2025年04月30日

雀荘(じゃんそう)にて エピソードをふたつ

雀荘(じゃんそう)にて エピソードをふたつ

 たまに、繁華街にある雀荘(じゃんそう)で、20代のころから40年以上付き合いがあるマージャン仲間とマージャン卓を囲みます。

 雀荘では、近くに、ほかのお客さんたちもいるので、雑談の声が聞こえてきたりもします。ときには、びっくりするような話が聞けたりもします。

1 高齢になって生まれて初めてひとりで喫茶店に入ったという女性
 雀荘の世界を知らない人にとっては想像できないかもしれませんが、雀荘では、たくさんの高齢者女性が全自動で動く雀卓(じゃんたく)を囲んでおられます。
 だいたい、70代なかばから80代前半のマダム(たぶんお金持ち)に見えます。20人以上いるときもあります。
 『こないだ、(生まれて)初めて、ひとりで喫茶店に入ったわ』
 そんな言葉が聞こえてきて、わたしはびっくりしました。
 そんな人がいるのか。70代なかばになって、初めて、ひとりだけで喫茶店に入る。
 わたしは、10代のころから、ひとりで飲食店や喫茶店を利用していました。ひとりで鉄道に乗って日本国内を長距離移動していました。ひとりで宿泊することもありました。
 人生はいろいろです。
 生まれてからずーっと、ひとりになることなく、そばにだれかがいてくれるという、ぜいたくそうな人生を送る人もいるのか。世間は広い。いろんなパターンの人生があります。

2 『名古屋駅発東京駅行き最終新幹線に乗るまで、雀荘でマージャン打ちをがんばる』という声が聞こえてきました。
 若いサラリーマングループから聞こえてきた声です。
 バイタリティがあります。(活力、生命力、元気いっぱい)
 東京駅最終新幹線の発車時刻は、名古屋駅22時12分発、東京駅着23時45分着 のぞみ64号です。
 若いからエネルギーに満ちておられます。東京-名古屋間は、仕事では日帰り圏内です。
 今は歳をとってしまったけれど、自分も若かったときはがんばっていたと感慨にふけるのです。(しみじみとした気持ちになる)  

Posted by 熊太郎 at 07:09Comments(0)TrackBack(0)熊太郎の語り

2025年04月28日

ローカル路線バス乗り継ぎ対決旅 陣取り合戦 埼玉決戦

ローカル路線バス乗り継ぎ対決旅 陣取り合戦 第16弾 春の埼玉決戦 テレ東 動画配信サービス

 6勝6敗3分けですが、今回からルール変更がありました。
 とった陣(チェックポイントのようなもの)が同数のときは、タクシー代残金が多いほうが勝ちです。

太川陽介チーム:箭内夢菜(やない・ゆめな。わたしは知らないのですが、イッテQの出川ガールだそうです。あいにくわたしはイッテQを観ていません) ザ・マミィの酒井貴士(頼りなさそうなのですが、なかなかおもしろいキャラクターでした)

河合郁人(かわい・ふみと。ロケを見ていて、河合さんは芸能界で売れたいとか継続して働きたいという気持ちがひしひしと伝わってくる人でした)チーム:俳優 松尾諭(まつお・さとる。松尾さんは、昨年秋に東京渋谷にあるパルコ劇場で、江口のりこさんと共演されている演劇を観ました。ご本人を見て、体の大きい人だなあと思いました。ほかには、千葉雄大さんと松岡茉優(まつおか・まゆさん。芸達者な人です。ひとりで複数のキャラクターを演じておられました)が出演されていました。タイトルは、『ワタシタチはモノガタリ』でした。みりちゃむ(大木美里亜。朝ドラ「おむすび」に出て、博多のギャルを演じておられました。去年博多に行ったときに、ロケ地になった中洲の橋のあたりを見ました。たしか、そこで、ギャル集団のパラパラダンスの撮影があったはずです)

 ロケ地風景を見ていて、埼玉県は、農業県だとわかりました。
 田畑が広がり、狭くて細くて曲がっている道もけっこうあります。
 バスセンターや駅があるあたりは市街地です。埼玉県は、昼間東京へ働きに行く人たちにとってのベッドタウンなのでしょう。(仕事から帰宅して、寝るための家がある)
 各町村に設けられた陣(じん。チェックポイント)では、自然の恵みを中心にしたおいしいものがありました。ブルーベリーのアイスクリームとか、うなぎとか、おせんべいとか。
 
