2014年01月27日

人間にとって成熟とは何か 曽野綾子

人間にとって成熟とは何か 曽野綾子 幻冬舎新書

 読み終えたときに、自分は50代なかばですが、「人生はこれから」という期待感をもちました。
 本の内容は、一個人(いちこじん)の狭い世界での考察です。言いたくてもなかなか言えないことを書いておられることに感謝です。世代の差を感じつつ、ご意見はごもっともですが、表立って外部にアピールすることはむずかしい。
 ゆえに作者は、孤高の人です。正義の人、自信に満ちた強い口調は、平凡な集団の中では、浮く存在です。
 キリスト教をベースに、人間を善人とはしない。
 人生の各世代時におけるデザイン(設計・計画)を考える本です。
 以下、印象に残った点です。
 作家が仕事をする部屋は静か。
 ときおりアフリカとの比較記事が登場します。ただし、日本人にとっては身近な地域ではありません。
 「ワンダフル」は、期待していたよりも良かったこと。
 飢餓の国に子供用のパーティドレスを贈る無礼
 人権とは受けて与えること。(日本人の思う人権は、要求すること)
 品格を保つということは、ひとりで人生を戦うこと。
 ボランティアに関する考察
 女子歌唱グループに対する考察
 住宅ローン苦、大学進学費用支出困難、自動車購入費の不足は、世界的にみて貧困とはいわない。
 作者は、常識あるごく普通の一般人という印象をもちました。

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