2022年06月17日
高齢ドライバーの意識革命 安全ゆとり運転で事故防止 松浦常夫
高齢ドライバーの意識革命 安全ゆとり運転で事故防止 松浦常夫 福村出版
今から15年ぐらい前に、農家が多い地域で働いていたことがあります。
おばあさんがですね、かなり高齢のおばあさんが、軽トラを運転しているわけです。軽トラを杖代わりに(つえがわりに)しているのです。荷台が付いた軽自動車のトラックです。
そのときは、高齢者の運転の危険さに気づけませんでした。
なにせ、ゆっくりとしか走れないのです。ゆるゆる走っているから安全だろうと、そのときは、思っていました。おばあさんが、ゆっくり運転しているとわかるから、ほかの車は気をつけながら追いぬいていました。田舎(いなか)だから、顔見知りが多いのです。お互いに、そのあたりの地主関係親族の一員だったりもします。
そのときは、交通事故のことよりも、自分が思ったのは、家に軽トラがある家は、お金持ちだということです。一般サラリーマンの家の駐車場に、自家用軽トラックは駐車してありません。
農家には、まず乗用車があって、次にセカンドカーの軽自動車(4人乗り)があって、さらに農作物や農機具を運搬する軽トラックがあって、農耕用の耕運機などがあるのです。車は、ひとりに1台の所有だったりもします。
交通の便がとても不便なところだったので、わたしも車通勤をしていました。自家用車だと自宅から職場まで30分もかからないのですが、鉄道や徒歩だと、大まわりで乗り換えもあって、片道1時間半ぐらいかかりました。
毎日、車通勤で、プライベートな休みの日でも車で移動するようになって、結局人事異動で職場を変わる5年間ぐらいは、毎日ハンドルを握っていました。車のハンドルを握らなかった日は、5年間のうちで、一日もなかったという記憶です。
それだけ、田舎では、移動手段として、車が必要なところに住んでいる人がいるということです。それは、高齢者になってからも変わりはありません。ゆえに、なかなか、運転免許証の返納をしてくれません。
身内は毎日ヒヤヒヤものです。いつ、自分の親たちが、交通事故の加害者になるかもしれません。死亡事故を起こしたら、運転をやめさせなかった家族一同が、社会的制裁を受けることもあります。
そのうち、自分も運転をやめてくれとこどもたちに言われる時期がくるのでしょう。さからう気持ちはありません。ただ、さみしくはなります。移動の自由の確保は、心の健康を保つために大事です。
そんなことを思っていたら、この本に出会いました。読んでみます。
『補償運転』この言葉がキーワード(鍵を握る単語)だそうです。
単純にいうと「ゆとりある運転」のことだそうです。言い換えて『安全ゆとり運転』を強調されています。
加齢による運転技能の衰えを保障するための運転をする。
自分は、車の運転は下手(へた)くそだと思っています。だから、慎重に運転します。
喜怒哀楽の感情を殺して、自分の意識をロボットのように「無」にして、機械的にハンドルやアクセル・ブレーキ操作をすることに努めています。目標と目的は『安全』です。『お金』とか『速さ』とか『効率』ではありません。
前方をしっかり見て、左右にある車線の枠からはみでないようにして、前の車がブレーキを踏んで赤いブレーキランプが点灯したら、自分もブレーキペダルを踏むようにして、絶対に追突事故を起こさないようにしています。
本当はいけないことかもしれませんが、うしろは、ほとんど見ません。うしろに車が付くと気になるので見ないようにしています。それよりも、前と左右をしっかり見るようにしています。もしかしたら、何かが飛び出してくるかもしれないという意識を常にもっています。
ゆっくり、ていねいに、スピードを出し過ぎないようにして、一旦停止はしっかりと止まって、基本的に『譲る(ゆずる)』運転を心がけています。自分に優先権があったとしても『ゆずる』気持ちを基本的にはもっています。
どんくさいと言われることもあります。交通事故が多い道や交差点はなるべく走りません。遠回りでも安全な道を選択します。
高速道路では、車間距離を長めに開けるので、右側の追い越し車線からどんどん割り込まれます。なんだか、自分は、うしろに向かって走っているのではないかと思うこともあります。
コロナウィルス対策みたいに『三密(密閉、密集、密接)』のような雰囲気になりそうな場所には行かないようにしています。
もうリタイアした年金生活者ですので、車で出かける時は、土日祝日をさけて、道がすいている平日のかつ、お天気がいいときを選んでいます。
観光は、雨が降らない日のほうが、景色がいいからということもあります。
あとは、なるべく毎日短時間でもいいからハンドルを握って車を動かすようにしています。運転操作の慣れという身体感触を失いたくありません。勘がにぶらないようにしたい。
高齢者が起こす事故は気になります。
アクセルとブレーキを踏み間違えて、建物に突っ込んだあとのシーンを見たことがあります。破壊のようすがありました。
高齢者の運転手と、同じく助手席に高齢者が乗った高齢者二人乗りの軽自動車が、工事現場で、ゆっくり逆走してきたのを見たことがあります。
高齢者マークがはってある車を見かけると、なるべく近づかないようにしています。
そのうち、自分が高齢者マークを付けることになるのですが、ちゃんと付けるつもりです。どうか、近づかないでほしい。
思うに、高齢者の大事故はいきなり起こるわけではなくて、予兆があります。
車がボコボコに、へこみだすのです。自損の物損事故です。車を最初は軽くぶつけることが多くなります。
コンビニや飲食店、クリニックでの車庫入れに失敗します。
他車と、こすった程度の軽い物損事故を起こします。
予兆が起き始めたら、運転免許証は取り上げなければなりません。
ところが、高齢者は、運転免許証が手元になくてもハンドルを握ってしまいます。運転免許証を返納しても運転します。
認知力の低下があります。
困ったではすまされないことが起こります。おそろしいです。
(つづく)
もくじの項目=(イコール)運転のポイントです。
『生き方や態度まで含めた運転行動の階層モデル』とあります。なんだか、むずかしそうです。
『高齢ドライバーの死亡事故:死ぬのは誰だ』とあります。死ぬのはたぶん高齢者ドライバーではなく相手のほうなのでしょう。そして、相手のほうがとても若い。うらまれます。
『夜間の運転をひかえる』歳をとると目が見えにくくなります。
『雨の日の運転をひかえる』やっぱり。雨の日は危ないのです。
『長距離の運転をひかえる』わかります。長距離で移動するときは、交代要員がいります。
『安全運転をサポートする車を運転する』高価でもしかたがありません。お金で安全を買います。
