生徒は、ほかでもない白井葵です。彼女もメンタルに問題がある。だけど、表面にそのことは現れていない。

 蓮佛美沙子さんも永作博美さんも、ほんとうに演技がおじょうずです。
 表情のつくり方が、細かくて、うまい!

 白井葵の頭の中でときおり、『おかあさん……』という小さな女の子の声が響きます。こどものころの白井葵の声です。母に対して、子ども心が、満たされないものがあります。

 白井葵への課題は、『パウンドケーキ』です。
 卵、バター、小麦粉、砂糖を1パウンドずつ混ぜて作るそうです。1パウンド:1ポンド。0.45359237kg

 自分もそうですが、おいしいものを食べると、生きてて良かったと思うことがあります。
 これまで苦労して生きてて良かったと思うのです。生きていられたからこそ、味わえる味なのです。
 またこれを食べるために、つらいことがあっても耐えて、がんばっていこうと思えるのです。

 佐渡谷真奈美のフランス人の彼氏の名前は、『ヴィクトー』だった。
 彼がつくったお菓子が、アーモンドクリーム入りプチタルト(クッキーサイズのひと口サイズ。タルトカップ)で、『ミルリトン』という焼き菓子で、佐渡谷真奈美はその味に感動した。
 彼のお店の名前が、『パティスリー・フェデリック』だった。
 白井葵のネット検索がヒットしました。
 フランスのお店で売られているお菓子の名前が、『真奈美』です。佐渡谷真奈美の別れた彼がつくっていて今も販売しています。(涙です)。ロングセラーのお菓子だそうです。忘れられない恋人の名前だそうです。
 愛のメッセージがあります。(話のつくりが、うまいなぁ)

パティシュール:女性の菓子製造人。男性が、パティシェ
フィナンシェ:フランス発祥の焼き菓子。金のプレートみたいな形

 みんなのためにやってきたお菓子づくり教室でした。
 みんなを笑顔にするためにやってきたお菓子づくり教室でした。

 佐渡谷真奈美は、カウンセリングを受けていた。(理由は?)

『19話と20話』
 うまくいかなかった白井葵とその母親の関係が紹介されます。
 観ていて、小泉今日子さんのエッセイ本を思い出しました。小泉今日子さんのお母さんは、こどもを育てることがにがてな人だったそうです。
 『黄色いマンション 黒い猫 小泉今日子 新潮文庫』
 以下感想メモの一部です。
 実母のことを、『ユミさん』と呼ぶ小泉今日子さんです。小泉今日子さんと実父の距離は近いけれど、実母との距離は少し離れています。実母は、父親以外と恋をする人です。(母親は、若い頃は芸者をしていたそうです)。じっさいそういう女性っています。こどもより、男性に寄っていくのです。
 母方祖父は、恋をして出奔(しゅっぽん。逃げ出して行方不明)。母方祖母は自殺されたそうです。なんだか、すごいことが書いてあります。現実の生活では、ユミさんにとっての母親が、ユミさんの娘である小泉今日子さんなのです。母娘関係が逆転しています。
 
 ドラマに戻ります。
 白井葵さんの子ども時代を演じる子役さんがおふたりとも白井さんによく似ています。
 9歳ぐらいのこどもさんがひとりで、家の台所で、ホットケーキをつくります。お母さんの姿はありません。
 さびしく、重苦しい時間帯があります。
 さみしいなあ。白井葵のこども時代の話です。
 現在も母親とは連絡をとっていないそうです。
 『母がイヤというわけではない。得意じゃないだけ』
 
 20話です。
 秋山静(あきやま・しずか。男性。音楽バンドのボーカルで作詞活動をしている)も参加して、三人のおしゃべりです。
 
 びっくりしました。
 白井葵を演じる蓮佛美沙子さんの演技に変化があったのです。
 これまで、上のほうにある位置で、かたくなな態度・姿勢での言動が続いていたのですが、なにか、お悩みから解放されて、その高い位置からおりてきて、まわりにいる人たちと同じ高さで話ができる人に変化したのです。
 ドラマ進行のこれまでの経過を含めて意図的にそうした演技をされていたのであれば、たいしたものです。大物(おおもの)です。
 秋山静のたとえ話が的(まと)を射て(いて)います。『(白井葵の態度の変化は)バニラビーンズを入れる前と、入れたあとのようです』

