2012年08月29日

夢をかなえるゾウ 水野敬也

夢をかなえるゾウ 水野敬也(みずのけいや) 飛鳥新社

 再読です。前回読んだのは、2008年の年末頃でした。それから4年ぐらいが経過しました。ベストセラーでありロングセラーの本です。登場人物は「僕(なまえはない)」と「ガネーシャ(象の姿かたちをしたインド出身の関西弁の神様」だけです。途中、富士急ハイランドで釈迦が登場しますが彼の出番は長時間ではありません。
 ふたりの関係は、「ドラエもん」のドラエもんとのび太、「ヒカルの碁」のヒカルと佐為(さい)のようです。先生役であるガネーシャはいささかいいかげんです。たばこは吸うわ、くいしんぼうのメタボで、うそつきです。とても神様とは思えません。ときにふたりのやりとりは夫婦げんかのようです。
 本当は建築の仕事をしたかった「僕」は、世間体とか収入とかを気にして建築家の夢をあきらめ名の通った有名企業で自分にとっては不本意な仕事をしています。収入・地位が安定した仕事を続けることはそれが自分にとって嫌いな分野であれば、人生の時間をどぶに捨てることになります。ガネーシャの指摘は耳に痛い。
 ガネーシャの提案→僕の実行→僕の結果報告という形式で、課題への取り組み経過が記されます。提案の中身では、有名人(偉人)の言葉や行動が引用されます。
 読み終えてみて、いくつかの教訓が頭に残りました。人間はがんばった思い出をつくるために生きる。一番好きな作業を仕事として選択する。
 人生の後半まできて、生活習慣を変えることはとても難しいと感じています。人生とは答のない問題を解こうとしてもがいているだけとも感じています。答がないから間違いもない。「僕」は、「僕は努力を続ける」と発言しています。夢に向かって前進するなら若いうちの「今」です。

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