2016年09月29日
硝子の太陽 Rouge(ルージュ) 誉田哲也
硝子の太陽(がらすのたいよう) Rouge(ルージュ) 誉田哲也(ほんだ・てつや) 光文社
2冊でワンセットのような売り方です。もう一冊が、「ガラスの太陽Noir(ノワール)」です。わかる人にはわかるのでしょう。わたしにはわかりません。「Rouge:口紅(くちべに)」、「Noir:ノワール。暗黒(小説)。正体不明。不正」、「姫川玲子:(最初に思い浮かんだのは、「ガラスの仮面」の姫川亜弓、北島マヤのライバル。この本のタイトル「硝子」とガラスの仮面の「ガラス」が重なりました。)姫川玲子シリーズのほうは、警視庁捜査一課殺人犯捜査係主任。経歴を見ていたら、最近事件があった碑文谷公園(ひもんやこうえん)池バラバラ遺体発見と合い通じるような記事を見ました。ストロベリーナイト」、「<ジウ>サーガ:女性警察職員2名が登場するようです。こちらもまだよくわかりません」
40ページまできたところで感想を書き始めてみます。床に人物相関図を広げながらの読書です。
犯行シーンはグロテスクでした。気持ちが悪い。気分が悪い。されど、こういう書き方ってあります。
遺体を並べたのはなぜか。なにかのメッセージあり。
警察職員に関する物語ですが、地方公務員の生活臭がただよっています。
41ページから、犯人探しの推理タイムが始まります。犯人像は小太り、身長170cmから185cm、体重65kgくらいから90kg(あまりにも範囲が広い)。
犯人はなぜ、一家皆殺しにしたのか。犯人像をしぼりこませないために全員を殺した。時間稼ぎ、それとも、人格異常者なのか。動機はなにか。うらみなのか。凶器はナイフと拳銃。首を切られて殺されるのは、かなり怖くて想像できない。
冒頭付近にあった、殺人瞑想シーンでは、状況が少し異なるものの、おおよその流れは似ている。狙うべき家族を間違えたのか。被害者女性が、帰宅時に、家に家族がいるのに、自分の鍵で開けようとしたのはなぜか。家に家族がいれば、ピンポーンして、鍵を開けてもらって入るのがふつう。追われてあせっているなら家族を呼ぶ声をあげる。
犯人候補として、地下アイドル(5人組のセンター長谷川桃子25歳)の隣に位置していた大野香弥子24歳がらみの関係者、後日の現場確認時にいきなり逃げた男子か、アイドルの弟長谷川高志20歳の彼女寺内未央奈のいとこ加山篤史か。
小説の構成として、犯人の独語の章が置いてあります。かなり不気味です。犯行をした記憶がないようです。夢をみた。悪夢をみたとなっています。その周囲に警察組織の動きの章です。
ところどころ乱暴な思想(本音ほんね)が出てくるところが記述の特徴です。そこにファンがつくのでしょう。
気の合わない者同士が、同じ目標を目指してコラボレーションするところに面白さがあります。
一家惨殺事件が10月 この本の前に読んだ本に「過去は変えられる」とありました。この本でも似たような文章の固まりにぶつかりました。権力者が過去の事実を変えていくのです。
沖縄、米軍軍人、軍属、日米地位協定、自爆テロ、リアルタイムの現実と交錯するところがあります。このへんが旬の作家さんの時代との巡り合わせなのでしょう。もっているのです。
ただいま、午前4時30分、あと100ページぐらいで読み終えます。(このあと眠ってしまい、結局その日の午後から読んで読了しました)
警察は、体面(たいめん。世間体)と組織を守るためにある。
映画やドラマ向けとして構想した小説製作です。後半は劇場的でおもしろかった。ユーモアも織り込んであります。うしろ40ページぐらいの急展開にはなかなか気持ちがついていけなかったけれど、終わってみれば見事でした。
わからなかかった単語などです。「ベレッタM9:拳銃。イタリア語。アメリカ軍採用拳銃」、「コラボレーション:異なる人、分野、団体の協力による共同作業」、「底意地:そこいじ。表面には見えないが実は意地悪」、「やっかみ:うらやみ、ねたみ」、「ガテン系のイケメン:建築、土木、製造、肉体労働の職種のイケメン」、「歌舞伎町セブン:この本の作家誉田哲也氏の作品。7人編成殺人プロ。(江戸時代ドラマ必殺仕事人みたい)」、「昭島市事件:小説内の架空の事件。一家四人殺人事件。30年前、6月14日金曜日午後11時発生」、「日米地位協定:警察権において米国軍人有利」、「警察職員というのは、肩書がふたつあるのか。:一般的な、「係長」、「課長」、それは別に、階級として「巡査」、「巡査部長」、「警部補」、「警部」、「警視」。勘違いとして、ノンキャリアに大卒もいることがわかりました。自治体採用がノンキャリア。国採用がキャリア」、「ペンゴロ:ペンをもったゴロツキ」、「(仕事ばかりで)子育てという人間的な営みに縁がなかった」
印象深かった文章表現などです。「(デモのメッセージは)国民の総意ではない」、「アメリカは日本のためには戦わない」、「警視庁の暗部に足を踏み入れる(ようやくわかってきたのですが、警察内部の不正・隠蔽工作などが小説の素材になることがある)」、「日本人のまじめさは、ただの馬鹿。発想が子供じみている」、「ど真ん中の昭和オヤジ」、「ただの揺さぶり」、「言葉遊びをしている暇はない」、「(幹部の)保身」
