2012年01月19日

伊豆の踊子 吉永小百合 映画 DVD

伊豆の踊子 吉永小百合 映画 DVD

 1963年の映画です。吉永さんは美しいとかかわいいとかいう以前におてんばです。劇中では16才、実年齢は18才となっています。大学生との恋は幼いものです。1923年大正時代の設定となっています。大学生はお金もちです。相当お金持ちの子息でなければ大学へ進学できなかった時代です。身分の違いがある恋です。結婚に至ることのないかなわぬ恋愛です。彼女は女性哀史の人生を歩むことになるし、学生さんは国家公務員や学者さんになるのでしょう。
 静岡県下田での吉永さんの踊りは鬼気迫るものがあります。このワンシーンへの集中力はすさまじい。
 昔の映画には昔の風景があります。山河の景色は今もそれほど変化はありません。
 物語は細くて繊細です。今にも切れそうな糸です。反面ユーモラスな場面もあって、高橋英樹さんと吉永さんとのかけあいは、志村けんさんと石野陽子さんのコントを見ているようです。
 映画や物語には「制限」を入れなければなりません。なんでも思いがかなうでは感動は生まれません。ふたりは下田で活動写真(映画)を見に行くことができなかった。現代であれば実現できる夢です。生活様式の変化によって、川端康成氏の日本文学を理解することができない現代人の時代になりました。きっとそれは良いことなのですが、さみしい。ラストシーン、港の別れでハンカチをふるふたりは、もう二度と会うことはないわけですが、山田洋治監督作品「幸福の黄色いハンカチ(しあわせのきいろいハンカチ)」を思い出させてくれました。別れた夫婦の苦境を乗り越えた再会の物語でした。
 旅芸人一座を下賤(げせん、いやしい)ものと扱う差別があります。文字が読めない(教育を受けられない)不平等があります。売春があります。男尊女卑もあるのでしょう。


この記事へのトラックバックURL

http://kumataro.mediacat-blog.jp/t74939
※このエントリーではブログ管理者の設定により、ブログ管理者に承認されるまでコメントは反映されません
上の画像に書かれている文字を入力して下さい