第6章で『運転をやめる決意→準備→返納→返納後の生活』と流れていきます。
第1章 運転行動とその変化
自分なりの考察も加えて書きます。
知覚技能:危険な状況を視覚・聴覚等で発見する。
社会的技能:歩行者や車が、次はどう動くかということを推測する。
認知技能:状況に対応した意思決定をする。ブレーキを踏むと決定する。ハンドルを切ると決定する。
車両操作技能:スムーズな運転操作をする。
ふと思う。自動車専用道路の走行車線を走っていると、追い越し車線をものすごい猛スピードで駆け抜けていく車に出会うことがあります。今は、大丈夫(事故にはならない)だろうけれど、いつかはぶつかるだろうと思います。相手がよけてくれればいいけれど、同じタイプ(ゆずらない者どうし)が、がちあうと事故につながります。遠い昔、自動車学校の教官が教えてくれました。事故は、片方だけが違反した時に起きるのではなく、両方が違反した時に起きる。
そういえば、JAF(ジャフ)の毎月来ていた雑誌がこなくなりました。発行の回数が減るというような通知がきていました。
昔はよく読みましたが、最近は読まなくなりました。加齢による老眼がいちばんの理由です。
19ページに『高齢になると、心身の働きや健康が損なわれて、獲得した運転技能がだんだん発揮できなくなってしまう』と書いてあります。
男性は70歳、女性は60歳を越えると運転の態度が不良な状態になるそうです。80代や90歳近いドライバーがいる現在、ちょっと怖い。
読んでいて、高齢のタクシードライバーはだいじょうぶだろうかと不安になります。
ほうと思ったことが『1993年のEU統合(欧州連合)』があります。
そんなに長い年数がたったのか。
車の運転でむずかしいことがあります。
きょうの被害者が、あすは加害者になることもあるのが、車の運転です。
抗議する立場から抗議される立場に逆転します。
車は、戸口から戸口までの移動なので便利です。くわえて、荷物も運べます。
重たいかばんをもって、鉄道で旅行するのはたいへんです。
やはり運転ができる年寄りにとっては、車が大事です。
安全に運転するのにはどうしたらいいのかをこの本から学びます。
車で出かけて駐車するときに、お年寄りは、めんどうくさがって、バックから駐車せずに、車を前から突っ込んで駐車することが多いそうです。
自分は出る時のことを考えて、基本的にはバックで車庫入れをします。
準高齢者:55歳から64歳
前期高齢者:65歳から74歳
後期高齢者:75歳以上
第2章 高齢ドライバーの事故
2019年に東京池袋で起きた超高齢者の運転ミスによる悲惨な死傷事故について触れてあります。事故後の加害者の態度に批判が集中しました。
自分が思うに、高齢者だからといって、なにをやっても許されるわけではありません。認知機能を始めとした身体の機能が低下している高齢者になにを言っても通じないということがあります。悲劇が繰り返されないように警察や行政は対策を考えなければなりません。
たとえば、もしかしたら、遠い未来においては、75歳以上あるいは、80歳以上は運転禁止という法律ができているかもしれません。あるいは、目的地を入力して、ボタンを押すだけで、目的地に行ける自動運転の乗り物ができているかもしれません。
本では分析が続きます。
走行距離のこと、死亡事故のこと、75歳を超えると表れる自死の事故が増える現象のこと。
加齢によって、ヒューマンエラーが起きやすくなる。(人為的ミス。不注意。発見の遅れ)
ルールを守るという『良心』が薄れていく。
視力低下(白内障ほか)
アクセルとブレーキの踏み間違い。
どうも、75歳がひとつの線引きになっています。
以前、横断歩道を青で渡っていて、左折車にひかれそうになったことがあります。
びっくりしました。
後方へとんでよけて、ひかれずに済みました。
運転していた五十代ぐらいの男性をにらみつけたのですが、どうもようすがおかしい。表情がないのです。放心状態の顔でした。心ここにあらず。無関係、無関心な顔つきなのです。精神状態がおかしい。高齢者にもそんな人がいます。
交差点での直進車と右折車の衝突事故が多いそうです。
右折するときは、右折の矢印が出るまで待つ。車を動かさない。あるいは、前方に車がまったく見えなくなってから右折する。後続車のことは考えない。そう理解して実行することにしました。
特に二輪車が直進してくる時は、前に出ない。二輪車が通り過ぎてから右折を始める。
今年読んで良かった本です。
この本を読んだおかげで、交通事故を避けられます。
自分が思うに、アクセルとブレーキを踏み間違えるということは、自分にとっては、ありえないことです。
さらに、ブレーキだと思って、アクセルを踏み続けるなどという行為は信じられません。どうしてそうなるのだろうか。
『思い込み』が強いというのは、個人差があるような気がします。
高齢者は軽自動車を運転することが多いそうです。
農家の軽トラという冒頭に書いた話が思い出されます
3章 安全ゆとり運転の勧め
高齢者の生きがいについて書いてあります。
1次的制御:まわりの環境に働きかける。入会、勧誘、健康づくりなど。
2次的制御:親族との交流。あるがままを受け入れる。こだわらない。
SOC理論というものについて解説があります。自分なりに、(範囲指定-手法-依存)と理解しました。
車の速度が速くなると、安全余裕が小さくなってくる。高齢者になるにつれて、どんどん余裕がなくなってくる。
スピードは抑える。
自分で自信をもって車をコントロールできる範囲内の速度に抑える。
83ページにあるアドバイス『早めに出発する(時間に余裕をもつ。待ち時間や余り時間(あまりじかん)があってもよしとする)。
体調を整える。車の点検をする』は役に立ちます。
以前各種大きさのレンタカーを多用していたことがあります。同時に、職場の車で、いろいろな車種の車を運転していたこともあります。小さな車から大きな車まで、いろいろなサイズの車を運転していました。交通の便が不便なところで効率よく動こうとすると車が手離せません。高齢ドライバーも同様でしょう。
同乗者を乗せることが安全につながると思えます。
ただ、高齢者だけが同乗していても安全効果が薄いということはあります。
「攻撃的な運転」はしない。
高速道路で、追い越し車線しか走らない人がいます。
自分には無理です。
そんな運転行為は、自分だったら、精神的に疲れます。
88ページに『自分の運転が下手だと思っている人は、安全ゆとり運転をする人が多い』とあります。自分はそういう人です。
下手だけれど、運転することが好きだということはあります。自由自在に行きたいところへ行けます。
