2025年01月04日

敗者のゲーム チャールズ・エリス著

敗者のゲーム チャールズ・エリス著 鹿毛雄二(かげ・ゆうじ)+鹿毛房子(かげ・ふさこ)・訳 日本経済新聞社

 投資の本です。
 わたし自身は3年半ぐらい前から株式投資をしている初心者です。
 去年は8月に大きな暴落がありました。
 年明けから夏までは順調だったので、それなりに利益を得ました。
 昨年前半の利益が大きかったので、年間トータルではプラスでした。ほっとしています。よく考えて株取引をしなければ。ということで、この本を読んで参考にします。

 本のカバーには、『投資で勝ち続けることはむずかしい。私たちは、『敗者のゲーム』に参加している。『敗者のゲーム』を、『勝者のゲーム』に変えるにはどうしたらいいか』ということがこの本に書いてあるそうです。
 株と債券のことが書いてあるそうです。わたしは、株はやりますが、債券のことは知らないのでやっていません。まずは、読んでみよう。

(1回目の本読み)
 わたしは、実用書を読むときは、まず、ゆっくりページを最後までめくりながら、なにが書いてあるのか全体を把握してから、2回目にちゃんと読み始めます。
 とりあえず、1回目の読みです。

 マニュアル本です。(手引き)
 秘訣が、第1章から第29章まであります。ひとつの章はそれほど長くはありません。
 項目は大きく3つに分けられています。
 『Ⅰ 資産運用でまず抑えるべきこと』、『Ⅱ 運用を少し理論的に見てみよう』、『Ⅲ 人生設計と投資』
 
 61ページに、『ウォーレン・バフェットの教訓』という項目があります。

 106ページに、『もちろん、現実には「ひとやま」当てたいと思わない投資家はほとんどいない……』とあります。なかなかおもしろそうです。

 第12章が、『リスクが収益を生み出す』とあります。危険をおかさなければ、大儲けはできないようです。

 第15章が、『債券投資にひとこと』。わたしは、債権のことはわかりません。

 128ページに、『……私は現在80代で……』とあります。著者は、かなり高齢です。
 著者チャールズ・エリス:1937年(昭和12年)生まれ。今は、87歳です。
 
 134ページに、『恐れるよりも歴史に学べ』とあります。わたしは、歳をとって、『経験でものを考える年齢』になりました。

 148ページに、『……投資家はまたも騙されてしまう(だまされてしまう)……』とあります。頭が悪いと貧困に陥りやすい(おちいりやすい)。賢くならねば。(かしこくならねば)。
 169ページに、『賢くお金を貯めるには』という項目が出てきました。
 
 第23章、『生涯を通じた投資プランを立てよう』(蓄財には年数がかかるのです)

 第24章、『またもや大暴落』(去年8月あたまに、日本でも大暴落がありました。されど、徐々に回復してきています。この項目では、新型コロナウィルスの世界的感染拡大についても書いてあるようです)。

 読んでもわからないこともあります。何がわからないのかがわからないという状態です。

 234ページ、『子供に多くの資産を残しすぎない』(歳を重ねて長い間節約して、お金を貯めることはできても、お金をどう使ったらいいのかがわからない人は多い。だまされて、特殊詐欺にひっかかってしまい、大金を失うと無念です)

 237ページ、『人生を豊かにする社会貢献をしよう』(できそうでなかなかできないことです)

 249ページ、『運用における最大の責任者は……投資家自身である……』(ごもっともです。人のせいにはできません)。

 283ページ、付録として、推薦図書が15冊紹介されています。

 287ページ、『訳者あとがき』があります。
 こちらの本は、1985年(昭和60年)が、初版で、36年間版(はん)を重ねたロングセラーになっている本だそうです。
 説明がわかりやすいそうです。暴落した時に冷静さを保つことが投資の成功につながるそうです。
 2022年1月(令和4年)の日付で文章が書かれています。

(2回目の本読み)
 
 要旨として、市場に立ち向かっていかない(攻撃しない。守る)。
 自分のミスで自滅しないように心がける。
 インデックス・ファンドを勧めておられます。(投資の成果が特定の市場の平均指数に連動するように運用されているファンド(投資家から集めた資金で運用する金融商品、その仕組み))を買って所有を続けて経済成長を気長に待つ。それが、投資の成功法である。