 うまくいくときもあるし、ミスするときもある。人生のようなゲームです。七転び八起き(ななころびやおき)なのです。太川チームは、循環バスに乗って、目的地への遠回り経路になって失敗しました。でも、最終的には勝利しました。陣の数は同数で、タクシー代残金の多さで勝ちました。おめでとうございます。

 陣取りがどうこうというよりも、6人のやりとりとか、地元の人たちのようす、地元の名物などを楽しみながら映像を見ています。
 新しい発見があって、自分の知識が増えることが楽しい。
 路線バスも、よーく見ると、いろんなデザインやスタイルがあって、ああ、バスの見た目ってこんなにたくさんあるんだと気づかされます。
 バス路線はややこしい。観ていても土地勘がないのでよくわかりません。

 ナレーターの話し言葉の文章がじょうずです。文章がうまくつくってあります。ナレーターさんの口調もいい感じです。

 桜の花がきれいでした。いいお天気のロケで良かった。

 『行田市(ぎょうだし)』というところがあります。
 行田市に関して、映画にもなった小説作品があります。
 『のぼうの城 和田竜 小学館』
  「のぼう」とは、「でくのぼう」の「のぼう」であり、「でくのぼう」とは、城主成田長親(ながちか)氏を指(さ)します。城の名前が「忍城(おしじょう)」、現在の埼玉県行田市(ぎょうだし)となっています。最初は、豊臣秀吉の小田原城攻めに取り掛かる場面があるので、のぼうの城は小田原城だと勘違いしました。その記述の前に備中高松城の水攻めの様子が描かれています。秀吉の豪快な水攻めに感動した石田三成は、「忍城(おしじょう)」を水攻めにしますが、大失態を演じてしまいます。なにゆえそうなったかの経過が歴史事実を基に創作されています。戦闘シーンの記述は、映画「レッド・クリフ」を見ているようでした。迫力満点です。

 そのほか、松尾諭さんはラグビーをやられていたそうで、ラグビーにかける思いを熱く語っておられました。わたしも高校の体育の授業では、ラグビーが好きでした。  

2025年04月27日

対岸の家事 第4話

対岸の家事 ~これが、私の生きる道!~ 第4話 TBS火曜ドラマ 22:00~22:57 動画配信サービス

原作:『対岸の家事 朱野帰子(あけの・かえるこ) 講談社』
第4話:持つ者は持たざる者の気は知らず?

俳優:
多部未華子(専業主婦。村上詩穂。娘が、苺(いちご)2歳半ぐらいに見えます。調べたら3歳の子役さんでした。もうすぐ4歳です。かなり演技がうまい)

一ノ瀬ワタル(村上虎朗むらかみ・とらお 多部未華子さんのだんなさん役。かなり優しい性格です)

江口のりこ(長野礼子。こどもふたりを保育園に預けて働いている。だんなの長野量平(川西賢志郎)は仕事で多忙なようす。実質ひとりで子育てと家庭のきりもり(物事をとりさばく)をしているように見えます。息子が、篤正(あつまさ。4歳か5歳ぐらいに見えます)で、娘が、星香(ほしか。まだ1歳半ぐらいに見えます)

ディーン・フジオカ(中谷達也。妻はアラブ首長国連邦都市型国家であるドバイで働くキャリアウーマン。中谷達也本人は、厚生労働省の職員)。中谷達也は、2年間の育児休業中です。娘は1歳ぐらいの佳恋(かれん)です。

 病院の若奥さんが、こどもができなくて妊活(にんかつ。子づくりのあれこれ)をしていて、姑さんが(しゅうとめ。だんなさんの 母親)、早くこどもを産んでくれと嫁をせかすわけです。うっとうしいことですな。

 病院通いをしているご近所のお年寄りは、(年金生活者で、お金はないけれど、時間はたっぷりある人たちというような設定です)病院の若奥さんについて、あれやこれやの噂話が大好きです。ほめてくれるいい話ばかりではありません。迷惑ですなあ。