サードプレイス:自宅や職場、そして、おそらく学校とは異なる、『第三の場所』を指す言葉。リラックスして、自分らしく過ごせる場所。自分のようで、自分でない人間を演じなくていい場所のことをいう。

 シンプルなケーキだけれど(パウンドケーキ)、食べると、幸せな気持ちになれるケーキ(洋菓子)をつくりたい。
 世のため人のために働く。働く時の気持ちのもち方の基本です。仕事は楽で給料が良くて、休みが多いほうがいいと思っていると、いい仕事はできないし、仕事が長続きしません。

 『(洋菓子製作職人白井葵について)菓子づくりと、(バンドマンの秋山静について)歌詞づくりは、おんなじ(同じ)』。だじゃれです。
 ようやくふたりの男女がカップルらしくなりました。これまでは、白井葵が、上の方の位置にいて、姉と弟のようでした。白井葵が、下におりてきてくれました。

ガレット・ブルトンヌ:フランスの伝統的な料理。円盤形の厚焼きサブレ  

2025年02月22日

阿修羅のごとく 邦画 2003年

阿修羅のごとく 邦画 2003年(平成15年) 2時間15分 動画配信サービス

 向田邦子さんのエッセイを読んで、観たくなって観ました。偶然ですが今、配役が別のメンバーで、動画配信サービスのドラマをやっているようです。
 Netflixドラマ、『阿修羅のごとく』(2025年1月9日からとなっていました。うちではNetflixを契約していないので観ることはできませんが。宮沢りえ、尾野真千子、蒼井優、広瀬すずのメンバーで4姉妹です)
 小説は読んだことがありますが、もうずいぶん昔のことで、内容を覚えていません。

監督:森田芳光
俳優
父親:仲代達矢(竹沢恒太郎。70歳)。物事を取り仕切る能力はあります。強い男尊女卑であった昔の男性像です。ご本人は、1932年(昭和7年)生まれ。現在92歳です。

母親:八千草薫(竹沢ふじ。67歳)。昔の女性です。男を立てて耐えています。夫とこどもの召使いのような立ち位置です。2019年(令和元年)88歳没

長女:大竹しのぶ(竹沢綱子。45歳)大竹しのぶさんの演技は去年ウィンク愛知のホールで、舞台『太鼓たたいて笛吹いて』で観劇をしました。こちらの映画では、夫は死去。不倫相手が、坂東三津五郎(枡川貞治:ますかわさだはる)。その妻が、桃井かおりさん(枡川豊子)という設定です。

次女:黒木瞳(里見巻子。41歳)。4人家族。高校生男子と、まだ中学生女子の(長澤まさみさん)がいます。

次女の夫:小林薫(里見鷹男)。部長職

次女の夫の愛人(職場の秘書):木村佳乃(赤木啓子)

三女:深津絵里(竹沢滝子。29歳)図書館司書。三女の彼氏:中村獅童(勝又静雄。興信所社員)            中村獅童さんが、弱々しい役柄なのが不思議です。中村さんは、今ではふたりの子持ちで、番組、『徹子の部屋』に出ておられました。

四女:深田恭子(竹沢咲子。のちに同棲相手と結婚して、陣内咲子)。四女の彼氏:RIKIYA(陣内英光。プロボクサー)

父親の愛人:紺野美沙子。こどもがいるが、仲代達也のこどもではないという設定でした。

 もう20年ぐらい前の映画です。不倫とか浮気とか、男と女が入り乱れて混乱の極致にあるようなご家族、ご親族です。
 脚本は、向田邦子さんで有名な本です。調べたら、わたしは、2012年(平成24年)にこの本を読んだ読書メモが残っているのですが、内容をまったく記憶していません。読み込みがまだ甘かった時代の読書だったのでしょう。
 今回映画を観て内容がよくわかりました。
 まあ、浮気と不倫のオンパレードです。犬猫のようですな。みなさん元気がいい。

