2024年05月15日

エーザイとか、レカネマブとか 株式取引

エーザイとか、レカネマブとか 株式取引

 今年2024年(令和6年)4月25日(木)日経平均株価がまた急落して、831.60円下がりました。がっかりして、自分の持ち株を見たら、とある株が、爆上げみたいになっていてびっくりしました。
 製薬会社のエーザイの株です。認知症の薬、『レカネマブ(商品名は、レケンビです。おおもとは、レカネマブで、これからさき、レカネマブを下地(したじ)にした薬がまたできて、新しい商品名を付けていくようです)』の使用量が米国や日本で増えてきているというニュースがあったことが理由でした。
 わかる人にはわかると思うのですが、この一年間、エーザイ株は乱調でした。激しく上がったあと、長らく右肩下がりのグラフを描いて、株価はずいぶん安くなってしまいました。

 思い起こせば一年ぐらい前、証券会社の担当者に勧められて、熟考(じゅっこう。十分よく考えた)をした末に手に入れた株でした。
 認知症に効く新薬、『レカネマブ』が世界中で承認だか認可だかされて、たくさん使われるようになるので、企業の利益上昇とともに、株価も上がっていくと聞きました。

 超高齢でふたりとも身体障害者だった義父母の介護で7年間ぐらい苦労したあとでした。義母は認知症の状態で幻覚がありました。
 3年前の秋に、最初は義父、翌月に義母が亡くなり、2か月続けて同じ葬祭場で葬儀をしました。
 妻が一番たいへんな思いをしました。そんな体験が下地にあって、証券会社の担当者の話を聞いて、認知症の薬が世界中に普及するのなら協力したいと思いました。
 もうひとつの理由が、太川陽介さんとえびすよしかずさんのローカル路線バス乗り継ぎ人情旅の再放送を見ていてのことでした。『太川&えびすのローカル路線バス乗り継ぎの旅 第14弾 名古屋から能登半島最北端の岬 2013年4月放送分の再放送(平成25年分) BSテレ東』、ゲストの森下千里さんを含めた3人が、旅の途中で次のバスが来るまで待ち時間があったので、たまたま立ち寄った場所があります。3人は、岐阜県各務原市(かかみがはらし)にあるエーザイの、『くすり博物館』を見学しました。最初は、えびすよしかずさんが、そんなおもしろくもなさそうなところは見たくないと言っていたのですが、えびすさんはくすり博物館を見学後、見て良かった。ためになったと展示の内容をほめていました。
 自分はおふたりのバス旅番組のファンであるので、これも縁だと思って、思い切ってエーザイの株を買いました。
 不思議なもので、そんなことがあったえびすよしかずさんが、認知症になってしまいました。今はもう別人のようによろよろです。たまに、NHKの福祉関係の番組に出ておられます。また、週刊誌に、『えびすごろく』というコラムが書いてありますが、病状的に、きちんとした文章を書けるような心身の状態ではないので、どなたかが、えびすさんの話を聞いて、えびすさんの代わりに文章をつくられて記事にされているのだろうと推測しています。
 先日は、太川陽介さんがえびすよしかずさんと会われたことを知りました。えびすさんは、太川陽介さんのことは覚えていましたが、ふたりでいっしょに路線バスの旅番組に出ていたことは覚えていないようすでした。

 エーザイの株価は、わたしが購入したその後、急激に上昇したあと、下落していきました。
 理由は、レカネマブが認知症を完治させるまでの効果がない薬であること、病気の進行を遅らせるだけであること、副反応(副作用)が起きる可能性があること、そして、保険が適用されるとはいえ、薬価が高価であることなどでした。
 自分は、長期保有のつもりでエーザイの株を買ったので、薬の使用が世界中にゆきわたれば、株価もそれなりにあがるだろうと思っています。
 思うのは、薬で認知症の病気が完治しなくても、認知症の状態が悪くなることを、数年でも先のばしにできるのであれば、介護する親族の負担も軽減されると思います。
 介護体験がない人には介護の苦しみはわからないと思います。介護するということは、自分の時間を相手に奪われるということです。自分がしたいことができなくなります。かなりつらいです。
 以前とは人格が変わって、別人になってしまった配偶者なり、おやごさんを介護することは本当にたいへんです。
 ときおり、介護をされている方や施設で働いている方のブログをじっくり読みますが、頭が下がる思いです。理屈をとおして話をしても話をわかってもらえない相手との接遇になります。根気と寛容さがいります。

 自分としては、エーザイ株は、来年2025年5月(令和7年)の年間本決算が、薬が普及してからの中身がある初めての決算になると判断しています。米国、日本、カナダ、中国、ヨーロッパと少しずつこの薬の使用が広がっていって、患者本人や、介護で苦しむ人たちの助けになればいいと思っています。さらに、もしかしたら、自分自身が将来アルツハイマー型認知症になってこの薬を使用する立場になるかもしれないという、めぐりあわせの縁があったりするかもしれません。

 認知症に関する本を一冊紹介しておきます。認知症専門医の長谷川和夫さん自身が、認知症になったという内容の本です。
 『ボクはやっと認知症のことがわかった 医師 長谷川和夫 読売新聞編集委員 猪熊律子(いのくま・りつこ) KADOKAWA』
 『長谷川式簡易知能評価スケール』という認知症の判定基準を発案された方です。2021年(令和3年)に92歳で老衰のためにお亡くなりになっています。

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