2冊でワンセットのような売り方です。もう一冊が、「ガラスの太陽Noir(ノワール)」です。わかる人にはわかるのでしょう。わたしにはわかりません。「Rouge:口紅(くちべに)」、「Noir:ノワール。暗黒(小説)。正体不明。不正」、「姫川玲子:(最初に思い浮かんだのは、「ガラスの仮面」の姫川亜弓、北島マヤのライバル。この本のタイトル「硝子」とガラスの仮面の「ガラス」が重なりました。)姫川玲子シリーズのほうは、警視庁捜査一課殺人犯捜査係主任。経歴を見ていたら、最近事件があった碑文谷公園(ひもんやこうえん)池バラバラ遺体発見と合い通じるような記事を見ました。ストロベリーナイト」、「<ジウ>サーガ:女性警察職員2名が登場するようです。こちらもまだよくわかりません」
40ページまできたところで感想を書き始めてみます。床に人物相関図を広げながらの読書です。
犯行シーンはグロテスクでした。気持ちが悪い。気分が悪い。されど、こういう書き方ってあります。
遺体を並べたのはなぜか。なにかのメッセージあり。
警察職員に関する物語ですが、地方公務員の生活臭がただよっています。
41ページから、犯人探しの推理タイムが始まります。犯人像は小太り、身長170cmから185cm、体重65kgくらいから90kg(あまりにも範囲が広い)。
犯人はなぜ、一家皆殺しにしたのか。犯人像をしぼりこませないために全員を殺した。時間稼ぎ、それとも、人格異常者なのか。動機はなにか。うらみなのか。凶器はナイフと拳銃。首を切られて殺されるのは、かなり怖くて想像できない。
冒頭付近にあった、殺人瞑想シーンでは、状況が少し異なるものの、おおよその流れは似ている。狙うべき家族を間違えたのか。被害者女性が、帰宅時に、家に家族がいるのに、自分の鍵で開けようとしたのはなぜか。家に家族がいれば、ピンポーンして、鍵を開けてもらって入るのがふつう。追われてあせっているなら家族を呼ぶ声をあげる。
犯人候補として、地下アイドル(5人組のセンター長谷川桃子25歳)の隣に位置していた大野香弥子24歳がらみの関係者、後日の現場確認時にいきなり逃げた男子か、アイドルの弟長谷川高志20歳の彼女寺内未央奈のいとこ加山篤史か。
小説の構成として、犯人の独語の章が置いてあります。かなり不気味です。犯行をした記憶がないようです。夢をみた。悪夢をみたとなっています。その周囲に警察組織の動きの章です。
ところどころ乱暴な思想(本音ほんね)が出てくるところが記述の特徴です。そこにファンがつくのでしょう。
気の合わない者同士が、同じ目標を目指してコラボレーションするところに面白さがあります。
一家惨殺事件が10月 この本の前に読んだ本に「過去は変えられる」とありました。この本でも似たような文章の固まりにぶつかりました。権力者が過去の事実を変えていくのです。
沖縄、米軍軍人、軍属、日米地位協定、自爆テロ、リアルタイムの現実と交錯するところがあります。このへんが旬の作家さんの時代との巡り合わせなのでしょう。もっているのです。
ただいま、午前4時30分、あと100ページぐらいで読み終えます。(このあと眠ってしまい、結局その日の午後から読んで読了しました)
警察は、体面(たいめん。世間体)と組織を守るためにある。
映画やドラマ向けとして構想した小説製作です。後半は劇場的でおもしろかった。ユーモアも織り込んであります。うしろ40ページぐらいの急展開にはなかなか気持ちがついていけなかったけれど、終わってみれば見事でした。
わからなかかった単語などです。「ベレッタM9:拳銃。イタリア語。アメリカ軍採用拳銃」、「コラボレーション:異なる人、分野、団体の協力による共同作業」、「底意地:そこいじ。表面には見えないが実は意地悪」、「やっかみ:うらやみ、ねたみ」、「ガテン系のイケメン:建築、土木、製造、肉体労働の職種のイケメン」、「歌舞伎町セブン:この本の作家誉田哲也氏の作品。7人編成殺人プロ。(江戸時代ドラマ必殺仕事人みたい)」、「昭島市事件:小説内の架空の事件。一家四人殺人事件。30年前、6月14日金曜日午後11時発生」、「日米地位協定:警察権において米国軍人有利」、「警察職員というのは、肩書がふたつあるのか。:一般的な、「係長」、「課長」、それは別に、階級として「巡査」、「巡査部長」、「警部補」、「警部」、「警視」。勘違いとして、ノンキャリアに大卒もいることがわかりました。自治体採用がノンキャリア。国採用がキャリア」、「ペンゴロ:ペンをもったゴロツキ」、「(仕事ばかりで)子育てという人間的な営みに縁がなかった」
印象深かった文章表現などです。「(デモのメッセージは)国民の総意ではない」、「アメリカは日本のためには戦わない」、「警視庁の暗部に足を踏み入れる(ようやくわかってきたのですが、警察内部の不正・隠蔽工作などが小説の素材になることがある)」、「日本人のまじめさは、ただの馬鹿。発想が子供じみている」、「ど真ん中の昭和オヤジ」、「ただの揺さぶり」、「言葉遊びをしている暇はない」、「(幹部の)保身」
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