2016年02月06日
この世にたやすい仕事はない 津村記久子
この世にたやすい仕事はない 津村記久子 日本経済新聞出版社
書評を読んで、興味をもって、手に入れて、読み始めました。
ハローワークで、すきま仕事を紹介してもらって、おもしろおかしく仕事を転々とする物語だと思いこんでいました。違いました。
どちらかといえば、平坦な内容です。読み手によって、合う・合わないがあろうかと思います。短編5本が、関連性をもちながら続いていきます。
第1話、隠しカメラで人を監視・観察する仕事を読み終えました。続いて、第2話、バスで流す広告アナウンスをとってきて作成する営業職の部分を読みました。
いずれも、ミステリーが含まれています。秘密はたいそうなものではありませんが、静かにじわーっとくることがらです。のんびり、ゆったり、まったり、そーっと、平和で、安定していて、のほほんとしていて、のどかで、そういった、ある意味、人の日々の暮らしのあったかい流れがしみでてくるのです。単調、退屈、おもしろくないといえば、おもしろくない。おもしろいといえば、おもしろい小説です。
主役女性の身元がまだはっきりしません。30代始め、アパートでひとり暮らしのようです。
各章の始まりに、カラーの絵があります。パッとした絵ではありません。やや色調は暗い。この絵は、何をメッセージしているのか。読みながら考えます。
(つづく)
1週間かけて読み終えました。
一人称で、私はこう思うとか、私はこう感じたというレポート(体験報告)が続きます。車の構造でいうところの、ハンドルの「遊び」部分に関する記述です。ほっとする雰囲気があります。
第三話が、おせんべいの包装に書く、ひとことためになるかもれしれないメッセージ、第四話が、ポスター張替作業をしながらの孤独に暮らす女性たちの交流関係、第五話が、大きな森林公園のなかで、ホームレス状態でゆうれいみたいに生きている医療ソーシャルワーカーと続きます。
にゅうめんとか、ソフトクリーム、わさび菜、イチジクといった食べ物関係の記事が心をいやしてくれます。
わからなかった言葉として、「スカイプ:パソコン上の無料通話サービス。無償でダウンロードして使う。スカイプ利用者同士の利用は無料」、「LINEライン:携帯電話のコミュニケーション。とくにスマホ。(解説文を読みましたが、個人情報の保護の点で不可解、不安が残りました。)」、「マテ茶:南米のお茶」
出版後、すでに4刷もされているので、本作品や作者のファンも多いのでしょう。ただ、わたしは、この1冊だけでいいかという気分でした。
書評を読んで、興味をもって、手に入れて、読み始めました。
ハローワークで、すきま仕事を紹介してもらって、おもしろおかしく仕事を転々とする物語だと思いこんでいました。違いました。
どちらかといえば、平坦な内容です。読み手によって、合う・合わないがあろうかと思います。短編5本が、関連性をもちながら続いていきます。
第1話、隠しカメラで人を監視・観察する仕事を読み終えました。続いて、第2話、バスで流す広告アナウンスをとってきて作成する営業職の部分を読みました。
いずれも、ミステリーが含まれています。秘密はたいそうなものではありませんが、静かにじわーっとくることがらです。のんびり、ゆったり、まったり、そーっと、平和で、安定していて、のほほんとしていて、のどかで、そういった、ある意味、人の日々の暮らしのあったかい流れがしみでてくるのです。単調、退屈、おもしろくないといえば、おもしろくない。おもしろいといえば、おもしろい小説です。
主役女性の身元がまだはっきりしません。30代始め、アパートでひとり暮らしのようです。
各章の始まりに、カラーの絵があります。パッとした絵ではありません。やや色調は暗い。この絵は、何をメッセージしているのか。読みながら考えます。
(つづく)
1週間かけて読み終えました。
一人称で、私はこう思うとか、私はこう感じたというレポート(体験報告)が続きます。車の構造でいうところの、ハンドルの「遊び」部分に関する記述です。ほっとする雰囲気があります。
第三話が、おせんべいの包装に書く、ひとことためになるかもれしれないメッセージ、第四話が、ポスター張替作業をしながらの孤独に暮らす女性たちの交流関係、第五話が、大きな森林公園のなかで、ホームレス状態でゆうれいみたいに生きている医療ソーシャルワーカーと続きます。
にゅうめんとか、ソフトクリーム、わさび菜、イチジクといった食べ物関係の記事が心をいやしてくれます。
わからなかった言葉として、「スカイプ:パソコン上の無料通話サービス。無償でダウンロードして使う。スカイプ利用者同士の利用は無料」、「LINEライン:携帯電話のコミュニケーション。とくにスマホ。(解説文を読みましたが、個人情報の保護の点で不可解、不安が残りました。)」、「マテ茶:南米のお茶」
出版後、すでに4刷もされているので、本作品や作者のファンも多いのでしょう。ただ、わたしは、この1冊だけでいいかという気分でした。
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