 そんなことで悩んでいる若奥さんを中心にして、彼女の苦悩が浮き彫りにされます。
 そして、彼女の本当の気持ちは、結婚して辞めてしまった保育士ですが、結婚してからも続けたかったのです。
病院の手伝い仕事をしながら妊活をしているけれど、本当は、保育士をやりたいのです。彼女は、結婚して1年経つそうです。

 多部未華子さんは、思考や動作がのろいというか、ゆっくりとしかできない性格だから、自分は仕事と育児・家事仕事の両立はできないと自覚しています。
 病気で亡くなった母親からは、ムリしなくていい。自分のペースでゆっくりやればいいと言われたそうです。いちどにふたつのことを同時にできない人間です。専業主婦を応援するドラマでもあります。

 冷たい雰囲気をただよわせる父親役のディーン・フジオカさんは、自分をスパルタ方式の管理教育で育てた実母を許せないようすです。極力母親には会わないし、母親に孫娘を会わせないそうです。いろんな親子関係があります。幸せは遠い。

 多部未華子さんのところの苺(いちご)ちゃん役の子役さんがやけに演技がじょうずです。観ていてびっくりします。

 院長の息子のお嫁さんが履く(はく)靴にポイントをおいたドラマでした。靴の色が、そのときの気持ちの色なのです。地味な色ではなく、若さとか夢とか希望を主張する色の靴を履きたい彼女です。

 このドラマは、『あじさい』をイメージさせたい意図があるようです。花の色が変化するということだろうか。

 田中美佐子さんが出てきます。母親役です。
 田中美佐子さんには、こどもを生まない人生を選択した娘さんがいます。田中美佐子さんには、孫はできません。
 なんだか、みんな頭が良すぎて、あれこれ考えすぎて、悩まなくてもいいことで無理に悩んでいるようにも見えます。
 わたしは長いこと生きてきてわかったのですが、対立してもしなくても、最後は、みんな歳をとって、ヨロヨロになってしまうのです。何が何だかわからなくなったりもするのです。

 なんというか、多部未華子さんて、きれいな人だなーーと映像を観ながら時々思います。本当にきれいな人です。昨日動画配信サービスで、鶴瓶さんの、A-Studio(エースタジオ)という対談番組にゲストで出演されている多部未華子さんを見たのですが、鶴瓶さんも、多部さんがきれいになったと驚いておられました。

 未婚の人(こどもがいない既婚の人を含む) VS 子持ちの女性 という図式があります。
 表面上は問題ないようなつきあい方をしていても、こどもがいない女性は、こどもがいる女性に攻撃的な対抗意識をもっています。敵対心が現れたシーンがありました。
 表では平静であっても、相手がいないところでは、子持ちの女性を攻撃します。人間の表の顔と、裏の顔があります。いやですなあ。
 このドラマだと、親子関係も同様です。言いたいことがあっても文句を言えないぐらいに、親子関係がこじれているのです。子は、親の顔を見たくないのでしょう。
 言いたいことを言い合えて、ケンカしてもそのあと関係が元に戻る。現実社会では、たいていの親子や夫婦はそんな感じで長続きしていきます。しょうがないなあと思えるのです。それが、できない人たちがこちらのドラマには出てきます。ざっくばらんにはなれないのです。(本心を明かせない)

 多部未華子さんが、父子家庭で父親との関係がうまくいかず、高校の卒業式のあと家から逃げたという話をされたときに、はたと気づいたのです。わたしと同じです。わたしは、親と折り合いが悪くて、家出をしたかったのですが、そこまでの気持ちはなく、決心したのは、合法的な家出でした。高校を卒業したら家を出ました。同じですな。

 ラストで、不穏な空気をまとった若い女性が出てきました。(コワイ)  

2025年04月26日

ふるさと 邦画 1983年(昭和58年)

ふるさと 邦画 1983年(昭和58年) 動画配信サービス

監督:神山征二郎(こうやま・せいじろう 岐阜県出身 1941年(昭和16年)生まれ83歳)
俳優:加藤嘉(かとう・よし。男性。高齢者役)、地元の少年(母が徳山村出身)、長門裕之、樫山文枝、前田吟、樹木希林

