2024年02月03日
電車の中で本を読む 島田潤一郎
電車の中で本を読む 島田潤一郎 青春出版社
誠実で良心的な本です。書いた人の人柄が伝わってきます。
まだ、第一章の終わり54ページまで読んだところですが感想を書き始めます。
苦しい人生を、本に救われるということはあります。
『第一章 高知から本を思う』
四国高知での出来事が書いてあります。熊太郎じいさんは、19歳の時に高知市内へ行ったことがあります。友だち5人、車2台テント持参で、野宿をしながら四国を半周しました。そのときのことを思い出しながら読みました。
内容は高知新聞社が発行する『K+』という冊子に掲載されてきた内容を一冊の本にしてあるようです。
石井桃子:児童文学者。2008年(平成20年)101歳没
文学とは、『新しいことを書こうとする、その姿勢こそ……』(そうか、それまでにない文体とか内容を新たに創造する。開拓するということか)
高知県室戸にいると、スマホを見ない。生活するのにスマホはいらない。東京のように情報に追いかけられることがない。(ほんの十数年前、日本人の日常生活にスマートフォンはなかった)
本は、人や家族などの時間を表現し、それを本の中に閉じ込めるとあります。(なるほど。同感です)
血縁関係が豊かな著者です。祖父母、叔父叔母、いとこ、そして、両親。
親戚づきあいは大事です。助け合いの基本組織です。家族は小さな社会でもあります。
『第二章 本との出会い』
著者は古い物が好きです。古本、中古レコード、名画座、骨董屋さんなど。
寺田寅彦(てらだ・とらひこ):物理学者、随筆家、俳人。1935年(昭和33年)57歳没
衒学的(げんがくてき):知識があることを必要以上に見せびらかす。教養をひけらかす。
穂村弘(ほむら・ひろし):歌人。61歳
橙書店(だいだいしょてん):熊本市内にある書店
睪意(ひっきょう):結論としては。
『第三章 子どもと本』
ちいさなお子さんがおふたりおられるそうです。
長男と長女さんです。2017年4月の時点で、ご長男が2歳、ご長女が生誕後半年ぐらいです。うちの孫ぐらいの誕生年です。今は、小学校低学年です。先日耳元で小さな声で、『(お年玉を)いちおくえんちょうだ~い』とささやかれました。紙に、『いちおくえん』と書いて渡すわと言い返したら、『にせさつは、いらーーん』とおこられました。
子育ての苦労が書いてあります。子育てと高齢者介護の苦労は、体験してみないとわかりません。
子育ては、ぜんぜん思いどおりにならないことばかりです。まずは、とにかく、生きていればいい。病気やケガの予防に気をつけていても一瞬でケガをしたり火傷(やけど)をしたりします。『子育ては、気が遠くなるほどの忍耐の積み重ね』です。ただ、それも10年間ぐらいで楽になります。こどもはいつまでもこどもではいられないのです。
結婚生活、子育てに向かない人はいます。こどもを育てていくうえで、親戚づきあいや近所づきあいは必要です。冠婚葬祭も地域活動も学校活動にも顔を出します。親は集団の中で最低限の役割分担はこなします。イヤでもやれば、知り合いができて、いいこともあります。
こちらの本では、『(子育てに向かない人は)それはたとえば、友人たちを「敵か、味方か」に二種類でしか見られないような人間です』とあります。商売敵(しょうばいがたき)というライバルがいる『仕事』ではそうであっても、私生活ではそう思考しないほうがいい。(敵か味方か)。まずは、『譲る(ゆずる)』気持ちが大切です。相手にしてあげた『親切』は自分に返ってきます。情けは人のためならず。(自分のためなのです)
『ことばのしっぽ 「こどもの詩」50周年精選集 読売新聞生活部監修 中央公論新社』の部分を読んでいて、洋画を一本思い出しました。以下、感想メモの一部です。
『ちいさな哲学者たち フランス映画 2010年公開』
4歳児から5歳児の幼稚園のこどもたちに先生が哲学の授業をします。けっこう、探求心が深い。 テロのニュース、青少年がネット漬けになっているニュースから始まります。
映画を観ている人へのアナウンスとして、わたしたちは哲学をします。幼稚園に哲学の時間帯があります。こどもは熟考します。こどもたちの多民族に驚かされます。肌の色はさまざま、国籍もいろいろ、アジア、アフリカ、ヨーロッパなど。