 個人による株の売買はエラーにつながる。(やめたほうがいい)。
 プロでも負けるのが株式市場である。
 だから、この本のタイトル、『敗者のゲーム』というわけです。個人の株取引は結果的には負ける。(ギャンブルみたいです)

 投資の目標を決めるとあります。
 なにかの目的にお金を使うということが第一の目標なのでしょうが、マネーゲームを楽しむということもありそうです。作戦を立てて実行する。知恵比べです。

 受託責任者(投資家から頼まれる人・組織)のことが書いてあります。
 運用機関の問題点が書いてあります。(興味がある人は、本を買って読んでください)
 
 かつては、個人投資家の割合が90%だったそうですが、現在は、機関投資家(法人のたぐい(類))とコンピューターによる24時間売買が90%だそうです。
 
 『安く売って高く買う』という姿勢ではだめだそうです。(ごもっともです)

 『収益率を上げるためには、市場のタイミングを的確につかむ』(ぼーっとしていたら、お金が溶けるように(とけるように)なくなっていきます)

 『……激しい下げ相場に遭遇して(そうぐうして)おじけづいて株から手を引いた結果……』(おじけづいてはいけないのです。狼狽売りは(ろうばいうり)、損をします。ちゃんとした会社の株なら、三か月ぐらいかけて元の値段ぐらいまで回復することが多い)

 『将来性のある銘柄を発掘して、格安価格で購入する』(なかなかむずかしい)

 『借金をして投資をしてはいけない。勝とうとがんばりすぎない』(ごもっともです)

 資産配分が大事:株式、債券、不動産など。

 ポートフォリオ:投資資産の構成内容。

 『株式市場は短期的に乱高下する』(3か月おきぐらいの感覚です)。
 『ミスターマーケット(注目の的の銘柄。不安定。上げ下げ激しい感情的・気分屋)』
 『ミスターバリュー(無視される銘柄。せっせと真面目に働いているが目立たない。上下しないが、配当金はきちんと配る)』
 長期投資では、『ミスターバリュー』を選択する。

 マーケットの異常事態(暴落)は、ときおり起こる。起こって当たり前、想定内と思う。

 著者は、80代の年齢ですが、投資期間を子どもと孫の世代までと考えておられます。70年ぐらい先までのことを考えておられます。ご自身が亡くなったあとのことまで考えておられます。

 今年読んで良かった一冊になりそうです。
 
 『投資はまず「自分を知る」ことから始まる……』76ページに、『敵は一人、己自身だ(おのれじしんだ)』という言葉があります。(ごもっともです。自己責任、自己判断・決断です)。わたしは、まだ3年半ぐらいしか株式投資の経験がありまませんが、思考・決心するときは、この3年半をふりかえって、経験で判断することにしています。考えるときの時間軸は、今が大事です。今、目の前にある数値で考えて判断します。未来がどうなるのかはだれにもわかりません。期待はたいていはずれます。ふりかえってみれば、期待はずればかりでした。まだまだ上がるは、すぐ下がるのです。今、目の前にある利益を拾いにいきます。

 読んでいて思うのは、証券会社などが販売する投資信託のような形式のものを自分でつくって楽しむという方法もあるということです。
 100株ずつ、自分の好みの銘柄を集めてひとつのかたまりととらえるのです。そのほうが楽しめます。上がる銘柄もあれば、下がる銘柄もあるでしょう。さらに、ほとんど上下動がない銘柄もあるでしょう。

 62ページに、インデックス投資の利点がいくつか書いてあり、説明があります。(ここには書きません)。

 ETF:東京証券取引所などに上場している投資信託。

 『リターンよりもリスクを考える』

 哲学書を読むようです。人間はどう生きるかです。
 人間は常に感情的で、合理的には動けないそうです。(ごもっともです。人間は言いわけとか、自分にとって都合のいいように、理屈のやりくりをする生き物です)。
 『個人投資家は、下げ相場では慎重になりすぎ、上げ相場では強気になりすぎる傾向がある』