 もうずいぶん前の映画です。
 岐阜県徳山ダムに沈んだ徳山村でのお話です。
 岐阜県揖斐川町(いびがわちょう)というところです。

 昭和50年代に話題になった場所という記憶が自分の脳みそに残っています。
 徳山ダム建設反対運動があったことが記憶に残っている理由ですが、こちらの映画では、その話題は強くはありません。山野や渓流での自然の豊かさが強調されています。
 認知症のおじいさんが出てきて、彼の命が尽きてしまうのですが、そのおじいさんの寿命と、ダム建設で消滅してしまう徳山村の寿命とを重ねてあるように意味をとりました。
 
 映像を観ているといろいろなつかしい。
 小学校の教室には、大きな石油ストーブが据え(すえ)付けられています。
 わたしたちの世代よりあとの世代のこどもたちです。わたしたちのときは、石炭ストーブでした。
 
 おばあさんが亡くなって、あとに残されたおじいさんがぼけています。
 おじいさんは、自分の目の前にいる相手がだれなのかの判断ができていません。
 映画は、老夫婦の物語でもあります。
 
 夏の川遊び、やったなあ。熊太郎じいさんは、小学4年生の夏から中学1年生の春は、栃木県の山奥にある足尾銅山(あしお銅山。1973年(昭和48年)閉山)というところで暮らしました。日本における公害発祥の地ですが、自分たちが住んでいた地域は自然が豊かな区域で、渡良瀬川(わたらせがわ)には、きれいな渓流が何本もつながっていました。こどものころの川遊びは楽しかった。今思えば、危険な場所でも遊んでいました。でも、事故があったと聞いたことはありません。
 こちらの映画では、小学4年生の千太郎という名前の少年が出てきて、認知症のおじいさんとからみます。

 おじいさん役は、加藤嘉(かとう・よし)さんです。
 邦画、『砂の器(すなのうつわ)』で、自分のこども(少年)を連れて、吹雪の中、日本海沿いに放浪されたシーンは名シーンでした。映画では、成人したそのこどもが殺人犯になります。追い詰められた人間の悲しい気持ちが胸に広がるいい作品でした。名作です。松本清張さんの小説作品の映画化でしたが、映画化にあたって、小説の内容をかなりふくらませてあった記憶です。
 こちらの映画でも、加藤嘉さん演じる認知症の高齢者が、千太郎少年と、遠方まで川魚を釣りに行きます。ウグイとか、アマゴとか、ヤマメもいたでしょう。入れ食いのようによく釣れます。
 
 揖斐川(いびがわ)の水は、愛知県とか三重県、映画で出てくる地名としては、一宮市(いちのみやし)とか名古屋市で、身近に感じます。
 
 ダム建設が近づいてきたので、村人たちが順番に村を離れていきます。村人は全員で、1500名ぐらいだったそうです。
 昔は転校すると、こどもどうしお互いに文通をしたものですが、今どきはSNSでつながるのでしょう。
 
 おじいさんの認知症の症状が、人違いや徘徊(はいかい)があってひどいのですが、若い頃はしっかり者で、リーダー的な活躍をされていた人が、認知症になって頭の中が壊れてしまっているということは、現実でも、ありがちなことです。
 哀愁を帯びた音楽が流れます。しんみりしました。

 クライマックスは、太宰治作品、『走れメロス』のようでした。おじいさんを助けるために千太郎少年が走るのです。かなり遠い距離を走っていきます。
 村からの救助隊は来ても、ヘリコプターが来てくれるわけではありません。村人たちは、死にそうになっているおじいさんを背中におぶって、長距離を歩きながら村への帰還をめざします。

 昔は、山奥だと、車もなかなか手配できませんでした。
 昭和40年代なかばに、うちのおやじは足尾銅山にあった病院で死んだのですが、近所の人たちが死んでいるおやじを担架にのせて、うちまで運んできてくれました。そんな時代でした。

