2018年01月30日

電車道 磯崎健一郎

電車道 磯崎健一郎 新潮文庫

 ページ全部に文字が落ちています。文字の芝生の上を歩くように読んでいます。
 鉄道会社をつくった人たちの話らしい。神奈川県あたりの話らしい。
 文章には勢いがあります。

 薬局の店主(今はまだ名が知れない)が家出した。人生の浪費の日々はもうけっこうらしい。

 少年が京都にいる。

(つづく)

 読み終えました。
 巻末の解説には、ほら話とあります。
 内容はよくわかりません。これを読んで理解できる人が日本に何人いるのか、少ないとは思いますが、だけどおもしろい。発想の連鎖です。
 給料の話にこだわりあり。
 第二次世界大戦中の日本の地方の様子はリアルです。現実味の乏しい舞台劇めいた日々という表現がいい。

 心地よいリズムです。
 
 モデルがいて、話をつくってあって、リズミカルに文脈が流れていく。音楽を聴いて楽しむような本で、内容はよくわからない。自分にとってのこの本の位置づけです。

調べた単語です。「お内儀:おないぎ。他人の妻」、「判官びいき:源義経に対する同情」

良かった表現です。「人生の浪費」、それから解説で、「あらすじにすると脈絡がない」

この記事へのトラックバックURL

http://kumataro.mediacat-blog.jp/t126449
※このエントリーではブログ管理者の設定により、ブログ管理者に承認されるまでコメントは反映されません
上の画像に書かれている文字を入力して下さい