2021年04月25日

わすれられないおくりもの スーザン・バーレイ

わすれられないおくりもの スーザン・バーレイ 小川仁央(おがわひとみ)・訳 評論社

 1986年初版の絵本です。
 アナグマ:写真で観るとタヌキみたいな顔つきに見えます。タヌキのお顔を伸ばしたみたいな表情です。
 
 お年寄りのアナグマが亡くなるのです。
 寿命がくれば死ぬことがわかっているので、生きているうちから、自分が死んだあとも、自分が生きていた証拠を残しておきたいという希望を、だれしもがもっています。
 モグラがいて、カエルがいます。
 絵本の絵は緻密(ちみつ)です。
 アナグマはアナグマというよりもモグラのようです。
 キツネがいます。
 アナグマはあの世の世界へと旅立っていきました。
 
 みんなの記憶のなかにアナグマのことが残ります。
 ウサギもいます。
 アナグマが遺した技術があります。
 切り紙細工、スケート、ネクタイの結び方、料理、知恵や工夫の伝承があります。あとの世代への知識や技術の継続です。教育でもあります。
 擬人化してありますが、人間の話です。
 大人が読む絵本かも。
 だれかをあの世へ見送ったという読後感があります。  

Posted by 熊太郎 at 07:21Comments(0)TrackBack(0)読書感想文