テーマは、「愛情(の種類、ありよう)」「死とは」「友情」「結婚」「性」など、心の根っこに関することです。
『哲学とは?』と問われた幼児が「自分に質問すること」と答えます。正解はあってないようなものですが、大事なことは「考えること」です。
同性愛は可能か、同性は結婚できないか『結婚の法則とはなにか』にまで話が届きます。園児は答えます。同性でも好きだけど恋じゃないという答えが女児から返ってきました。そして、あやまらないと(謝罪)恋は続かないということをこどもが導き出します。
死ぬということはどういうことなのか。自殺はいけないという意見も出ます。
お祈りとは、神さまと話すことだそうです。
物の定義、人間と動物の違い。男と女の違い。肌の色の違い。
混血とはどういうことという質問にこどもさんが、白と黒が混じって、コーヒー色になることと答えます。ぼくは白人になりたいという声も出ます。体が小さいのは病気という考えに対して、パパには障害があるという声が出ます。パパは足を動かせないけれど本は読める。わたしはパパを愛していると言葉があります。
さて、こちらの本では、小学校6年生の男の子が、ゲームを買いたいと言っていたのが、ニワトリが欲しいと言い出して、ニワトリを買って、育てて、卵を産ませて、近所の人に卵を販売して、最後は、ニワトリを自分でさばいて、肉として食べたという本、『ニワトリと卵と、息子の思春期 繁延あづさ(しげのぶあづさ)・著 婦人之友社』という本の紹介文が良かった。
昔読んだ、『食堂かたつむり 小川糸 ポプラ社』を思い出します。主人公は、倫子さん25歳、不倫で生まれたこどもだから倫子、りんこ、そして愛称はりんごちゃんで始まります。
彼女は言葉を発することができない。『食堂かたつむり』というのは、りんごちゃんがひとりで営業する食堂の名称をいいます。そして、お客さまは、1日にひと組限定となっています。
りんごちゃんの妹分がエルメスさんで、彼女は豚さんです。最終的に、倫子さんは、エルメスをさばいて料理して食べます。倫子さんの行為には、食べられる生き物への『感謝』があります。
そういえば、自分自身も中学生のときに小鳥のジュウシマツをたくさん繁殖させて、デパートや個人のペットショップにジュウシマツを売りに行っていました。一羽120円から140円ぐらいで引き取ってもらえました。お店で販売するときは、一羽780円ぐらいだった記憶です。うちは貧乏な母子家庭だったので、お金が欲しかったことを思い出しました。
『第四章 本から得られること』
スマートフォンをやめる。ガラ携に戻したそうです。スマホに時間を奪われる。スマホが子育ての弊害になることが理由です。ごもっともです。スマホが登場したのは、2000年代始めのころでした。スマホがなくても人は生きていました。
煩悩(ぼんのう):心をむだにかき乱すもの。
微に入り細を穿つ(びにいりさいをうがつ):きわめて細かな点まで気を配る。
確かに、マンガには力があります。
くじけそうな若い人の心を支えてくれます。
ポピュリズム:政治変革を目指して、既存の権力層を批判する。156ページに書いてある、『ウヨウ』は、『ウヨク』のことだろうと思いました。
オルタナティブな社会:従来とは異なる社会
煩いごと:わずらいごと。うるさいこととも読む。この本では、「わずらいごと」思い悩む。心配事。
良かった文節として、『…… 本も音楽も映画もない人生なんて、味気ないものに違いありません。』
191ページに群馬県の桐生(きりゅう)が出てきます。先日観た番組、『出川哲朗の充電させてもらえませんか?』でテレビ放映されていたルート上にあります。本のページにある桐生駅は熊太郎も鉄道の乗り換えで利用したことがあります。
読み終えました。
以下は、この本に掲載されていた書籍で、熊太郎が読んだことがある本です。
・さよならのあとで ヘンリー・スコット・ホランド・著 高橋和枝・絵 夏葉社
・バベル九朔(バベルきゅうさく) 万城目学(まきめ・まなぶ) 角川文庫 ほか、万城目学作品を数冊読みました。先日直木賞を受賞されました。おめでとうございます。
・キャプテン ちばあきお 集英社 もうひとつ『プレイボール』二十代はじめのころは漫画をよく読みました。結婚してこどもができてからは忙しくて読まなくなりました。
