2022年06月08日

相棒 シーズン14 第2話と第3話

相棒 シーズン14 第2話と第3話 動画配信サービス

 仕事優先の生活が長らく続き、20年間ぐらい、テレビはニュースと天気予報を見るぐらいでした。
 定年退職して、浦島太郎のような気分で、テレビを見るようになりました。
 こんなおもしろくていいドラマの番組があったのかと思ったのが『相棒』でした。
 知らずに過ごした20年間を取り戻すように、最初の回から観始めて、シーズン13まできたところで、いつもDVDを借りていたお店が閉店しました。
 知り合いに聞いたところ、アマゾンのファイアー・スティックというものをテレビの裏に装着すると動画配信サービスで、過去の番組を観ることができることを知り、ネットで購入して設定して、観始めました。
けっこう楽しいです。『相棒』だけではなくて、自分が小中学生ぐらいのころによく観ていたドリフターズの『8時だよ全員集合!』を見て、なつかしい思い出にひたったりもしています。アイドル歌手のみなさんが若々しい。その後、人それぞれご苦労なさいました。亡くなっている方の映像も残っています。こういうことができる時代が来るとは、予想もしていませんでした。

 先月、夫婦で長野県の善光寺でお参りをしたあと、同県の松本市へ移り、松本城見学をしたあとに路線バスのバス停を探して歩いていたら、吹奏楽オーケストラが演奏する『ボレロ』が聞こえてきて、なんだろうと音が聞こえるところへ近づいていったら、そこに『相棒』で杉下右京を演じておられる水谷豊さんご本人と女優の檀れいさんをお見かけしました。
 水谷豊さんが松本市を撮影の舞台にした映画をつくったという内容で、映画のトークショーというやりとりをされていました。オーケストラは地元の高校生のみなさんでした。(映画の題名は『太陽とボレロ』ですが、感想や評価をみると、賛否両論あるようです。試写会を見られた方は酷評が多く、映画が公開されたあとの感想では、大半は好評ですが、一部に否定的な意見も目立ちます)
 そのときの水谷豊さんは『相棒』の杉下右京と同じ雰囲気のしゃべりかたで、高価な上着と靴とメガネをかけてかっこよく、檀れいさんは、小顔の美しい女性でした。おふたりが、キラキラと輝いて見えました。
 そんなことを思い出しながら、『相棒』シーズン14の第1話は、ずいぶん前に動画配信サービスで観たので、続きの第2話から観始めました。

第2話 或る相棒の死(あるあいぼうのし) 2015年10月21日放映分(平成27年)
 冠城亘(かぶらぎ・わたる)役の反町隆史(そりまち・たかし)さんは、今春で、現実には『相棒』を卒業されましたが、自分にとっては、これからが始まりです。
 あいかわらず、相棒だからといって、ふたりは、仲良しの関係ではありません。
 杉下右京が、反町隆史さんが演じる冠城亘を『同居人』と表現します。

 話の題材は、警察署内部の裏金づくりの摘発です。
 不祥事、不正があります。組織的な悪事です。

 現在ジャーナリストで元警察署職員が縊死します。(いし。くびつり)
 自殺か? 他殺か? です。(当然、他殺です)

 観終わって、すごいなあという感動がありました。
 身が引き締まる思いです。
 格闘シーンの映像もうまい。
 味方だと思っていた人が、敵だったといういうことはあります。
 だから、相手を信用して、情報をベラベラしゃべってはいけないということがあります。
 このドラマの世界は『組織』がステージです。
 表現のポイントとして、同じ人間でも、善人の部分と、悪人の部分が同居しているのが『人間』ということです。

 あれやこれやの表現が細かくて行き届いています。
 頭脳内でパズルを楽しみます。
 すごい。かっこいい。
 なるほど。
 どこまでが本当なのか疑いたくなります。なんとでもころがせます。
 
 職業人の心構えがあります。
『報告』というものは、これから〇〇しますではなく、すでに〇〇をしましたが報告です。
だれが考えてもあたりまえのことは、いちいち指示をあおぐのではなく、さっさとやって済ますのです。

 出世の順番にこだわるのが、組織人です。
 セリフとして「かれらが守ったのは、あなたではなく、組織です。」
 組織第一主義です。

 『悪』のある部分もある人間を描くドラマです。
 利用する。利用し合う。
 まあ、ひどい話と言えば、ひどい話です。

 久しぶりにこのドラマを観ました。(第1話を観たのは調べたら3月でした。これを書いている今は5月下旬です)
 久しぶりに角田課長(かくたかちょう)たちのいる事務部屋のメンバーを見てほっとしました。
 確か小柄な男性で、特命係の小部屋の向こうにある大部屋にいる刑事役の人は、以前ニュースで亡くなったと聞きました。(そのときは、相棒というドラマの内容を知りませんでした)
 鑑識役の六角精児さんの存在もありがたい。

 先日葛飾北斎の本を読んだのですが、葛飾北斎の集中力と杉下右京の集中力が共通のものだと感じました。

 杉下右京のセリフでおもしろかったのが、相棒の冠木(かぶらぎ)に対して『(敵にやられて)ところで、君、弱いんだね(腕っぷしが)』
 
 『手帳』『万年筆』『メガネ』『お茶』『コーヒー』『紅茶』など、伏線がいっぱいです。


第3話 死に神 2015年10月28日放映分(平成27年)
 自殺願望者を自殺に導くという犯人の個性を、深くえぐるように浮かび上がらせます。
 ネットの掲示板がからみます。
 以前、実際にALSという病気の女性を殺害して逮捕された医師を思い出します。
 これがヒントだったのだろうか。
 ゆえにタイトルが『死に神』なのです。
 死に神であり、悪魔であり、殺人鬼です。複数の犠牲者がいます。

 『世の中には、死んだほうが幸せな人間がいる』というセリフは不気味です。
 『(自殺のほう助(手助け)は)人助けです』だそうです。

 『職場でいじめられて死にたいです』
 そんなことで死なないでほしい。
 いじめられたらこぶしをあげてたたかえばいい。
 できないならスパンとやめればいい。

 かなりややこしい話でした。
 
 セリフ言葉の重ねるところ、くりかえすところが、リズムがあっていい。
 例として、杉下右京の「気になりますねぇ」に別の人が「気になりますねぇ」

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