 映画の最後に、唱歌、『ふるさと』が流れます。
 ふるさとの合唱を聴きながら、あのとき確かにあったあの時代を思い出したのです。
 手作業によるおじいさんの火葬の風景も出てきました。
 わたしはこどものころに、遺体が入った丸い棺桶を土葬する作業を見たことはありますが、こちらの映画にあるような、火葬の光景を見たことはありません。  

2025年04月24日

出川哲朗の充電させてもらえませんか? 長崎雲仙岳から伊王島

出川哲朗の充電させてもらえませんか? 長崎雲仙岳から伊王島(いおうじま)への旅 テレビ東京 TVerとかネットもテレ東とか

■長崎横断!雲仙岳から極上ちゃんぽん街道126キロ!■目指すは絶景夕日の伊王島なんですが…■板垣李光人(いたがき・りひと)と相武紗季(あいぶ・さき)が初登場でパワー全開すぎーッ!ヤバいよヤバいよSP

 今回のゴールである伊王島を映画の舞台にした山田洋二監督作品に、『家族 1971年(昭和46年)』があります。撮影当時は島へ渡る橋がありませんでしたが、今回のロケでは電動バイクで橋を渡りました。伊王島大橋は、2011年(平成23年)供用開始です。

 映画では、長崎県の海に浮かぶ伊王島(いおうじま)から5人家族が、北海道にある中標津駅(なかしべつ駅)を目指します。北海道の東、釧路とか根室方面にある駅です。酪農で食べていくそうです。
 当時の長崎県伊王島には炭鉱がありました。5人家族のうちのおじいさん65歳(笠智衆りゅうちしゅう)さんは、炭鉱夫でした。
 昨年秋のドラマ、『海に沈むダイヤモンド』の物語と重なるような雰囲気もある映画です。テレビドラマの舞台だった端島(はしま。軍艦島)の北方向に、伊王島が位置しています。

 映画では、まあ、いろいろあります。たいへんです。九州から北海道までの過酷な旅です。電車や船の移動の途中で、あかちゃんが病気になって亡くなります。悲しみがあります。
 ようやく北海道に着いても、おじいさんが、ぽっくり病のようにしてふとんの中で亡くなります。
 長い旅で疲れ果てたことが、亡くなった遠因(えんいん。間接的な原因)といえないこともありません。
 
 映画では、1975年(昭和45年)大阪万博、太陽の塔あたりでのロケもあります。この映画は、ドキュメンタリー映画で、倍賞千恵子さんはじめ役者さんたちが、雑踏の中に入って、まわりの人たちは気づかないままに撮影がなされています。

 1970年(昭和45年)当時のじっさいの日本の風景や光景がフィルムにおさめられています。映像に映っている人たちの大半はもうあの世へ行かれていることでしょう。

 1965年(昭和40年)当時、まだ、日本人の寿命は長寿ではありませんでした。当時の男性の平均寿命は、67.74歳でした。(女性は、72.92歳)。おじいちゃん長生きしてねと言ってくれる孫がいました。

 前置きが長くなりました。充電番組の感想をぽつりぽつりと落としてみます。

 あいにくわたしの無知で、今回のゲストのおふたりを知りません。
 でも、板垣李光人さん(いたがき・りひとさん)は、ロケ地のどこへ行っても地元の人たちからあたたかく迎えられて大人気でした。地元の人から、テレビで観てます。ファンですと声をかけられていました。

 相武紗季さん(あいぶ・さきさん)は、番組中、テレビドラマの宣伝をされていました。『夫よ、死んでくれないか』というドラマです。ずいぶんぶっそうなタイトルだと思いましが、動画配信サービスで観ることができたので、これまでに放送された第3話までをいっきに観てみました。

 ちょっと、わたしには合わないと感じましたが(自分は、「死んでくれないか」と言われるほうの立場である夫なので)、家族には大うけしていました。笑っていました。
 まあ、だらしない、ふがいない夫が3人出てくるわけです。気弱な夫、モラハラな夫、ストーカーみたいな夫(妻の一日中の行動を監視・管理する)です。
 妻の役をやられるのが、安達祐実さん(映像を観ていて、昨年秋のNHKドラマ『3000万』を思い出しました。名作でした)、磯山さやかさん、相武紗季さん(あいぶ・さきさん)です。
 まあ、幸せいっぱいと喜んで結婚したあと、こんなはずじゃなかったと後悔するのです。よくあることです。そこを乗り越えて、夫婦は夫婦として完成するのです。このドラマは、最終的にどんな結末にもっていくのだろうか。