この本はテキストなのでしょう。(教科書)。97ページに、警察や行政向けに書いたというような記述があります。
ドライバーの教育者向けです。自動車学校職員向けということもあるでしょう。
4章 運転前の安全ゆとり運転
シルバー人材センター:公益社団法人。高齢者の就業機会を提供する。
『車間距離は、距離よりも「時間」が大事』3秒を意識するそうです。
緊急時に反応してブレーキを踏むまでの時間が3秒ぐらいということでしょう。
安全運転をサポートする車のシステムに、ラインの枠をはみだすと、センサーが感知して、警告音(ピー ピーという音)がする車があります。わたしの車がそうです。ただ、実際運転していると、必要があってはみ出すときに、線をまたがねばならないときもあるわけで、警告音がすると(どうしろというのよ)という思いがはじめのうちはしていました。今はあきらめています。
もうひとつ、うちは、バックミラーは、カメラ式にしてあります。ワンタッチで、鏡に変えることはできます。
カメラ方式は、後方の左右の車線の映像まで映るので便利です。慣れるまでは、見にくさと距離感が近すぎるように感じましたが、慣れれば重宝します。特に、左側車線からの自動車専用道路の合流のときに楽です。
夜やトンネル内などの暗いときは、カメラ式バックミラーが、暗い車の室内で、テレビの画像映像のように明るく輝くので、それが、うしろの車から見えるらしく、後方にいる車は警戒して、車間距離を開けているときもあります。なんだろうと、興味をもって近づいてくる車もありますが、その数は少ない。
『時間に余裕をもって出発する』年金生活者は、時間に追われていません。時間の感覚がなくなるほどゆったりしています。毎日が日曜日ですから、曜日の感覚、ひにちの感覚がうすれます。そのかわり、現役の時は、サービス残業も含めて、一日24時間365日、長時間勤務を体験した人が多い。だから、退職後に現役のときに失った自由時間を取り戻せているという実感はあります。
時間の流れに関して、運の悪い流れというものがあります。車で動き出して、生活道路内の小さな交差点ごとに対向車と、タイミングが悪く、がちあうとか、幹線で、走りづらくなる路線バスとか大型車とかに、がちあうとか、そういうときは、今自分がのっている時間の流れを変えるために立ち止まって、時間をずらすことをしたりします。(運勢の流れのようなものです)
あの日あの時、あの場所にいなければ、あんな不幸に、がちあうことはなかったということはあります。
『体調を整えてから運転する』体調がすぐれないということはありませんが、忘れ物をするということはままあります。出かける時には、忘れ物がないように何度も確認します。それでも忘れて、出発した途端引き返すということはあります。
歳をとると、体というよりも、脳みそのほうに問題ありです。
アルコール依存のおじいさんが酔っ払い運転をするということはあります。若い頃に見たことがあります。ぐでんぐでんのよろよろです。警察を呼んで逮捕です。酒酔い運転は、一発取り消しです。(運転免許取り消し)
ドライブ中におしっこが近くなってあせるということが心配です。ゆえに休憩ばかりです。尿意がなくても排尿しておきます。
『車の点検や車内の整とんをする』自分は、たいてい、その日最初に乗車する前にフロントガラスを中心に窓ガラスをガラス吹きのペーパーで吹きながら車体全体のようすをみます。老齢で視力に自信がないので、フロントガラスが汚れているととても気になるからです。車内の掃除やボンネットをあけて、ウォーッシャー液量の確認などを月に2回ぐらいします。
以前、若い女性と話をしていて、車を買ってから何年もたつけれど、一度もボンネットをあけて中のエンジン部分を見たことがないと聞いて、ひっくりかえりそうになるぐらい驚いたことがあります。安全管理は大事です。
145ページに『ためこみ症』という単語があります。ごみ屋敷ではなく、ごみ車内です。発達障害のある人だろうか。
新陳代謝は、整理整とんの基本です。古い物を処分して、新しいものを購入します。あるいは、新しいものを購入したら、古い物は処分します。
『安全運転をサポートしてくれる同乗者を乗せる』遠出をするときは、自分もなるべくひとりだけでは運転しないようにしています。たいていは、助手席に妻がいます。ただ、ペーパードライバーに近い人なので、あまり頼りにはなりません。
第5章 運転時の安全ゆとり運転
ここまで読んできて、やはり、今年読んで良かった一冊になりました。
この本のおかげで、もしかしたらありえた交通事故体験を避けられたかもしれません。
『後ろの車を先に行かせる』
あおり運転がテレビの話題になることがありますが、自分はこれまでに、あおったこともあおられたこともありません。とにかく、安全第一で、メンツ(プライド、名誉、誇り)なんか関係ありません。運転に関しては、常に「譲る」気持ちがあれば衝突することも少ないと信じています。
『制限速度を守って運転する』高速道路を高速で走るのは心身ともに負担に感じています。自分は77キロぐらいで走るのが快適です。なにかあっても危険を回避できるスピードです。
急いで運転しても到着時刻にはそれほど変わりはないということは、若い頃に聞いたことがあります。たしか、ラジオでそういう内容で流れていました。
年金生活者の高齢者は、急ぐ必要はないのです。時間の拘束(こうそく。しばり。遅れても怒られない。あきらめてもらえる)がない立場です。
自分の心構えとして、生活道路はなるべく通らないようにしています。
なにが飛び出してくるかわかりません。ときに、パトカーが一旦停止違反をつかまえるために、ひっそりと待ち伏せしています。
『ながら運転をしない』ながら運転ができるほど運転に自信がないので、自分はぜったいに「ながら運転」はしません。スマホが鳴っても無視です。
話ははずれますが、年金生活者になって、ふだんの移動は、徒歩か自家用車で、鉄道にはめったに乗らない生活をしています。
先日久しぶりに鉄道を利用したら、みなさんマスク姿で、スマホを見ながらうつむいて、ずらりと座席に座っていて、異様な光景に見えました。わたしは、電車の中でもスマホは見ません。なんだか、昔の日本とは違う世界になってしまいました。
アンケート結果を分析しながら解説が続きます。
パターンがあります。人間を5つに分類してあります。
①いつも
②しばしば
③ときどき
④たまに
⑤ほとんどしない
どれかひとつにすべてが固まるということはありません。
人間の脳の性質を表しているようでおもしろい。いろんな人がいるのです。
追い越し車線を超高速で走っている人を見ると「死に急ぐ人」だと判断しています。巻き込まれないように近づきません。