 おもちのひび割れを見て、足のかかとを思い出す。かかとが荒れていると、男性との交渉が途絶えているというような、色恋話から始まります。
 70歳ご老人の老いらくの恋話でスタートです。
 大竹しのぶさんのセリフが、『まるで、ヤクザの切り込みだね』です。
 4姉妹 VS 70歳の父親の愛人です。
 お母さんの八千草薫さんがかわいそうだという話です。

 父は不倫、長女も不倫、次女の夫も不倫、4女の彼氏にはほかにも女がいる。まあ、浮気と不倫だらけの男女関係です。

阿修羅像:奈良市興福寺の国宝館に展示してあります。わたしは、四十代のころ、仕事に行き詰まると奈良に行って何度も仏さまたちにお願いをしました。そのうちのひとつが、阿修羅像でした。何度も足を運びました。日帰り旅行でした。なつかしい。今ではリタイアして、悩み少ない生活におさまっています。さて、阿修羅像の説明をしておきます。武装した神の像。闘争を好む。仏教では仏法の守護神とされている。

 なつかしいダイヤル式電話機です。テレビの型もふるい。物語の時代設定は昭和54年です。1979年です。わたしは、職場の独身寮の部屋で、白黒テレビを見ていました。そんな時代です。
 映像です。路上には、タバコの自動販売機が出てきました。タバコの自販機は、今はありません。

 わたしは、父親の愛人とされる紺野美沙子さんを、あんがい周囲の勘違いで、恩がある社員の寡婦(かふ。夫が死亡)ではないかと、善意の視点で観ていましたが、そうではなくて、やっぱり愛人でした。

 いくつか、いいセリフがありました。
『(父親の浮気を知らなかったことにしようという提案が出て)オレこどものときから忘れ物の名人だから……』
『(水をのんで)おいしい』、『どちらの水がおいしいの?(浮気先の家の水と、家の水の味を比較しての会話)』
『(4人娘がすべて結婚して)これでみんな片付いたなあ』
大竹しのぶさんのセリフで、『(わたしは)男は猫背のほうが好き』
仲代達矢さんのセリフで、『10年経てば、笑い話だよ』
『(山形県の特産牛なのに)山梨県のお肉はおいしい』(中村獅童さんのセリフでした)
大竹しのぶさんのセリフで、『夫が死んじゃってて、悪うござんしたね』
『歳とって、だれもいないよりも声かけあう人がいたほうがいいじゃない』(だから夫と死別した大竹さんに再婚しなさいという意味です)
『(お母さんの心配事は)お父さんの血圧かな』
『お母さんの幸せって何?』、『がまんばっかりしていた』。娘たちが、母親と自分を重ねて、物事を考えています。
『(喫煙する親族に)吸い過ぎですよ』、『(節煙を)お父さん(義父)にも言えよ!』、『(娘が父親に)おとうさんも!(タバコやめて)』

 ふと気づきました。映像で父親役をされている仲代達矢さんを舞台で観たことがあります。すごい存在感でした。もうずいぶん前のことです。映画を観ていて思い出しました。すっかり忘却していました。

 いろいろうまくいかないことがあります。
 ところどころ、おもしろおかしい。
 悲しみもあります。

 4女の彼氏はボクサーなのに、タバコを吸っちゃだめですよ。全体的にこの映画もタバコ映画です。昭和54年(1979年)は、喫煙者天国の時代でした。

 妻が夫のネクタイを締めてあげています。今では考えられません。若い奥さんが、ご主人のネクタイを締める習慣がある家は今も残っているのだろうか。当時は、女性差別、女性蔑視、男尊女卑の時代でした。それでよしでした。

 貧しいことが悲しい映画でもあります。

 女の男を巡る戦いはコワイ

 なにはともあれ、あかちゃんが生まれてきました。かわいい。
 
 若い女性の立場として、いい男を見つけるのも大変です。

 いろいろあって、花嫁はドレス、花婿は、羽織はかまのかっこうで、結婚式の儀式です。
 変な組み合わせの衣装です。

 大混乱ですなあ。男と女がこんがらがっています。めちゃくちゃですなあ。

 白菜の漬物(つけもの)が、ひとつのアイテムです。(話をつなぐ素材)、それから、新聞社への投稿が伏線になっています。
 
 夫婦ってなんだかむずかしい。
 
 女だらけですなあ。

 前半から中盤まで、浮気をされている妻を演じる八千草薫さんの出番を意図的に極力押さえて、後半に、浮気をされた妻の悲しみを強く大きく浮かび上がらせてあります。
 これが人生の生き方、女の道なのです。
 娘たち4人と母親との絆(きずな)が強い。女同士ということもあるのでしょう。
 
