2014年11月15日

金持ち父さん貧乏父さん ロバート・キヨサキ 

金持ち父さん貧乏父さん ロバート・キヨサキ 筑摩書房

 金持ち父さんとは、著者の友人の父さんです。実業家です。貧乏父さんとは著者の実父です。教員です。
 構成は2分割です。「教えの書」と「実践の書」です。本のどこかに「反社会的な記述あり」と記されていました。読んでみて、確かにそのとおりと感じました。
 文章が長すぎる面があります。翻訳だから仕方ないのでしょう。最終部分付近は流し読みをしました。
 共感する部分もありますが、反発したい部分もあります。不動産投資と株を軸にして、お金儲けを追求する本です。愛情を求める本ではありません。この本を読んで、人生の流れを変える読者がいるでしょう。自分はもう冒険できる年齢ではないので、本の内容に同調することはできません。
 「ローン付戸建」は資産ではない。確かにそのとおりですが、そうは思いたくない庶民の気持ちがあります。
 起業の勧め、自営業の勧め、問題提起の本です。恐怖心と無知に関する教えがあります。安定志向の否定がありますが、世の中には、そういう役割の人もいます。ラットレースという表現で、給料をもらって支払いをするサラリーマン経済生活を否定する内容ですので、この本は万民に有効とはいえません。ただ、年功序列、終身雇用制度が崩れた現在、サラリーマンの割合も減りました。
 お金というものは、いったいいくらあれば十分なのかと考えさせられます。
 心を満たすものは、ポルシェでいいのか。
 いくつかの心に残った表現です。
・人の心には、金で買える部分がある。
・考えないで、反応だけしている。
・(本に表現はないけれど)一発で、本物を手に入れる。
・ケンタッキー・フライドチキンのカーネル・サンダースが66歳で生活保護を受けるほど貧しかったというお話は初耳でした。

後半にある、「自分に投資する」という点には賛成です。

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