 数値の説明などがあります。すんなり理解できない内容も多い。
 
 持ち家=安定した価値のある資産

 書いてあることすべてが適切とは思えません。本を読んで、あとは個々が作戦を練るのがいい。
 例として、年金は、さきのばししてもらうのがお得ですと書いてありますが、わたしは通常どおり、65歳からもらったほうがいいと思います。先のことなど何が起こるかわかりません。50歳を過ぎたら、いつ、『あなたは癌です』と言われてもおかしくありません。自分は癌にはならないと思っていても癌になってしまうのです。

 著者は債権をまったく持っていないそうです。もうすでにたくさんの資産があるので、これ以上、安定した資産はいらないそうです。

 投資で成功する秘訣です。『たくさんの広告、市場見通しなどを一切無視する』と書いてあります。同感です。あてになりません。たいていはずれます。信じないほうがいい。とくに証券会社の社員が勧めてくる銘柄は買わないほうがいい。わたしの実体験です。自分が応援したい会社、自分が好きな会社、自分がよく利用している会社をまずは選んだほうがいい。
 思うに、株式市場を動かしているばく大な資金をもつ巨大な組織は、さきざきこうなるという市場見通しを俯瞰するように(ふかん。鳥のように上空から)見ながら、自分たちだけがもうかる戦略を立てて、庶民が考える裏をかいて、株式市場を操作しているような気がするのです。庶民の資産が彼らにおもしろいうように食われてしまうのです。ハゲタカですな。

 もうひとつ成功の秘訣が書いてあります。投資は、他人との戦いではない。自分自身との戦いですとあります。自分のああしたい、こうしたいという欲望と闘うのです。わたしは自分なりにことわざをつくって実行しています。『ひとつがまんすると、ふたついいことがある(お得なのです)』けっこう、役に立っています。

 付け加えて、長期投資の勧めがあります。
 売買でもうけるのではなく、細く長く、配当金をもらいつづけるのです。
 そして、もらった配当金で、再び投資するのです。複利方式というのでしょうか、お金を、雪玉をころがすようにして大きくしていくのです。本には、『株式の長期投資こそが、最高のリターンをもたらす……』と書いてあります。
 174ページに、株を家畜にたとえての話があります。家畜を買う(飼う)ように、株を買って保有するのです。
 家畜は、ミルクを出してくれたり、卵を産んでくれたりする。ミルクや卵が、『配当金』や『株主優待』なのです。

 165ページに、個人投資家の特徴を、マイナス面を中心にして説明が書いてあります。
 個人投資家は、感情に左右されやすい。財産の多さ=自分の価値と勘違いをしている。怒りっぽくなったり、こだわりが強くなりすぎたりすることがある。
 
 176ページに、個人投資家向けの、『十戒(じっかい。10の戒め(いましめ。教訓)』が書いてあります。なるほどと思うことも書いてあります。
 『税務上有利という理由で動いてはいけない……』とあります。そうなのか。例外も書いてあります。動いていいときもあるのです。
 『自分の住宅を投資資産と考えてはいけない……』家族の幸せを維持していくために、『家』はあるのです。ただ、これまで読んできたページのどこかに、『持ち家=安定した価値のある資産』と書いてあった記憶です。まあ、売ったら自分たちが住む場所がなくなりますから売れません。

コモディティ取引:国や地域をまたがって取引される商品。原油、金、プラチナ、トウモロコシ、大豆、小麦、天然ガスなど。こちらの本では否定されています。やらないほうがいい。
投機:当たれば利益が大きい。

 『証券会社等の担当者に気をつける』彼らは、あなたをもうけさせるのではなく、あなたからもうけようとしている。あとのページに、『手数料は高い!』と記述があります。

 『運用に売買は不要。売買はしなければしないほどよい』手数料とか税金を節約するということだろうか。

 『投資は断じて趣味ではない』とあります。自分で考えてする個人の運用は長期的にはうまくいかないそうです。だから、専門家が運用する、『インデックス投資で成功しなさい』という進めです。(ただ、それでは、楽しみがなくなってしまいます)。

 いろいろ書いてあります。
 まず、借金を返済しなさい。それから投資を始めなさい。積立て方式で貯蓄をして、たまったら借金を返しなさいです。毎月決まった額で投資信託を買いなさいとあります。積立NISA(ニーサ)ですな。