あおり運転の理由は、脳みそが未成熟なのではないかという考察から始まって、以前読んだ本『ケーキの切れない非行少年たち 宮口幸治(みやぐち・こうじ) 新潮新書』に出ていたこどもたちの脳みそを想像します。いくらいいきかせても理解が無理なのです。運転免許証を与えてはいけない人なのです。懲役、罰金がありますが、永久に運転免許証は、はく奪することが妥当だと考えるのです。
すれちがいのときに『停止して待つ』これは苦手です。どうしても自分から動いてしまいます。じっとしておれない性格です。
前のめりにならずに、待つ技術を身に付ける。
アニメ『一休さん(いきゅうさん)』の言葉を思い出しました。『あわてない、あわてない。一休み(ひとやすみ)、一休み』
前に進むだけではなく、うしろにさがる技術も身に付ける。
ハザード:危険。前方の危険な状態を、後方の車に知らせる。
第6章 運転卒業までのステップ
これが最後の章です。
運転免許証を返納するところまできました。
いつかは、運転をやめるときがきます。
めやすとして、15の項目が書いてあります。できるかできないかです。7個以上該当するものがあれば、運転免許証の返納を考えたほうがいい。
わたしは、軽い物損事故が始まったら、必ず返納したほうがいいと思います。大事故の予兆です。
自家用車を失ったあとの移動手段について列記してあります。
鉄道、バス、タクシーなどです。
デマンド:需要に応じて。要求に応じて。
車を手離すと、車にかけていたお金の負担が減るということはあります。
けっこう車の維持にはお金がかかります。
本では、車がなくても生活できるアイデア出しがあります。
そうなのかといろいろ納得できるところがあります。
高齢者の運転免許証の返納者は、ペーパードライバーが多いそうです。あまり、高齢者運転事故の減少にはつながりそうもありません。
返納者は、数的にも少ないそうです。
2019年東京池袋の暴走死亡事故のあと自主返納者が全国で60万人に達したというニュースを聞いたときは、たくさんの人たちが返納したのだなと納得しましたが、この本によると、65歳以上の高齢ドライバーは、1900万人もいるそうです。
この本を読まなければそのことを知ることもありませんでした。まだ、あのような悲惨な事故がこれからも続くのだろうか。不安です。なにか、対策が必要です。
(追記:2023年7月下旬)
車を買い替えました。
この本に書いてあったことを思い出して、安全装備の充実を図りました。
自分が書いた感想にある文章として、
『安全運転をサポートする車を運転する』
高価でもしかたがありません。お金で安全を買います。
もしかしたら、今回の車の買い替えが、人生で最後に買う車かもしれません。
未来を見据えて、自動運転で、ボタンひとつ押せば、人間を安全に目的地まで運んでくれる車がいずれは誕生するのかもしれませんが、それまで自分の寿命がもちそうにもありません。
今回買った車はだいじに乗ります。
この本を読んだときに、自分なりに驚きのこととして記憶に残っていることがあります。
『2019年東京池袋の暴走死亡事故のあと自主返納者が全国で60万人に達したというニュースを聞いたときは、たくさんの人たちが返納したのだなと納得しましたが、この本によると、65歳以上の高齢ドライバーは、1900万人もいるそうです。』まだまだ高齢者による交通死傷事故は続きそうです。自衛しなければなりません。加害者にならない。被害者にならない。
以下が、今回わたしが車に装備したシステムなどです。
1 衝突回避システム(ぶつからない対象物として:歩行者、自転車、自動二輪車。前方にある壁など。前を走る車、横を走る車。右折時の対向車。レーダーとカメラ方式の感知(センサー)による防御)。相手を感知すると警告と自動ブレーキの作動がある。
2 レーンからはみださない。
警告とハンドル操作支援あり。隣の車線の車と接触する可能性があるときは音声で警告がある。
3 車速追従機能
前の車に自動的についていく。前の車が止まると自車も止まる。
4 ハイビーム
ライトのハイビームが自動的に上下に切り替わる。
5 ロードサインアシスト
道路標識の見逃しを防止する。「最高速度」「はみだし通行禁止」「一時停止」「転回禁止」「進入禁止」「信号機」などの標識を見落としたと判断されると、画面に表示が出てブザーが鳴る。
6 ドライバー異常時対応システム
ドライバーの無操作状態が継続したときは、警告音、表示、ゆるやかな減速が行われ停車する。自動的に、ハザードランプの点滅、ホーンの鳴り、ストップランプで車外に異常を知らせる。停車後は、ドア開錠、(ネットでつながっているので)自動接続による救命要請がある。
7 発車遅れ告知機能
信号待ちほかで、前にいる車が発車しても自車が発進しなかったときに警告音が鳴る。信号が青になって発信し忘れたときにも鳴る。
8 ドライブレコーダー(前後)
9 ブラインドスポットモニター
車線変更の時に、サイドミラーの視界が広がり、隣接するレーンの後方最大約60mまで自動的に見えるようになる
10 自動駐車システム
駐車スペースの横に車を止めたあと、画面にある開始スイッチを押すと、自動的に駐車スペースに駐車してくれる。
11 駐車時に、車の位置を真上から見た映像が出る。
手動による駐車を安全でやりやすくする。
12パーキングサポートブレーキ
駐車場で、アクセルとブレーキの踏み間違いが起きたときに、自動ブレーキが作動して、前後の物体に車が衝突しないようにする。
*とにかく人や車やモノにぶつからないように設計してあります。もしぶつかっても被害を少なくするという効果があります。
先日、交差点でわたしたち夫婦が信号待ちで立っていて、信号機が青になったので横断歩道を渡ろうと数歩踏みだしたら、なんと、対抗する方向にある右折車が、反対方向に直進車がいるのにもかかわらず、強引に、瞬間的に、右折してきて、横断歩道に突っ込んできました。ひどい! あやうくその車にわたしたち夫婦ふたりともが、ひかれそうになりました。運転者は、高齢者の男性でした。あきれました。なにがなんでも自己中心です。人をひいて相手が死んだとしても、なんとも思わないのでしょう。車にひかれて殺されたほうは、やられ損です。被害者の親族は泣きます。
認知症がかった高齢者の運転は恐ろしい。(おそろしい)
考えましたが、家族がもう運転はやめてくれと訴えても、そういう高齢者は家族の声を無視します。されど、身内の高齢者が、一発(いっぱつ)死亡事故の加害者になれば、運転はしていなかった当事者ではない親族も責められます。徹底的に社会的制裁を受けます。
家族の申し立てによって、親の運転免許証をとりあげることができる制度ができるといいのになと思いついたのです。