 病院のベッドで、意識不明になっている男子がいますが、まわりの人の話し声は聞こえていると思います。病気で体を動かせないだけで、耳は正常、脳も働いています。

 夫婦ってなんだろう。

 舞台劇みたいな病院の待合室シーンでした。

 精神状態が不安定になって、万引きをしてしまう娘がいます。
 心の病気です。
 がんばれ! がんばれ!
 攻撃されたら、隠れる。見つかったら、逃げる。逃げきれなくなったら、闘志をむきだしにして、相手と戦うのです。
 いろいろあります。
 世間というところでは、合法的な手段以外の方法で難問を解決するときもあります。脅されたら(おどされたら)、脅し返すのです。女は、阿修羅(あしゅら。戦う神。武装した神。ケンカ好き)です。たくましい。

 いい映画でした。今年観て良かった一本です。
 
 縁側でお父さんがうとうとと眠りこけていたのですが、こどもたちが、おとうさんが死んだかもしれないとあわてだしました(生きていました)。
 1979年(昭和54年)、この当時の70歳すぎは、死んでもおかしくない年齢でした。当時は、77歳ぐらいまで生きると長生きでした。  

2025年02月20日

バニラな毎日 NHK夜ドラ 13話から16話

バニラな毎日 NHK夜ドラ 13話から16話 月曜日~金曜日夜10時45分~11時 NHKとかNHK+とか

(第13話と第14話)
 新しい生徒さんの登場です。異色です。(ありふれたものではない)
 高校2年生の女子高生ですが、車いすに乗った本当の障害者である女優さんです。
 役名が、結杏(ゆあん)で、役者さんが、和合由衣(わごう・ゆい)さんという方です。両足と左手に病気による障害があるようで、歩くことはできず、まわりの人に抱えてもらって車いすから乗り降りをされています。
 彼女が、マカロンづくりに挑戦します。将来は、パティシエ(菓子職人)になりたいそうです。
 マカロンづくりの経過が映像で流れました。障害者(手が不自由)用の知恵が活用されていて感心しました。障害者でなくても助かります。

 娘である高校生の結杏(ゆあん)と母親がうまくいっていないことを表現する週になりそうな気配があります。
 こちらのドラマでは、親子の対立・葛藤(かっとう。争い(あらそい))が表現されていますが、とくに、娘と母親との対立に光が当てられている印象があります。

 母親が、菓子教室に消極的です。
 ドラマでの母親の口癖が、『時間がない』で、『時間がない』を連発します。(何をするにあたって、時間がないのだろうかという疑問が生じました。まさか、命の限りが近づいてきているということではなかろうに)。へんな母親です。

 白井葵は、結杏(ゆあん)の車いすを使用した移動のたいへんさ(厨房(ちゅうぼう。台所、調理室)はバリアフリーのつくりではない)から、結杏(ゆあん)の自宅マンションを訪ねました。自宅で料理教室です。母親のイライラを解消するために、母親も楽しめる菓子づくりを生徒の自宅で行うようです。

 白井葵と秋山静(あきやま・しずか。バンドボーカル男性)との男からの一方的な恋話があります。『月がきれいですね(I LOVE YOUを夏目漱石が英語教師をしていたときに、授業で、そう訳した)』という話が出ます。
 う~む。男性の配役がうまくいっていないような。ふたりがカップルになるというイメージが湧きません。姉と弟のようです。

(第15話と第16話)
 かなり真剣な話になります。
 母親の立場と娘の立場があります。
 ふたりは、対立しています。
 母親は、娘によかれと思ってやってあげているふうですが、実は、自分自身の自己満足のためにやっている面があります。娘のためにやっている自分の姿が(人から見られるという視線を気にして)誇らしい。人にいい母親だと思われたい。そんな心の根底にある気持ちの動きが感じられます。あわせて、娘は母親の所有物だから、娘を支配したい。障害者である娘の未来は、本人の意思にかかわらず、母親である自分が誘導していくのだという独占的な気持ちが伝わってきます。