 208ページまで読みました。
 マニュアル本(手引き)です。
 けっこう細かい。
 ピックアップ方式(自分にとって必要な情報だけつかむ)で読んだほうがいい。
 ああする、こうすると、たくさん書いてあります。
 
 コロナ禍を始めとした大暴落について書いてあります。
 大暴落があっても、株を売ってはいけないと書いてあります。大暴落を、『ブラックスワン』とたとえてあります。現実社会で黒い白鳥はなかなかいないが、それでもたまには発生するという意味だそうです。

 人生の終盤で成功するためにという内容で記述があります。
 思い出話ですが、わたしがまだ30代始めだったころ、60歳になった人から(アルコール依存症の人)、人生をやり直すから協力してくれと頼まれたことがあります。
 30代始めの年齢だったわたしは、断りました。60歳は人生の活動期としては、もう終わっている年齢です。あきらめてください。

 相続とか、贈与の話があります。
 生きているときによく相談しておきなさいと書いてあります。そうしないと、子孫が損をするのです。親族間のもめごとにもつながるのです。かえって、財産がなかったほうが、みんな仲良しで良かったという話も聞きます。

 『子供に多くの資産を残し過ぎない』ウォーレン・バフェットさんの言葉が書いてあります。『子供に残す理想的な金額は、それで(したいと思うことを)できる額であり、(資産が多すぎて)何もしなくてもよい、と思わせてはいけない』(ごもっともです)

 投資の種別として、『教育(自分や子孫ほかに対して)』、『健康(健康であれば、医療コストを減らせる』とあります。お金を自分に投資するということなのでしょう。
 社会貢献をしましょうともあります。

 ヘッジファンド:ヘッジ=相場が下がった時の資産の目減りを避ける。市場の変動に関係なく利益を追求する。資産家だけが買える投資信託のようなもの。富裕層から私募により資金を集める。

 あとはいろいろな種類の投資について書いてあります。
 不動産投資、プライベートエクイティというもの、コモディティ投資…… わたしには関係ない世界です。

 著者は、すごい量の文章を書く人でした。
 推薦図書が、14冊も書いてあるので、今後読む参考にさせていただきます。
 いろいろなアドバイスを、ありがとうございました。  

Posted by 熊太郎 at 07:40Comments(0)TrackBack(0)株式投資

2024年08月10日

きみのお金は誰のため 田内学

きみのお金は誰のため ボスが教えてくれた「お金の謎」と「社会のしくみ」 田内学 東洋経済新報社

 お金の話です。
 こどもさんにも向けて書いてある本のようです。
 とりあえず、全ページをゆっくりめくってみます。

『プロローグ(始まりの部分) 社会も愛も知らない子どもたち』
佐久間優斗(ゆうと)という中学生2年生の男子が出てくる。自営のとんかつ屋である『トンカツさくま』の息子。父と母が店を営んでいる。佐久間優斗には、高校三年生大学受験生の兄がいる。

その男:という男が出てくる。大きなお屋敷に住んでいる。錬金術師(れんきんじゅつし。投資でばく大な富を築いた)と呼ばれている。手下(てした)がいて、ボスと呼ばれている。ボスは、小動物のような初老の男性。『お金の向こう研究所』の所長というポジションらしい。名前は、神宮寺(じんぐうじ)という。

彼女(久能七海くのう・ななみという名前):ボスが住む屋敷の近くで優斗が出会った女性。グレーのパンツスーツ、すらりとした若い女性。茶色の髪は肩まである。アメリカの投資銀行の東京支店で働いている。上司の名前が、フィリップ。
 
 ボスが語るようです。
 お金もうけの話ではない。お金自体の話をするそうです。
 1億円の札束は、しょせん10kgの紙の塊(かたまり)に過ぎないそうです。
 お金の奴隷になってはいけない。
 1 お金自体には価値がない。
 2 お金で解決できる問題はない。
 3 みんなでお金を貯めても意味がない。
 以上の3点を、『謎(なぞ)』とする。
 
 第1章から第5章、そして、最終章があります。
 そして、エピローグです。(終わりの部分)

『第1章 お金の謎1 「お金自体には価値がない」』
 ボスは、お金もうけの話はしない。
 お金というものはどういうものなのかを話す。
 お金は、紙である。
 
 (読んでいて、ちょっとわかりにくい理屈です)