今から15年ぐらい前に、農家が多い地域で働いていたことがあります。
おばあさんがですね、かなり高齢のおばあさんが、軽トラを運転しているわけです。軽トラを杖代わりに(つえがわりに)しているのです。荷台が付いた軽自動車のトラックです。
そのときは、高齢者の運転の危険さに気づけませんでした。
なにせ、ゆっくりとしか走れないのです。ゆるゆる走っているから安全だろうと、そのときは、思っていました。おばあさんが、ゆっくり運転しているとわかるから、ほかの車は気をつけながら追いぬいていました。田舎(いなか)だから、顔見知りが多いのです。お互いに、そのあたりの地主関係親族の一員だったりもします。
そのときは、交通事故のことよりも、自分が思ったのは、家に軽トラがある家は、お金持ちだということです。一般サラリーマンの家の駐車場に、自家用軽トラックは駐車してありません。
農家には、まず乗用車があって、次にセカンドカーの軽自動車(4人乗り)があって、さらに農作物や農機具を運搬する軽トラックがあって、農耕用の耕運機などがあるのです。車は、ひとりに1台の所有だったりもします。
交通の便がとても不便なところだったので、わたしも車通勤をしていました。自家用車だと自宅から職場まで30分もかからないのですが、鉄道や徒歩だと、大まわりで乗り換えもあって、片道1時間半ぐらいかかりました。
毎日、車通勤で、プライベートな休みの日でも車で移動するようになって、結局人事異動で職場を変わる5年間ぐらいは、毎日ハンドルを握っていました。車のハンドルを握らなかった日は、5年間のうちで、一日もなかったという記憶です。
それだけ、田舎では、移動手段として、車が必要なところに住んでいる人がいるということです。それは、高齢者になってからも変わりはありません。ゆえに、なかなか、運転免許証の返納をしてくれません。
身内は毎日ヒヤヒヤものです。いつ、自分の親たちが、交通事故の加害者になるかもしれません。死亡事故を起こしたら、運転をやめさせなかった家族一同が、社会的制裁を受けることもあります。
そのうち、自分も運転をやめてくれとこどもたちに言われる時期がくるのでしょう。さからう気持ちはありません。ただ、さみしくはなります。移動の自由の確保は、心の健康を保つために大事です。
そんなことを思っていたら、この本に出会いました。読んでみます。
『補償運転』この言葉がキーワード(鍵を握る単語)だそうです。
単純にいうと「ゆとりある運転」のことだそうです。言い換えて『安全ゆとり運転』を強調されています。
加齢による運転技能の衰えを保障するための運転をする。
自分は、車の運転は下手(へた)くそだと思っています。だから、慎重に運転します。
喜怒哀楽の感情を殺して、自分の意識をロボットのように「無」にして、機械的にハンドルやアクセル・ブレーキ操作をすることに努めています。目標と目的は『安全』です。『お金』とか『速さ』とか『効率』ではありません。
前方をしっかり見て、左右にある車線の枠からはみでないようにして、前の車がブレーキを踏んで赤いブレーキランプが点灯したら、自分もブレーキペダルを踏むようにして、絶対に追突事故を起こさないようにしています。
本当はいけないことかもしれませんが、うしろは、ほとんど見ません。うしろに車が付くと気になるので見ないようにしています。それよりも、前と左右をしっかり見るようにしています。もしかしたら、何かが飛び出してくるかもしれないという意識を常にもっています。
ゆっくり、ていねいに、スピードを出し過ぎないようにして、一旦停止はしっかりと止まって、基本的に『譲る(ゆずる)』運転を心がけています。自分に優先権があったとしても『ゆずる』気持ちを基本的にはもっています。
どんくさいと言われることもあります。交通事故が多い道や交差点はなるべく走りません。遠回りでも安全な道を選択します。
高速道路では、車間距離を長めに開けるので、右側の追い越し車線からどんどん割り込まれます。なんだか、自分は、うしろに向かって走っているのではないかと思うこともあります。
コロナウィルス対策みたいに『三密(密閉、密集、密接)』のような雰囲気になりそうな場所には行かないようにしています。
もうリタイアした年金生活者ですので、車で出かける時は、土日祝日をさけて、道がすいている平日のかつ、お天気がいいときを選んでいます。
観光は、雨が降らない日のほうが、景色がいいからということもあります。
あとは、なるべく毎日短時間でもいいからハンドルを握って車を動かすようにしています。運転操作の慣れという身体感触を失いたくありません。勘がにぶらないようにしたい。
高齢者が起こす事故は気になります。
アクセルとブレーキを踏み間違えて、建物に突っ込んだあとのシーンを見たことがあります。破壊のようすがありました。
高齢者の運転手と、同じく助手席に高齢者が乗った高齢者二人乗りの軽自動車が、工事現場で、ゆっくり逆走してきたのを見たことがあります。
高齢者マークがはってある車を見かけると、なるべく近づかないようにしています。
そのうち、自分が高齢者マークを付けることになるのですが、ちゃんと付けるつもりです。どうか、近づかないでほしい。
思うに、高齢者の大事故はいきなり起こるわけではなくて、予兆があります。
車がボコボコに、へこみだすのです。自損の物損事故です。車を最初は軽くぶつけることが多くなります。
コンビニや飲食店、クリニックでの車庫入れに失敗します。
他車と、こすった程度の軽い物損事故を起こします。
予兆が起き始めたら、運転免許証は取り上げなければなりません。
ところが、高齢者は、運転免許証が手元になくてもハンドルを握ってしまいます。運転免許証を返納しても運転します。
認知力の低下があります。
困ったではすまされないことが起こります。おそろしいです。
(つづく)
もくじの項目=(イコール)運転のポイントです。
『生き方や態度まで含めた運転行動の階層モデル』とあります。なんだか、むずかしそうです。
『高齢ドライバーの死亡事故:死ぬのは誰だ』とあります。死ぬのはたぶん高齢者ドライバーではなく相手のほうなのでしょう。そして、相手のほうがとても若い。うらまれます。
『夜間の運転をひかえる』歳をとると目が見えにくくなります。
『雨の日の運転をひかえる』やっぱり。雨の日は危ないのです。
『長距離の運転をひかえる』わかります。長距離で移動するときは、交代要員がいります。
『安全運転をサポートする車を運転する』高価でもしかたがありません。お金で安全を買います。
第6章で『運転をやめる決意→準備→返納→返納後の生活』と流れていきます。
第1章 運転行動とその変化