誠実で良心的な本です。書いた人の人柄が伝わってきます。
まだ、第一章の終わり54ページまで読んだところですが感想を書き始めます。
苦しい人生を、本に救われるということはあります。
『第一章 高知から本を思う』
四国高知での出来事が書いてあります。熊太郎じいさんは、19歳の時に高知市内へ行ったことがあります。友だち5人、車2台テント持参で、野宿をしながら四国を半周しました。そのときのことを思い出しながら読みました。
内容は高知新聞社が発行する『K+』という冊子に掲載されてきた内容を一冊の本にしてあるようです。
石井桃子:児童文学者。2008年(平成20年)101歳没
文学とは、『新しいことを書こうとする、その姿勢こそ……』(そうか、それまでにない文体とか内容を新たに創造する。開拓するということか)
高知県室戸にいると、スマホを見ない。生活するのにスマホはいらない。東京のように情報に追いかけられることがない。(ほんの十数年前、日本人の日常生活にスマートフォンはなかった)
本は、人や家族などの時間を表現し、それを本の中に閉じ込めるとあります。(なるほど。同感です)
血縁関係が豊かな著者です。祖父母、叔父叔母、いとこ、そして、両親。
親戚づきあいは大事です。助け合いの基本組織です。家族は小さな社会でもあります。
『第二章 本との出会い』
著者は古い物が好きです。古本、中古レコード、名画座、骨董屋さんなど。
寺田寅彦(てらだ・とらひこ):物理学者、随筆家、俳人。1935年(昭和33年)57歳没
衒学的(げんがくてき):知識があることを必要以上に見せびらかす。教養をひけらかす。
穂村弘(ほむら・ひろし):歌人。61歳
橙書店(だいだいしょてん):熊本市内にある書店
睪意(ひっきょう):結論としては。
『第三章 子どもと本』
ちいさなお子さんがおふたりおられるそうです。
長男と長女さんです。2017年4月の時点で、ご長男が2歳、ご長女が生誕後半年ぐらいです。うちの孫ぐらいの誕生年です。今は、小学校低学年です。先日耳元で小さな声で、『(お年玉を)いちおくえんちょうだ~い』とささやかれました。紙に、『いちおくえん』と書いて渡すわと言い返したら、『にせさつは、いらーーん』とおこられました。
子育ての苦労が書いてあります。子育てと高齢者介護の苦労は、体験してみないとわかりません。
子育ては、ぜんぜん思いどおりにならないことばかりです。まずは、とにかく、生きていればいい。病気やケガの予防に気をつけていても一瞬でケガをしたり火傷(やけど)をしたりします。『子育ては、気が遠くなるほどの忍耐の積み重ね』です。ただ、それも10年間ぐらいで楽になります。こどもはいつまでもこどもではいられないのです。
結婚生活、子育てに向かない人はいます。こどもを育てていくうえで、親戚づきあいや近所づきあいは必要です。冠婚葬祭も地域活動も学校活動にも顔を出します。親は集団の中で最低限の役割分担はこなします。イヤでもやれば、知り合いができて、いいこともあります。
こちらの本では、『(子育てに向かない人は)それはたとえば、友人たちを「敵か、味方か」に二種類でしか見られないような人間です』とあります。商売敵(しょうばいがたき)というライバルがいる『仕事』ではそうであっても、私生活ではそう思考しないほうがいい。(敵か味方か)。まずは、『譲る(ゆずる)』気持ちが大切です。相手にしてあげた『親切』は自分に返ってきます。情けは人のためならず。(自分のためなのです)
『ことばのしっぽ 「こどもの詩」50周年精選集 読売新聞生活部監修 中央公論新社』の部分を読んでいて、洋画を一本思い出しました。以下、感想メモの一部です。
『ちいさな哲学者たち フランス映画 2010年公開』
4歳児から5歳児の幼稚園のこどもたちに先生が哲学の授業をします。けっこう、探求心が深い。 テロのニュース、青少年がネット漬けになっているニュースから始まります。
映画を観ている人へのアナウンスとして、わたしたちは哲学をします。幼稚園に哲学の時間帯があります。こどもは熟考します。こどもたちの多民族に驚かされます。肌の色はさまざま、国籍もいろいろ、アジア、アフリカ、ヨーロッパなど。
テーマは、「愛情(の種類、ありよう)」「死とは」「友情」「結婚」「性」など、心の根っこに関することです。
