2007年09月27日
筑豊(ちくほう)のこどもたち
筑豊のこどもたち 土門拳 築地書館
「筑豊(ちくほう)のこどもたち」は胸にズシンときます。福岡県の産炭地(炭鉱)だったところです。本人たちにとっては隠しておきたいあるいは忘れたい暮らしだったと思いますが、今となっては本人も忘れかけているくらい昔の出来事になりました。
写真は北京の街中(まちなか)風景です。私は不思議な感覚に陥りました。昭和30年代のみすぼらしい日本と美しい高層ビル群が目立つ現代日本の風景が混在しているのです。台車に横たわって物乞いをする少年やパンツ1枚で堂々と人ごみの中をまっすぐに歩いてくる浮浪者がいる。道路は人と車であふれ車は減速してくれない、BGMのようなクラックションの音、加えて自転車とリヤカーと観光客向けの三輪車、車椅子も多い、小さな車からなつかしいオート三輪、大きな観光バスやトレーラーまで、こういうのを坩堝(るつぼ)というのだなあ。暗い夜、玄関前に置いた1台のテレビに住民が集まっている。下着姿の父親がこれまた裸同然の幼い息子をもちあげてあやしている。廃屋とも思える小屋のようなところで老若男女が生活している。これは、タイトルの写真集に似たものがあります。
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