 1000円札がある。
 クッキーが1枚100円だと、1000円札でクッキーを10枚買える。
 そのクッキーが200円に値上がりすると、クッキーは5枚しか買えなくなる。
 1000円札の価値は下がった。
 だから、1000円札を焼却処分して、1000円札の発行数を減らす。(それで、1000円札の価値が戻るのか?)
 人々が、お札をため込むとお札の発行数が増えて、インフレ(物価上昇)になる。

 古い日本銀行券は、毎年30兆円が焼却処分されている。
 
鉱物としての金(きん):昔から価値がある。
兌換紙幣(だかんしへい):昔の紙幣。銀行へ、その紙幣を持って行けば、金と交換してもらえた。ゆえに、銀行に金(きん)を置いておく必要があった。
不換紙幣(ふかんしへい):金(きん)とは交換できない紙幣だが、紙幣に、『信用』がある。紙幣の価値を日本の場合は、日本銀行と日本政府が保証している。

 税金を紙幣で納付させるようにした:以前は、米で納付だった。江戸時代の銅銭や小判を明治時代になってなくした。
 1873年(明治6年):地租改正、徴兵令。国立銀行が円の紙幣を発行した。紙幣で税金を納めないと、土地が差し押さえられて国に奪われてしまう。
 
 納税と紙幣の流通で、『みんながお互いのために働く社会に変わる』

 第一章を読んで思ったことです。
 趣旨からはずれるかもしれませんが、『労働は、世のため人のために働く』という倫理・道徳的な動機付けがあってこそ成立するものです。『仕事は楽で、給料は高くて、休みが多いほうがいい』とだけ思って働いていると、不祥事が起きます。内部の人間が、顧客や会社のお金を自分のポケットに入れたらなかなか見つけきれません。『信用』は、大事です。

『第2章 お金の謎2 「お金で解決できる問題はない」』
 お金と労働の関連について書いてあります。お金が流通することで、労働が成立する。

 『どんな問題もお金では解決でけへん』
 『学校や塾で勉強できるのは、(お金のおかげではない)両親のおかげだ……』
 
 お金は、お金が使える環境にあるときだけしか使えない。(無人島では使えない)
 お金の向こう側にはたくさんの人がいる。(労働がある)
 
 お金があっても、パンがなければ、人は死んでしまう。

 エッセンシャル・ワーカー:ライフライン(生活に必要不可欠)維持のために現場で働く職種、人のこと。健康、医療、福祉、教育、政府、自治体、交通、食品、警察、電気・ガス・水道など。

 物価上昇に対応するために、発行する紙幣の数を増やしても、生活状況は改善しない。
 お金があっても、売り買いするパンがなければ、パンを買うことはできない。
 パンの生産が必要。
 物をつくる状況をつくる。
 GDP:国内総生産。
 
 経済とは:経世済民の略。けいせいさいみん。世をおさめて民(たみ)を救う。

 お金があっても、パンや米がなければ、人は飢え死にしてしまう。パンや米を分かち合うためにお金がある。

『第3章 お金の謎3 「みんなでお金を貯めても意味がない」』
 本とは離れる話ですが、日本の株式市場は、8月1日木曜日から不安定になり、日銀の金利引き上げの決定を経て翌日2日金曜日に株価が大暴落しました。翌週5日火曜日も株価の下落は続き、歴史的な大暴落となりました。その後株価は、元に戻ろうともがいています。
 自分はそうなることを4月ごろに予想していましたが、ここまで下げるとは思いませんでした。びっくりです。わたしが保有する株の株価が取得時よりもマイナスになってしまいました。(2024年8月18日追記:8月5日(月)に100万円以上の含み損に転落しましたが、8月16日(金)にプラスに転じました。わずかな期間に大きなお金が上下に動きました。これが株です。大金を損することもありますが、同じ額ぐらいを得することもあります。付け加えると、各種の株価未来予想はあたりません。わたしは信じないようにしています)。
 幸いだったのは、円高になると株価が下がる銘柄は春先から順次売却して、一定の利益は株式市場から引き揚げてありました。
 円高になっても強い銘柄として、銀行株ほかを残しておきましたが、大丈夫だろうと予想していた商社株は下がりました。商社株は円高に弱いようです。まだまだわたしは素人投資家のレベルです。
 3年前ぐらいから株式投資を始めて、これまでの株価上昇で利益もあったので総合的にはマイナスにはなっておらず安心しています。株価は上がったら下がるし、下がったら上がります。長い目で見ていきます。
 3年前は日経平均株価が、2万6000円から2万8000円ぐらいでした。今年は4万円を超えました。その経過の中で、かなりの利益(不労所得)を得た方も多いと思います。
 ことしは春先から、選挙がらみで日米の政権交代の話があり、ウクライナやパレスチナガザ地区では戦争状態もあって世相が不安定でした。
 まだまだ波乱がありそうです。わたしの予想だと9月の与党総裁選挙で株価が動きそうだと踏んでいます。(踏む:前もって見当(けんとう。見込み)をつける)
 