『哲学とは?』と問われた幼児が「自分に質問すること」と答えます。正解はあってないようなものですが、大事なことは「考えること」です。
同性愛は可能か、同性は結婚できないか『結婚の法則とはなにか』にまで話が届きます。園児は答えます。同性でも好きだけど恋じゃないという答えが女児から返ってきました。そして、あやまらないと(謝罪)恋は続かないということをこどもが導き出します。
死ぬということはどういうことなのか。自殺はいけないという意見も出ます。
お祈りとは、神さまと話すことだそうです。
物の定義、人間と動物の違い。男と女の違い。肌の色の違い。
混血とはどういうことという質問にこどもさんが、白と黒が混じって、コーヒー色になることと答えます。ぼくは白人になりたいという声も出ます。体が小さいのは病気という考えに対して、パパには障害があるという声が出ます。パパは足を動かせないけれど本は読める。わたしはパパを愛していると言葉があります。
さて、こちらの本では、小学校6年生の男の子が、ゲームを買いたいと言っていたのが、ニワトリが欲しいと言い出して、ニワトリを買って、育てて、卵を産ませて、近所の人に卵を販売して、最後は、ニワトリを自分でさばいて、肉として食べたという本、『ニワトリと卵と、息子の思春期 繁延あづさ(しげのぶあづさ)・著 婦人之友社』という本の紹介文が良かった。
昔読んだ、『食堂かたつむり 小川糸 ポプラ社』を思い出します。主人公は、倫子さん25歳、不倫で生まれたこどもだから倫子、りんこ、そして愛称はりんごちゃんで始まります。
彼女は言葉を発することができない。『食堂かたつむり』というのは、りんごちゃんがひとりで営業する食堂の名称をいいます。そして、お客さまは、1日にひと組限定となっています。
りんごちゃんの妹分がエルメスさんで、彼女は豚さんです。最終的に、倫子さんは、エルメスをさばいて料理して食べます。倫子さんの行為には、食べられる生き物への『感謝』があります。
そういえば、自分自身も中学生のときに小鳥のジュウシマツをたくさん繁殖させて、デパートや個人のペットショップにジュウシマツを売りに行っていました。一羽120円から140円ぐらいで引き取ってもらえました。お店で販売するときは、一羽780円ぐらいだった記憶です。うちは貧乏な母子家庭だったので、お金が欲しかったことを思い出しました。
『第四章 本から得られること』
スマートフォンをやめる。ガラ携に戻したそうです。スマホに時間を奪われる。スマホが子育ての弊害になることが理由です。ごもっともです。スマホが登場したのは、2000年代始めのころでした。スマホがなくても人は生きていました。
煩悩(ぼんのう):心をむだにかき乱すもの。
微に入り細を穿つ(びにいりさいをうがつ):きわめて細かな点まで気を配る。
確かに、マンガには力があります。
くじけそうな若い人の心を支えてくれます。
ポピュリズム:政治変革を目指して、既存の権力層を批判する。156ページに書いてある、『ウヨウ』は、『ウヨク』のことだろうと思いました。
オルタナティブな社会:従来とは異なる社会
煩いごと:わずらいごと。うるさいこととも読む。この本では、「わずらいごと」思い悩む。心配事。
良かった文節として、『…… 本も音楽も映画もない人生なんて、味気ないものに違いありません。』
191ページに群馬県の桐生(きりゅう)が出てきます。先日観た番組、『出川哲朗の充電させてもらえませんか?』でテレビ放映されていたルート上にあります。本のページにある桐生駅は熊太郎も鉄道の乗り換えで利用したことがあります。
読み終えました。
以下は、この本に掲載されていた書籍で、熊太郎が読んだことがある本です。
・さよならのあとで ヘンリー・スコット・ホランド・著 高橋和枝・絵 夏葉社
・バベル九朔(バベルきゅうさく) 万城目学(まきめ・まなぶ) 角川文庫 ほか、万城目学作品を数冊読みました。先日直木賞を受賞されました。おめでとうございます。
・キャプテン ちばあきお 集英社 もうひとつ『プレイボール』二十代はじめのころは漫画をよく読みました。結婚してこどもができてからは忙しくて読まなくなりました。
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