2015年10月06日

男はつらいよ 幸福の青い鳥 第37作 昭和61年

男はつらいよ 幸福の青い鳥 第37作 昭和61年 福岡県飯塚市

 中学生の頃、一時的に福岡県筑豊地区で暮らしていたことがあります。当時の正月に母方祖父に誘われて飯塚市内にある嘉穂劇場(かほげきじょう)で旅役者による演劇を鑑賞しました。お客さんは少なくて、劇団員さんたちは困っていましたが、劇が始まると少しずつお客さんが増えてきました。人情もののちゃんばら演劇でした。中古ビデオショップで、この作品のケースにあった説明を読み自分が知っている場所が舞台だったので興味をもち観ることにしました。昭和61年当時は忙しい生活を送っていたのでこの作品のことは知りません。

 観ているうちにいつものようにうとうとして眠ってしまいました。最後頃に目が覚めて、いったん終了してからまた最初に戻りもう一度観ました。1時間40分くらいの長さの作品です。

 中盤までは、笑いはあるけれど、もの悲しい内容だと、沈む気持ちでした。
 栄華を誇っていた炭鉱は、石炭から石油へのエネルギー革命により力を失い衰退してしまった。旅役者劇団の座長は亡くなり、娘の志穂美悦子さんは生活に困っている。古びた炭鉱住宅(炭住)がなつかしい。
 東京葛飾寅屋の隣で町工場を経営しているたこ親父さんは、機械化で、人員を削減しなければならなくなった。余剰人員という言葉が繰り返されます。
 鹿児島県から出てきた画家志望の長渕剛さんは、選考会が落選続きで自信喪失している。
 公衆電話の赤電話は今はもうない。携帯電話やスマホの時代です。
 劇中のセリフにある「汽車」もありません。車移動の時代です。
 寅屋でのおおぜいが、ちゃぶ台を囲んだ夕食風景は、気持が温まります。今は、各自バラバラで夕食を食べる個食の時代になりました。

 そんな暗い雰囲気はラストで盛り上がります。お見事でした。
 志穂美さんの九州弁がよかった。「九州とんこつラーメン」ということで、地方にある「特産品」って大事です。日本のどこにいっても通用する「特産品」の存在が生活を支えてくれることもあると納得しました。

(2015年10月12日追記)
福岡県嘉穂劇場 2015年10月見学
用事があって、近くで宿泊しましたので、見学してきました。
なつかしかった。
昔ながらの芝居小屋です。














  

Posted by 熊太郎 at 21:48Comments(0)TrackBack(0)福岡県

2012年08月30日

福岡県関門海峡めかりパーキングエリア


福岡県関門海峡めかりパーキングエリア







山口県壇ノ浦パーキングエリアと比較するとここは狭い。
見える景色も壇ノ浦のほうが生き生きとしていました。  

Posted by 熊太郎 at 19:43Comments(0)TrackBack(0)福岡県

2009年06月21日

博多櫛田(くしだ)神社飾り山傘

博多櫛田(くしだ)神社飾り山傘

もう何年も前の写真なので、現在展示されているものとは異なるでしょう。
宮本武蔵と佐々木小次郎による巌流島の決闘シーンです。





櫛田神社は博多駅からそれほど離れていない位置にあるのですが、地下鉄を利用すると遠回りになるのか遠く感じます。また、商店街からの入口が狭く、足が積極的に境内(けいだい)へ伸びません。総じて地下鉄は距離感がなくなり、方向もわからなくなり、近くも遠くに感じてしまいます。キャナル・シティを何度か訪れるうちに足を踏み入れました。敷地は広くて、もっと早く見学をすればよかったと後悔しました。
境内には、歴代の横綱・大関を始めとしたおすもうさんが持ち上げたという大きな石がありました。怪力です。  

Posted by 熊太郎 at 22:28Comments(0)TrackBack(0)福岡県

2008年12月02日

福岡市キャナルシティのライトアップ

福岡市キャナルシティのライトアップ









 写真は何年か前の年末に撮影したものです。
 キャナルシティは「運河の街」という意味だと思います。オランダあたりを模しているのでしょう。
 博多駅の北西に位置していたと思います。地下鉄の駅で降りて歩いていったり、車で行ったりしたことがあります。初めて見たときはその色彩と形状に驚嘆しました。日本では見かけない形と色です。派手でもあります。されど、楽しい気分にさせてもらえる。ここに来ると何か楽しいことがあるに違いないという期待感が湧いてきます。  

Posted by 熊太郎 at 22:12Comments(0)TrackBack(0)福岡県

2008年06月25日

福岡ドームとシーホークホテル





福岡ドームとシーホークホテル 博多湾の波

この砂浜に立つのは、9年ぶり。
久しぶりに、砂浜を打つ波の音を聞く。
心地よい。
淡々と繰り返される波の鼓動
永い歴史が流れていく。
波の音を聞いていると静かな気持ちになれる。

*ここを舞台にした物語で「半島を出よ 上・下」村上龍著幻冬舎があります。
北朝鮮軍はこのドームとホテルを占拠します。
日本政府は救ってくれません。黙認のうちに九州を日本から手放す気配です。
自衛隊は、日本海を渡ってくる北朝鮮軍の船団を包囲はしますが、発砲はしません。
監視が目的なのですが、まるで、護衛艦のような動きをみせます。
侵略に立ち向かっていったのは、孤独な非行少年たちを中心にしたグループでした。  

Posted by 熊太郎 at 21:28Comments(3)TrackBack(0)福岡県

2008年05月11日

松本清張記念館






松本清張記念館

 福岡県北九州市西小倉駅南にある小倉城の敷地角にありました。
 松本清張氏直筆の原稿を見たかった。
 美しい文字で伸びやかにかつ整然と書かれていたので少し驚きました。以前、鎌倉文学館で見た詩人たちの原稿は悪筆でマス目を無視したものでした。
 名前はせいちょうと読むものと思っていましたが、ふりがなが「きよはる」とふってありました。 
 松本作品は、人間の汚れた深層心理を深く追求するということがわたしの印象です。
 新幹線が止まる小倉駅は、田舎っぽい駅でした。東京、名古屋、京都、大阪、博多などの駅と同じく巨大な駅を想像していたので意外でした。在来線駅のホームに立ちながら、「点と線」で登場する東京駅の場面は、東京駅では見られなくなったけれど、ここ小倉駅ならまだ見ることができると発見したのでした。
 「点と線」の読後感想をここに記しておきます。

点と線 松本清張 新潮文庫

 どうなのだろう。女性が読んだらどんな感想をもつのでしょうか。私は男性なのでわかりません。推理小説の根っこは女性心理となっています。憎悪を晴らすために綿密な殺人計画を実行して自らも命を絶つ。女性はこれを読んで共感するのでしょうか、それとも否定するのでしょうか。完全犯罪の仕掛けがなかなか解けず、主人公ともども読者も完璧なアリバイの壁にぶつかって、いらいらします。読み終えてみれば、豪快で重量感のある推理小説でした。  

Posted by 熊太郎 at 16:32Comments(0)TrackBack(0)福岡県