 本に戻ります。
 だれかが得をするということは、だれかが損をするということです。
 お金の総量は変わりません。複数の人間や組織で取り合いをするだけです。なんでもそうです。ギャンブルでも宝くじでも同様の仕組みです。

 多数決が正しいわけでもありません。
 本では、昔は天動説が常識だったと解説があります。(地球のまわりを太陽が回っている)

 年金問題は、年寄りを養うお金が足りないということではない。
 年寄りを養うための労働力が少子化で足りないことが問題点である。
 労働力があれば、年金問題は解決する。

 112ページあたりに書いてあるアフリカガーナでつくった衣料品を堂本という男性が日本で売るお話は、しばらく前にわたしが読んだ本、『アフリカで、バッグの会社はじめました 寄り道多め仲本千津の進んできた道 江口絵里 さ・え・ら書房』と類似していて縁を感じました。そちらは、アフリカウガンダのお話でした。

 『恵む(めぐむ)』だけでは、相手にとっての自立・自活にはつながらない。お金の援助だけでは相手は、自立・自活はできない。永遠に援助をしていかねばならない。
 相手を自立・自活できるように導くことが大事なのです。
 金銭の寄付だけでは、人の未来は開かれないのです。
 未来のために人を育てる。

『第4章 格差の謎 「退治する悪党は存在しない」』
 優斗は、高校2年生に成長しています。第3章までは、中学2年生だったそうです。
 ボスはいなくなっています。その理由はまだ明かされません。
 
 時は戻って、優斗が中学2年の3学期のことです。
 エンジェル投資:エンジェルと呼ばれる投資家が、株をもらうかわりに資金を提供してあげる。
 若い人は、時間(これから生きる生涯の時間)を投資する。
 若い人たちがもっている『時間』が未来をつくる。
 若い人に投資する。

 お金を稼ぐことはむずかしいけれど、お金を使うこともむずかしい。

 『社会が悪い』という理屈は成立しない。
 『社会』に悪も善も存在しないというような理論展開です。

 『税金』は、必要なお金である。
 税金は、世の中にあるお金を循環させる役割を果たしている。
 (お金を、『水』として、税金が蒸発して雨となって地表に降りそそぐものとして、たとえてあります)
 だれかが税金をため込んでいるわけではない。
 (なるほど)

『第5章 社会の謎 「未来には贈与しかできない」』
 このあとボスの神宮寺は病気で亡くなってという流れで話が進みます。
 本全体のラストあたりは、ドラマチックな展開になります。

 『とにかく、学ぶのを止めたらあかん……』
 『過去の蓄積の上に僕らは生活している』(だから、高齢者を攻撃することは的外れ(まとはずれ))

 未来のために、若い世代に贈与する。(投資する)
 『お金』が贈与の役割を果たしている。
 見も知らぬ人に贈与でものが渡る。
 
 宿題として、『誰のために働くのか』

 国民が働かないと、その国は亡びる。

『最終章 最後の謎 「ぼくたちはひとりじゃない」』
 病気で亡くなったボス(神宮寺)から七海と優斗へ残した手紙が披露されます。
 誰のために働くのか。
 お金は関係ない。
 みんなのために働く。
 働くことで、なにかで不便な思いをしている人の役に立っている。
 お互いが助け合うことで、社会は成り立っている。
 ぼくたち=貨幣経済が成立するまでは、ぼくたちの範囲が広かった。仲間意識が強かった。お金が流通するようになって、ぼくたちの範囲は狭くなった。仲間意識が薄れた。