自分なりの考察も加えて書きます。
知覚技能:危険な状況を視覚・聴覚等で発見する。
社会的技能:歩行者や車が、次はどう動くかということを推測する。
認知技能:状況に対応した意思決定をする。ブレーキを踏むと決定する。ハンドルを切ると決定する。
車両操作技能:スムーズな運転操作をする。
ふと思う。自動車専用道路の走行車線を走っていると、追い越し車線をものすごい猛スピードで駆け抜けていく車に出会うことがあります。今は、大丈夫(事故にはならない)だろうけれど、いつかはぶつかるだろうと思います。相手がよけてくれればいいけれど、同じタイプ(ゆずらない者どうし)が、がちあうと事故につながります。遠い昔、自動車学校の教官が教えてくれました。事故は、片方だけが違反した時に起きるのではなく、両方が違反した時に起きる。
そういえば、JAF(ジャフ)の毎月来ていた雑誌がこなくなりました。発行の回数が減るというような通知がきていました。
昔はよく読みましたが、最近は読まなくなりました。加齢による老眼がいちばんの理由です。
19ページに『高齢になると、心身の働きや健康が損なわれて、獲得した運転技能がだんだん発揮できなくなってしまう』と書いてあります。
男性は70歳、女性は60歳を越えると運転の態度が不良な状態になるそうです。80代や90歳近いドライバーがいる現在、ちょっと怖い。
読んでいて、高齢のタクシードライバーはだいじょうぶだろうかと不安になります。
ほうと思ったことが『1993年のEU統合(欧州連合)』があります。
そんなに長い年数がたったのか。
車の運転でむずかしいことがあります。
きょうの被害者が、あすは加害者になることもあるのが、車の運転です。
抗議する立場から抗議される立場に逆転します。
車は、戸口から戸口までの移動なので便利です。くわえて、荷物も運べます。
重たいかばんをもって、鉄道で旅行するのはたいへんです。
やはり運転ができる年寄りにとっては、車が大事です。
安全に運転するのにはどうしたらいいのかをこの本から学びます。
車で出かけて駐車するときに、お年寄りは、めんどうくさがって、バックから駐車せずに、車を前から突っ込んで駐車することが多いそうです。
自分は出る時のことを考えて、基本的にはバックで車庫入れをします。
準高齢者:55歳から64歳
前期高齢者:65歳から74歳
後期高齢者:75歳以上
第2章 高齢ドライバーの事故
2019年に東京池袋で起きた超高齢者の運転ミスによる悲惨な死傷事故について触れてあります。事故後の加害者の態度に批判が集中しました。
自分が思うに、高齢者だからといって、なにをやっても許されるわけではありません。認知機能を始めとした身体の機能が低下している高齢者になにを言っても通じないということがあります。悲劇が繰り返されないように警察や行政は対策を考えなければなりません。
たとえば、もしかしたら、遠い未来においては、75歳以上あるいは、80歳以上は運転禁止という法律ができているかもしれません。あるいは、目的地を入力して、ボタンを押すだけで、目的地に行ける自動運転の乗り物ができているかもしれません。
本では分析が続きます。
走行距離のこと、死亡事故のこと、75歳を超えると表れる自死の事故が増える現象のこと。
加齢によって、ヒューマンエラーが起きやすくなる。(人為的ミス。不注意。発見の遅れ)
ルールを守るという『良心』が薄れていく。
視力低下(白内障ほか)
アクセルとブレーキの踏み間違い。
どうも、75歳がひとつの線引きになっています。
以前、横断歩道を青で渡っていて、左折車にひかれそうになったことがあります。
びっくりしました。
後方へとんでよけて、ひかれずに済みました。
運転していた五十代ぐらいの男性をにらみつけたのですが、どうもようすがおかしい。表情がないのです。放心状態の顔でした。心ここにあらず。無関係、無関心な顔つきなのです。精神状態がおかしい。高齢者にもそんな人がいます。
交差点での直進車と右折車の衝突事故が多いそうです。
右折するときは、右折の矢印が出るまで待つ。車を動かさない。あるいは、前方に車がまったく見えなくなってから右折する。後続車のことは考えない。そう理解して実行することにしました。
特に二輪車が直進してくる時は、前に出ない。二輪車が通り過ぎてから右折を始める。
今年読んで良かった本です。
この本を読んだおかげで、交通事故を避けられます。
自分が思うに、アクセルとブレーキを踏み間違えるということは、自分にとっては、ありえないことです。
さらに、ブレーキだと思って、アクセルを踏み続けるなどという行為は信じられません。どうしてそうなるのだろうか。
『思い込み』が強いというのは、個人差があるような気がします。
高齢者は軽自動車を運転することが多いそうです。
農家の軽トラという冒頭に書いた話が思い出されます
3章 安全ゆとり運転の勧め
高齢者の生きがいについて書いてあります。
1次的制御:まわりの環境に働きかける。入会、勧誘、健康づくりなど。
2次的制御:親族との交流。あるがままを受け入れる。こだわらない。
SOC理論というものについて解説があります。自分なりに、(範囲指定-手法-依存)と理解しました。
車の速度が速くなると、安全余裕が小さくなってくる。高齢者になるにつれて、どんどん余裕がなくなってくる。
スピードは抑える。
自分で自信をもって車をコントロールできる範囲内の速度に抑える。
83ページにあるアドバイス『早めに出発する(時間に余裕をもつ。待ち時間や余り時間(あまりじかん)があってもよしとする)。
体調を整える。車の点検をする』は役に立ちます。
以前各種大きさのレンタカーを多用していたことがあります。同時に、職場の車で、いろいろな車種の車を運転していたこともあります。小さな車から大きな車まで、いろいろなサイズの車を運転していました。交通の便が不便なところで効率よく動こうとすると車が手離せません。高齢ドライバーも同様でしょう。
同乗者を乗せることが安全につながると思えます。
ただ、高齢者だけが同乗していても安全効果が薄いということはあります。
「攻撃的な運転」はしない。
高速道路で、追い越し車線しか走らない人がいます。
自分には無理です。
そんな運転行為は、自分だったら、精神的に疲れます。
88ページに『自分の運転が下手だと思っている人は、安全ゆとり運転をする人が多い』とあります。自分はそういう人です。
下手だけれど、運転することが好きだということはあります。自由自在に行きたいところへ行けます。
この本はテキストなのでしょう。(教科書)。97ページに、警察や行政向けに書いたというような記述があります。
ドライバーの教育者向けです。自動車学校職員向けということもあるでしょう。