 娘は純粋です。まだ、こどもでもあります。自分の未来(人生)は、自分のもので、母親のものではない。母親は、母親自身の人生を歩んでほしい。(母親に、そう訴えても母親は、理解ができない、納得がいかない態度です。母親には、わたしの人生は、障害者である娘に尽くすためにある。娘をそんな体に産んでゴメンナサイという気持ちがあるのでしょう。(父親の存在が出てこないことが不思議です))
 娘を演じている役者さんについてです。すごいなあ。目で演技をする人です。目に感情がこめられています。セリフがなくても、本人の気持ちが目つきで強烈に伝わってきます。
 
 つくる洋菓子は、『イートンメス(Eton mess)』というそうです。イギリスのお菓子です。イートンは、学校名で、メスは、『混沌(こんとん。入り混じっている)』だそうです。
 フルーツ+メレンゲクッキー+ホイップクリームでつくる。パフェみたいな感じ。イギリスのデザートだそうです。メレンゲでつくったクッキーをなぜかぶっこわします。こわしていいのです。結杏(ゆあん)がクッキーをめちゃくちゃに壊します。家庭内暴力を振るっているみたいな映像でした。結杏(ゆあん)が叫ぶように言います。『パティシエになんかなりたくない!(母親が勝手にそう言いふらしているだけ。わたしは、パティシエになる気はない)』、『おかあさんがいちいち何でも口を出してくる!(迷惑だ)』、『(できないと決めつけられて)カウンセリングに連れていかれた。(今回は)料理教室に連れてこられた』、『おかあさんが、ウザイ(うっとおしい。むかつく)』、『(わたしは)自力で、幸せになりたい』、『わたしの人生はわたしが決めたい』。ピアノのBGM(バックグラウンドミュージック)がとてもいい。
 おかあさんは、おかあさんの人生を生きてほしい。
 また、本を思い出しました。
 『母が重くてたまらない 信田さよ子(のぶたさよこ) 春秋社』
 過干渉な親の話でした。

 そのあと、『立体視』の話題に映りました。佐渡谷真奈美さんの誘導です。

 佐渡谷真奈美さんの話です。
 若い頃恋人がいた。
 恋人は、フランス人男性だった。
 彼はロマンチスト(純粋な人。夢を追いかける人)だった。
 自分のことを(佐渡谷真奈美さんのことを)大好きだと言ってくれた。
 でも、彼との恋は終わった。
 恋は、佐渡谷真奈美さんの父親に引き裂(さ)かれた。佐渡谷真奈美さんは日本に帰国させられた。
 フランス人の彼は、別の人と結婚した。
(でも、自分が自分の意思を貫くことができたら彼と別れることはなかったと思う。自分の意思を貫く力がそのとき自分にはなかった)
 (じんとくるものがあります。人間は、理屈や計算で生きているのではなく、人間は、『気持ち』で生きています)

 障害者に生まれた結杏(ゆあん)の育て方をめぐって意見が対立したことが原因になって、結杏(ゆあん)の両親は離婚したようです。
 
 洋菓子、『イートンメス』づくりの過程において、母親と娘がぶつかりあいました。

 白井葵に対する佐渡谷真奈美が渡す報酬は、月10万円のようです。(お店の家賃相当額)

 白井葵は、大手メーカーであるデイジー食品ホールディングス(日本一店舗数が多いチェーン店のパン屋)開発部への就職が決まったようです。
 今まで、ぶらぶらになっている店舗の借り手も見つかったそうです。ドーナツとマフィンのお店になるそうです。ドーナツは、フライヤー(油で揚げものを調理する機器)がないので、焼きドーナツになりそうです。
 
 出演者のみなさんが、演技がとてもおじょうずで感心しました。

 『ほらほら喜んで』
 白井葵が泣きます。(人との別れがつらい)

 観ていて思ったことです。
 ふりかえれば、ドラマを観ている自分はようここまで生きれこれたなあ。(生きてくることができたなあ)
 白井葵さんはまだ若い。30歳ぐらいに見えます。人生は、これから先が長い。とくに40歳を過ぎてからが、また長い。