 高齢者であるボスの体験談が続きます。読んでいて共感する部分が多々あります。
 社会の役に立つ会社が事業を継続していける。
 人にとって大事なことは、心から人を愛すること。
 ウクライナのゼレンスキー大統領のようです。
 『愛する人を守ろうと思うと、社会が他人事ではなくなる』
 仕事がつらかったときに、妻やこどものために踏ん張ろうと思うことは何度もありました。
 
 鉛筆の話が出ます。
 1本の鉛筆をつくるためにたくさんの人たちが関与している。
 されど、お互いの顔も名前も知らない。
 『お金』が、知らない者同士をつないで、ひとつの完成品が生まれている。
 
『エピローグ』
 種明かし部分です。
 なかなか良かった。
 いいオチが隠されていました。オチ:話の締め。  

Posted by 熊太郎 at 07:04Comments(0)TrackBack(0)株式投資

2024年07月22日

おいしい話なんてこの世にはない TKO木本武宏

おいしい話なんてこの世にはない どん底を見たベテラン芸人がいまさら気づいた56のこと TKO木本武宏 KADOKAWA

 不祥事があった芸人さんです。
 わたしには、不祥事の詳しい内容はわかりません。投資詐欺で、仲間に大きな迷惑をかけたというぐらいしかわかりませせん。
 ちらりとテレビのバラエティみたいな番組を見たときに、著者は悪いことをするような人間ではないと複数の芸人さんたちが話をしていました。

 わたしの旅番組視聴記録を調べたところ、2022年(令和4年)に、『ローカル路線バス乗り継ぎ対決の旅 鬼ごっこ 茨城県日立市から福島県郡山市』で、太川陽介チームとエグザイル松本利夫チームが対戦しているのですが、木本武宏さんは、太川陽介チームで参加されています。このときは、太川陽介チームの勝利でした。
 木本武宏さんの相方の木下隆行さんは、東野・岡村の旅猿でお見かけしたことがあります。木下さんは、東野・岡村のおふたりに振り回されていました。岡村隆史さんの名言がありました。『人の嫌なところがいっぱい見えてくるのが旅』。それをひっくるめて許してつきあうのが、『仲間』なのでしょう。
 木下隆行さんもたしか不祥事がありました。パワハラだったと思います。
 
 なんというか、人間に失敗はつきものです。
 とくに、若い時は、考えが至らないものだから調子にのってしまいます。
 だれにも失敗はある。本人が後悔して、再起できる環境は必要です。
 人間としてとりかえしがつかないことは、自殺と殺人です。そこまでに至ってはいけません。(5ページに木本武宏さんも自殺を考えたと記事があります)
 ただ、何回チャンスを提供しても立ち直れない人は、人が離れていきます。

 TKO(ティーケーオー):ボクシングにおけるテクニカルノックアウト。10カウントのノックアウトシーンがなくても、ダメージを受けているボクサーの状態が危険なため、レフェリーが続行不能と判断する。あるいは、セコンド(ボクサーの世話をする人)がリングにタオルを投げ入れて降参する。

 投資詐欺の話です。この世にうまいお金もうけの話はないのです。うまい話にのると、だまされます。わたしも株式投資をする人間ですので、読んでみたくなりました。

『はじめに』
 TKOの、『じゃないほう』ではなく、『投資トラブル』のほうとして有名になったと自虐的な入り方です。
 2023年1月からコンビとしての活動を再開した。
 同年8月から全国ライブツアーをやっているそうです。
 
 2022年(令和4年)7月、『FX(外国為替証拠金取引)』と『不動産』における約7億円の投資トラブルがあった。事実無根で正確ではない報道があった。
 数えきれないほどたくさんの人たちに迷惑をかけてしまった。
 現在負債の返済を続けている。
 自分の常識は世間で通用しなかった。
 
 文章の構成です。
 第1章 身の程(みのほど)を知る、自分を知る
 第2章 不安とどう向き合うか
 第3章 成功体験の落とし穴
 第4章 世の中とどうやってつき合うか
 第5章 生き地獄からどうやって生還するか
 おわりに