4章 運転前の安全ゆとり運転
シルバー人材センター:公益社団法人。高齢者の就業機会を提供する。
『車間距離は、距離よりも「時間」が大事』3秒を意識するそうです。
緊急時に反応してブレーキを踏むまでの時間が3秒ぐらいということでしょう。
安全運転をサポートする車のシステムに、ラインの枠をはみだすと、センサーが感知して、警告音(ピー ピーという音)がする車があります。わたしの車がそうです。ただ、実際運転していると、必要があってはみ出すときに、線をまたがねばならないときもあるわけで、警告音がすると(どうしろというのよ)という思いがはじめのうちはしていました。今はあきらめています。
もうひとつ、うちは、バックミラーは、カメラ式にしてあります。ワンタッチで、鏡に変えることはできます。
カメラ方式は、後方の左右の車線の映像まで映るので便利です。慣れるまでは、見にくさと距離感が近すぎるように感じましたが、慣れれば重宝します。特に、左側車線からの自動車専用道路の合流のときに楽です。
夜やトンネル内などの暗いときは、カメラ式バックミラーが、暗い車の室内で、テレビの画像映像のように明るく輝くので、それが、うしろの車から見えるらしく、後方にいる車は警戒して、車間距離を開けているときもあります。なんだろうと、興味をもって近づいてくる車もありますが、その数は少ない。
『時間に余裕をもって出発する』年金生活者は、時間に追われていません。時間の感覚がなくなるほどゆったりしています。毎日が日曜日ですから、曜日の感覚、ひにちの感覚がうすれます。そのかわり、現役の時は、サービス残業も含めて、一日24時間365日、長時間勤務を体験した人が多い。だから、退職後に現役のときに失った自由時間を取り戻せているという実感はあります。
時間の流れに関して、運の悪い流れというものがあります。車で動き出して、生活道路内の小さな交差点ごとに対向車と、タイミングが悪く、がちあうとか、幹線で、走りづらくなる路線バスとか大型車とかに、がちあうとか、そういうときは、今自分がのっている時間の流れを変えるために立ち止まって、時間をずらすことをしたりします。(運勢の流れのようなものです)
あの日あの時、あの場所にいなければ、あんな不幸に、がちあうことはなかったということはあります。
『体調を整えてから運転する』体調がすぐれないということはありませんが、忘れ物をするということはままあります。出かける時には、忘れ物がないように何度も確認します。それでも忘れて、出発した途端引き返すということはあります。
歳をとると、体というよりも、脳みそのほうに問題ありです。
アルコール依存のおじいさんが酔っ払い運転をするということはあります。若い頃に見たことがあります。ぐでんぐでんのよろよろです。警察を呼んで逮捕です。酒酔い運転は、一発取り消しです。(運転免許取り消し)
ドライブ中におしっこが近くなってあせるということが心配です。ゆえに休憩ばかりです。尿意がなくても排尿しておきます。
『車の点検や車内の整とんをする』自分は、たいてい、その日最初に乗車する前にフロントガラスを中心に窓ガラスをガラス吹きのペーパーで吹きながら車体全体のようすをみます。老齢で視力に自信がないので、フロントガラスが汚れているととても気になるからです。車内の掃除やボンネットをあけて、ウォーッシャー液量の確認などを月に2回ぐらいします。
以前、若い女性と話をしていて、車を買ってから何年もたつけれど、一度もボンネットをあけて中のエンジン部分を見たことがないと聞いて、ひっくりかえりそうになるぐらい驚いたことがあります。安全管理は大事です。
145ページに『ためこみ症』という単語があります。ごみ屋敷ではなく、ごみ車内です。発達障害のある人だろうか。
新陳代謝は、整理整とんの基本です。古い物を処分して、新しいものを購入します。あるいは、新しいものを購入したら、古い物は処分します。
『安全運転をサポートしてくれる同乗者を乗せる』遠出をするときは、自分もなるべくひとりだけでは運転しないようにしています。たいていは、助手席に妻がいます。ただ、ペーパードライバーに近い人なので、あまり頼りにはなりません。
第5章 運転時の安全ゆとり運転
ここまで読んできて、やはり、今年読んで良かった一冊になりました。
この本のおかげで、もしかしたらありえた交通事故体験を避けられたかもしれません。
『後ろの車を先に行かせる』
あおり運転がテレビの話題になることがありますが、自分はこれまでに、あおったこともあおられたこともありません。とにかく、安全第一で、メンツ(プライド、名誉、誇り)なんか関係ありません。運転に関しては、常に「譲る」気持ちがあれば衝突することも少ないと信じています。
『制限速度を守って運転する』高速道路を高速で走るのは心身ともに負担に感じています。自分は77キロぐらいで走るのが快適です。なにかあっても危険を回避できるスピードです。
急いで運転しても到着時刻にはそれほど変わりはないということは、若い頃に聞いたことがあります。たしか、ラジオでそういう内容で流れていました。
年金生活者の高齢者は、急ぐ必要はないのです。時間の拘束(こうそく。しばり。遅れても怒られない。あきらめてもらえる)がない立場です。
自分の心構えとして、生活道路はなるべく通らないようにしています。
なにが飛び出してくるかわかりません。ときに、パトカーが一旦停止違反をつかまえるために、ひっそりと待ち伏せしています。
『ながら運転をしない』ながら運転ができるほど運転に自信がないので、自分はぜったいに「ながら運転」はしません。スマホが鳴っても無視です。
話ははずれますが、年金生活者になって、ふだんの移動は、徒歩か自家用車で、鉄道にはめったに乗らない生活をしています。
先日久しぶりに鉄道を利用したら、みなさんマスク姿で、スマホを見ながらうつむいて、ずらりと座席に座っていて、異様な光景に見えました。わたしは、電車の中でもスマホは見ません。なんだか、昔の日本とは違う世界になってしまいました。
アンケート結果を分析しながら解説が続きます。
パターンがあります。人間を5つに分類してあります。
①いつも
②しばしば
③ときどき
④たまに
⑤ほとんどしない
どれかひとつにすべてが固まるということはありません。
人間の脳の性質を表しているようでおもしろい。いろんな人がいるのです。
追い越し車線を超高速で走っている人を見ると「死に急ぐ人」だと判断しています。巻き込まれないように近づきません。