 さて、充電バイクのお話です。
 雲仙岳の展望台です。お天気が悪い。濃霧でなんにも見えません。人のまわりは、霧で真っ白です。ディレクターは土方(ひじかた)さんです。土方さんのときは、たいていこんな感じで始まります。これまでに何度かあったゴールの夕日は、なかなか見ることができませんでした。夕日が沈んでからゴールすることが多い。ゴールしているのに、おしゃべりに夢中になっている間に、いつのまにか太陽が海に沈んでいたこともありました。(今回のロケでは夕日に間に合いましたが、相武紗季さんひとりだけのゴールでした。あとのふたりは充電バイクの充電が切れてゴールできませんでした)
 土方さんの道案内はいつも間違ってばかりです。今回は長崎市内にある眼鏡橋(めがねばし)になかなかたどりつけませんでした。(それがおもしろいのですが、出川さんとゲストはたいへんです)

 板垣李光人さんはまだ23歳で、生まれて初めて長崎に来たそうです。若さがうらやましい。これから楽しみ多い人生を送ってください。
 わたしは、70代が近づいてきて、旅に出ても、もう感動することは、小さいです。感受性が枯れてきました。

 長崎は食事がおいしい。
 おぞうに、白玉、ちゃんぽん、から揚げ…… いろいろ出てきます。

 映像は、長崎を巡る旅番組で何度も紹介されてきたようなお城とか、海に面した島原鉄道の駅とか、長崎中華街、眼鏡橋などが紹介されます。さきほども書きましたが、年寄りであるわたしは、少々見飽きました。

 充電を受けてくださったお宅のご夫婦とか、ご家族のかたたちが、ざっくばらん(表裏(おもてうら)がなく、本音で話し、さっぱりしている)で、いい人ばかりでした。長崎の人たちは優しい。食べ物もおいしい。住みやすい県だと思います。そして、こどもたちもかわいい。

 リンガーハットの1号店というところは、初めて見ました。
 長崎ですから、さだまさしさんの歌が流れます。北の国からの歌です。
 相武紗季さんは、から揚げが食べたいそうです。相武紗季さんには、幼いお子さんがおふたりおられるそうです。
 番組中では、『しゅいかかぶってる(スイカヘルメットをかぶっている)』と訴えていたちびっこがかわいかった。

 ドラマチックな番組にするために、いつも攻めるので(3人のうちのだれかの充電バッテリーが切れそうになってから充電依頼先を探す)、今回は、相武紗季さんひとりだけのゴールになりました。
 ガソリン車だと短時間で燃料補給ができますが、電気充電だと時間がかかります。ドタバタ騒ぎがあります。でもまあ、夕映えがちらりと見られて良かった。

 次回の放送では、三重県にある、『なばなの里』が出てくるそうです。わたしは、自家用車を運転して家族で行ったことがあるので楽しみです。
 ゲストは、井上咲楽さん(いのうえ・さくらさん)とたんぽぽの川村エミコさんです。
 以前、川村エミコさんが書いた本を読んだことがあります。『わたしもかわいく生まれたかったな 川村エミコ 集英社』です。
 ページ数、文字数は少ない小品でした。ちびまる子ちゃんのように小学校低学年頃のお話が多い思い出の自伝です。
 ご自身のおばあさんのお話が良かった。戦争の話、関東大震災の話をしてくださっています。おばあさんの口癖が、『とにかく生きなきゃならない』だったそうで、同感です。  

2025年04月23日

私にふさわしいホテル 邦画

私にふさわしいホテル 邦画 2024年(令和6年) 1時間39分 動画配信サービス

監督:堤幸彦
俳優:のん、田中圭、滝藤賢一、橋本愛

 なかなかおもしろかった。コメディ映画です。中盤以降は、波乱の連続です。脅迫→イタズラ→謝罪にうそつき→純粋アピールです。

 映画に出てくる、東京千代田区お茶の水駅とか神保町駅の近くにある、『山の上ホテル(1954年開業(昭和29年))』は、小説家が原稿を書くためにあるホテルだそうです。(現在は休館中)
 以前、そのホテルの近くにあるニコライ堂という教会を見学したことがあります。ホテルは、その寺院の近くにあるのだなあと理解して映画を観ました。

