2012年08月22日

転校生 映画

転校生 映画 DVD

 近いうちに広島県尾道市へ行きます。知人にそのことを話したら、尾道を舞台にした映画を観てから行くといいと勧められました。劇中の景色を現地で見つけると感激するそうです。
 邦画「転校生」は、映画館で観ました。1982年の作品ですから、わたしは23才でした。30年ぶりぐらいの再鑑賞です。中学生男女の心が入れ替わるという内容の映画です。原作は山中恒著「おれがあいつであいつがおれで」です。
 出演しているふたりとも演技が上手です。ほんとうに男女が入れ替わったように見えます。物語設定も楽しい。観ている人間にとっては「喜劇」、当事者にとっては「悲劇」です。昔話の冒頭にあるおじいさんは芝刈りに、おばあさんは川へ洗濯にのように、当時はまだ男女の役割分担が明瞭でした。男らしさとか、女らしさとかが当然のごとく求められていました。ふたりの演技はその点で明確に使い分けがされています。
 街中の風景がなつかしい。殺虫剤を吹き付ける器具、アーケードがある商店街、赤い公衆電話など、郷愁にひたりました。白黒映像→カラー映像→白黒映像の転換もいい。
 男女が入れ替わったふたりのうちの女子は泣き続けます。そのうちふたりは助け合うようになり、最後は愛し合うようになります。「思いやり」の映画です。
 尾道は坂の街というイメージがあります。映画ではそこに路地が加わります。海は川のようで、尾道水道という名称になっています。来週の今頃は尾道にいます。今から楽しみです。尾道三部作の次は「時をかける少女」を観るつもりです。

(尾道市訪問後の感想)
最初はタイムトラベルをして過去へ行ったようでした。
40年ぐらい前、かすかに覚えている昭和40年代後半の風景です。
尾道市役所横の駐車場に車を駐車して歩き出したのですが、なにもかもが古い。
17時を過ぎていたためか、映画に出ていたアーケード街はシャッターがおりて、赤い公衆電話はありませんでしたが、赤い昔タイプの郵便ポストはありました。
翌日の午前中にも再度訪れました。市役所周辺は古い街並み、逆にJR尾道駅周辺は新しい街並みという印象をもちました。
映画のなかでふたりの性別が入れ替わったお寺の階段を見るつもりでしたが、猛暑の夏であり、やはり、坂はきつく、歩いていくことはあきらめました。
インターチェンジを下りてから市街地に向かう道幅は狭く、それでもバスは走っており、千光寺公園への山道というか路地もこれまた狭く、車と車、人と人とがお互いに譲り合いをするのが尾道という町と受け取りました。
 




この記事へのトラックバックURL

http://kumataro.mediacat-blog.jp/t82092
※このエントリーではブログ管理者の設定により、ブログ管理者に承認されるまでコメントは反映されません
上の画像に書かれている文字を入力して下さい