あおり運転の理由は、脳みそが未成熟なのではないかという考察から始まって、以前読んだ本『ケーキの切れない非行少年たち 宮口幸治(みやぐち・こうじ) 新潮新書』に出ていたこどもたちの脳みそを想像します。いくらいいきかせても理解が無理なのです。運転免許証を与えてはいけない人なのです。懲役、罰金がありますが、永久に運転免許証は、はく奪することが妥当だと考えるのです。
すれちがいのときに『停止して待つ』これは苦手です。どうしても自分から動いてしまいます。じっとしておれない性格です。
前のめりにならずに、待つ技術を身に付ける。
アニメ『一休さん(いきゅうさん)』の言葉を思い出しました。『あわてない、あわてない。一休み(ひとやすみ)、一休み』
前に進むだけではなく、うしろにさがる技術も身に付ける。
ハザード:危険。前方の危険な状態を、後方の車に知らせる。
第6章 運転卒業までのステップ
これが最後の章です。
運転免許証を返納するところまできました。
いつかは、運転をやめるときがきます。
めやすとして、15の項目が書いてあります。できるかできないかです。7個以上該当するものがあれば、運転免許証の返納を考えたほうがいい。
わたしは、軽い物損事故が始まったら、必ず返納したほうがいいと思います。大事故の予兆です。
自家用車を失ったあとの移動手段について列記してあります。
鉄道、バス、タクシーなどです。
デマンド:需要に応じて。要求に応じて。
車を手離すと、車にかけていたお金の負担が減るということはあります。
けっこう車の維持にはお金がかかります。
本では、車がなくても生活できるアイデア出しがあります。
そうなのかといろいろ納得できるところがあります。
高齢者の運転免許証の返納者は、ペーパードライバーが多いそうです。あまり、高齢者運転事故の減少にはつながりそうもありません。
返納者は、数的にも少ないそうです。
2019年東京池袋の暴走死亡事故のあと自主返納者が全国で60万人に達したというニュースを聞いたときは、たくさんの人たちが返納したのだなと納得しましたが、この本によると、65歳以上の高齢ドライバーは、1900万人もいるそうです。
この本を読まなければそのことを知ることもありませんでした。まだ、あのような悲惨な事故がこれからも続くのだろうか。不安です。なにか、対策が必要です。
(追記:2023年7月下旬)
車を買い替えました。
この本に書いてあったことを思い出して、安全装備の充実を図りました。
自分が書いた感想にある文章として、
『安全運転をサポートする車を運転する』
高価でもしかたがありません。お金で安全を買います。
もしかしたら、今回の車の買い替えが、人生で最後に買う車かもしれません。
未来を見据えて、自動運転で、ボタンひとつ押せば、人間を安全に目的地まで運んでくれる車がいずれは誕生するのかもしれませんが、それまで自分の寿命がもちそうにもありません。
今回買った車はだいじに乗ります。
この本を読んだときに、自分なりに驚きのこととして記憶に残っていることがあります。
『2019年東京池袋の暴走死亡事故のあと自主返納者が全国で60万人に達したというニュースを聞いたときは、たくさんの人たちが返納したのだなと納得しましたが、この本によると、65歳以上の高齢ドライバーは、1900万人もいるそうです。』まだまだ高齢者による交通死傷事故は続きそうです。自衛しなければなりません。加害者にならない。被害者にならない。
以下が、今回わたしが車に装備したシステムなどです。
1 衝突回避システム(ぶつからない対象物として:歩行者、自転車、自動二輪車。前方にある壁など。前を走る車、横を走る車。右折時の対向車。レーダーとカメラ方式の感知(センサー)による防御)。相手を感知すると警告と自動ブレーキの作動がある。
2 レーンからはみださない。
警告とハンドル操作支援あり。隣の車線の車と接触する可能性があるときは音声で警告がある。
3 車速追従機能
前の車に自動的についていく。前の車が止まると自車も止まる。
4 ハイビーム
ライトのハイビームが自動的に上下に切り替わる。
5 ロードサインアシスト
道路標識の見逃しを防止する。「最高速度」「はみだし通行禁止」「一時停止」「転回禁止」「進入禁止」「信号機」などの標識を見落としたと判断されると、画面に表示が出てブザーが鳴る。
6 ドライバー異常時対応システム
ドライバーの無操作状態が継続したときは、警告音、表示、ゆるやかな減速が行われ停車する。自動的に、ハザードランプの点滅、ホーンの鳴り、ストップランプで車外に異常を知らせる。停車後は、ドア開錠、(ネットでつながっているので)自動接続による救命要請がある。
7 発車遅れ告知機能
信号待ちほかで、前にいる車が発車しても自車が発進しなかったときに警告音が鳴る。信号が青になって発信し忘れたときにも鳴る。
8 ドライブレコーダー(前後)
9 ブラインドスポットモニター
車線変更の時に、サイドミラーの視界が広がり、隣接するレーンの後方最大約60mまで自動的に見えるようになる
10 自動駐車システム
駐車スペースの横に車を止めたあと、画面にある開始スイッチを押すと、自動的に駐車スペースに駐車してくれる。
11 駐車時に、車の位置を真上から見た映像が出る。
手動による駐車を安全でやりやすくする。
12パーキングサポートブレーキ
駐車場で、アクセルとブレーキの踏み間違いが起きたときに、自動ブレーキが作動して、前後の物体に車が衝突しないようにする。
*とにかく人や車やモノにぶつからないように設計してあります。もしぶつかっても被害を少なくするという効果があります。
先日、交差点でわたしたち夫婦が信号待ちで立っていて、信号機が青になったので横断歩道を渡ろうと数歩踏みだしたら、なんと、対抗する方向にある右折車が、反対方向に直進車がいるのにもかかわらず、強引に、瞬間的に、右折してきて、横断歩道に突っ込んできました。ひどい! あやうくその車にわたしたち夫婦ふたりともが、ひかれそうになりました。運転者は、高齢者の男性でした。あきれました。なにがなんでも自己中心です。人をひいて相手が死んだとしても、なんとも思わないのでしょう。車にひかれて殺されたほうは、やられ損です。被害者の親族は泣きます。
認知症がかった高齢者の運転は恐ろしい。(おそろしい)
考えましたが、家族がもう運転はやめてくれと訴えても、そういう高齢者は家族の声を無視します。されど、身内の高齢者が、一発(いっぱつ)死亡事故の加害者になれば、運転はしていなかった当事者ではない親族も責められます。徹底的に社会的制裁を受けます。
家族の申し立てによって、親の運転免許証をとりあげることができる制度ができるといいのになと思いついたのです。
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