 久しぶりに、NHK朝ドラ、『あまちゃん』に出ていた、のんさんと橋本愛さんの共演を観ました。いい感じでした。
 大御所小説家を演じる滝藤賢一さんは、名古屋市出身の方なので身近であり親しみを感じます。

 大御所小説家の滝藤賢一さんが、新進小説家の、のんさんをいじめるわけです。
 いじめに対して、のんさんが、滝藤さんに復讐をするというコメディ劇です。
 田中圭さんが、のんさん担当の編集者です。関係としては、田中圭さんとのんさんは同じ大学の卒業生という設定です。橋本愛さんは、カリスマ書店員です。

 のんさんは、多重人格者のようになって、名前をいくつも変えながら、じょうずに演技をされていました。
 のんさんは、化ける(ばける)人です。(以前NHKEテレのインタビュー番組で、のんさんが、若い頃の自分は、とんがっていたと思うと発言されていました。「スイッチインタビュー」というようなタイトルの番組でした)
 始まったときからしばらくは、静かなコメディ映画でしたが、だんだん動きが激しくなっていきます。
 のんさんの始まりの演技は、幼い感じがして、不器用な感じもして、学芸会の演技のようでもあったのですが、それは、意図的なものでした。だんだんおとなの女の演技に変化していきます。
 のんさんのくちぐせが、『もちのろん』です。(「もちろん」ということです。オフコース。当然ということです)
 
 映画は、小説家の頭の中にある世界を表現しています。当然、お金のことは頭の中で考えています。
 本を愛する人たちのために送るメッセージをもった映画でした。
 ただ、もう、現代の文学界はさびれています。人は、マンガは読んでも、小説は読まなくなりました。街の本屋は数を減らしました。
 映画は、文学賞の内輪話ですが、昔ほど、世間では、文学賞に興味をもたれなくなりました。
 お金のことやプライド(自尊心)のこと、映像の中の話では、いろいろあります。
 
 ①うそをつくこと②人をだますこと。そのふたつが柱になっている映画作品です。
 コメディです。おもしろい。
 暴力もあります。とてもおもしろい。本屋での本の万引き犯人をボコボコにします。痛快です。
 さきほども書きましたが、本を愛する人たちのための物語です。

 エロ小説家は、実の娘からは嫌われる。(きらわれる)
 映画の最後は、どう締めるのかが楽しみでした。
 どんなトリック(仕掛け)がしてあるのだろうか。

カポーティ:アメリカ合衆国の小説家。1984年(昭和59年)59歳没。代表作として、「ティファニーで朝食を」
イノセント:純粋な

 劇中では、小説家は、万年筆で原稿用紙に文章を書きます。今どきではありません。今は、ノートパソコンなり、タブレットなりだと思います。
 昭和から平成に変わるあたりの頃のお話かと思って観ましたが(1989年頃)、映像では、2024年2月12日という日付が最後のあたりに出て来て不思議でした。

 この映画を観た日に読み終えた本が、『老いはヤケクソ 佐藤愛子 リベラル社発行 星雲社発売』なんですが、佐藤愛子さんの経歴内容と、映画の中の、のんさんの様子や雰囲気が重なりました。そんなこともあって、映画を楽しめてなかなか良かった。

山口瞳:作家、エッセイスト。1995年(平成7年)69歳没

 何もないところから、何かを創り(つくり)だす。
 すさまじいエネルギーがいります。
 (のんさんの言葉として)むかつくから書く。
 むかつくをエネルギーにする。
 (のんさん)『言われなくても書きますよ!』

 映像で、千疋屋(せんびきや)の商品が出ます。
 つまらない話ですが、先月東京駅で、新幹線乗車までに時間があったので、千疋屋に入ろうとしてメニューを見たら、あまりにも高かったのでびびりました。(千疋屋に入るのを思いとどまって、新幹線改札口を入ったところにあった狭いコーヒー屋で安いコーヒーを飲みました)