2017年07月23日

明るい夜に出かけて 佐藤多佳子

明るい夜に出かけて 佐藤多佳子 新潮社

 コンビニのお話ですが、富山(とみやま)という男性、20歳、大学休学中、心療内科通院中の語りが続く私小説のような形式です。

 ラップ音楽、サンバミュージックのように、リズミカルに文章が流れて、リズムが内容を引っ張っていきます。
 ときに説明が細かすぎて、そこまでの情報はいらないのにと思いつつ第一章を読み終えました。60ページぐらいが経過しました。ここまで読んでまだ、作品が何を言いたいのかわからない。自分自身の感受性が薄くなってきた。
 舞台は神奈川県、八景島シーパラダイスあたりです。時代設定は、2014年あたりです。
 「接触恐怖症」それが、富山くんの病名で、女性に触れられたくない。でも、ホモではない。性同一障害でもなさそうです。

調べた単語として、「晒した:さらした。読めませんでした」

(つづく)

 作者は試行錯誤をしています。それを楽しんでもいます。自分より少し上の世代の匂いを感じながら、現在の先端技術状況を合わせていきます。
 古い時代の深夜放送と、SNSをつなげようとしています。

 ラジオネーム「虹色ギャランドゥ」をもつ少女のキャラクターがおもしろい。佐古田愛といいます。
 登場人物たちは、ふたつの名前をもちます。ラジオネームです。ラジオのことをいっぱい書いてある本です。リスナーたちのやりとりです。
 ドラマか映画の台本の下地になりそうな作品です。
 ファッションの意味は自分に素養がないので、読んでも意味をとれません。SNSの知識もないので、135ページあたりからの記述も理解できません。
 漫才かコントの台本、芸人さんの世界のようです。

気にった表現として、「脳みそがセメント化した」
調べた言葉として、「HP:ゲーム、体力、ヒットポイント」、「DAY:昼間、毎日のこととして」

(読み終えました)
 
 正直、意味をとれませんでした。
 あとがきに、昔の未完了の作品に付け加えたというような内容が書いてありました。そのせいかもしれません。アンバランスです。  

Posted by 熊太郎 at 17:49Comments(0)TrackBack(0)読書感想文