『第1章 身の程(みのほど)を知る、自分を知る』、『第2章 不安とどう向き合うか』
 コンビ(木下隆行・木本武宏)の経過です。大阪府大東市での中学の同級生。19歳で松竹芸能事務所に所属。35歳で東京へ。

 文脈の流れや書き方から、ご本人がじっさいに書いたものだと判断しました。
 文章を書くことはむずかしいことなので、編集者の手は入っているかと思いますが、ご本人が書いた文章に間違いはないでしょう。

 読みながら、『自分ちっさいなあ』の言葉の意味を理解できませんでした。
 『自分の器(うつわ)の大きさ』という言葉づかいもあります。
 以下は、読み続けながら、読み手である自分が理解したことです。
 著者である木本武宏さんは、『コーディネーター(調整役)』としての意識と素質がある人です。
 『ちっさいなあとか、器(うつわ)』とかは、(相方のコンビの主役として扱うべき木下隆行さんに対して)寛大であること、張り合わないこと、視野が広いことを意味しています。自分が目立たなくてもコンビとしてやっていけるならそれでよしなのです。それが、コンビです。助け合いです。お互いさまです。人間協同生活の基本です。

 木下隆行さんのペットボトル投げつけパワハラ大騒動が、2019年(令和元年)10月だそうです。
 当時のTKOのおふたりは不仲だったそうです。
 木下隆行さんにはお笑いの才能があった。でも、日常生活を送る生活能力はなかった。自分で電車の切符を買う能力もなかった。(芸能人の人は、けっこう自分で電車の切符を買ったことがない、買い方を知らないという人が多いです)
 木本武宏さんが、木下隆行さんをサポートしていた。それが、木本武宏さんは、イヤになった。

 2022年(令和4年)8月、木下隆行さんから連絡があって、ふたりは久しぶりに再会した。木本武宏さんは、投資詐欺を起こしていた。木下隆行さんは、木本武宏さんに、厚い札束が入った封筒を渡した。木本武宏さんは、いまもその封筒をそのまま神棚に供えてある(そなえてある)。
 
 木本武宏さんの習性として、自分が、「好きなもの」、「惚れ込んだもの(ほれこんだもの)」を、人に知ってもらいたいという、『おすすめグセ』がある。

 木本武宏さんは木下隆行さんに嫉妬していた。
 木下隆行さんが楽しそうにしていることがうとましかった。(イヤな感じだった)
 木下隆行さんは、ドラマでいい役で出ていた。
 確実に爪痕を残している:成果をあげる。従来は、災害の跡などを言った。
 役割分担として、木本武宏さんが場を作って、木下隆行さんがそこを開拓するパターンがあったが、木本武宏さんが、木下隆行さんのサポートをすることがイヤになった。
 
 理屈っぽい話が続きます。項目の数が多いので、マニュアル本(手引き)みたいになってきました。う~む。本としては、つまらない。

 読んでいると、『芸人さん』は、『職人さん』だと悟ります。お笑いづくりが仕事です。空間に、笑いを生むのです。
 おふたりは、ふたりなら成立するけれど、ひとりでは成立しない。夫婦みたいなものです。
 
 暗号通貨(仮想通貨):わたしにはなんのことかわかりません。知らなくていいことだと思っています。木本武宏さんにやらないか、やりましょうと勧めてくる人間がいます。
 自分で自分が付き合う相手を選ばなければなりません。だれでもウェルカム(ようこそ)だと、利用されてだまされます。
 人を判断するときの物差しをもっていたほうがいい。参考にはならないかもしれませんが、わたしは、原則として次のように構えています。
 タバコを吸う人に、いい人はいない。
 ながらスマホをする人に、いい人はいない。
 まわりの人に迷惑をかけても自分は許されると勘違いしている人です。
 それから、大きな組織の上層部にいる人に、いい人はいない。いろんな手段を使って、ライバルをつぶして上に昇った人です。
 笑顔で近づいて来る人は警戒する。下心が(したごころ。利用してやろうという魂胆(こんたん。たくらみ、策略)があるから笑顔になる。人間は本来不愛想(ぶあいそう)なものです。
 うそつきとか詐欺師(さぎし):瞬間的につじつまが合うウソをつける能力をもった人が存在します。一度そういう人にだまされたら、その人の唇(くちびる)から出てくる言葉はすべてウソだと判断します。
 
 FX(外国為替証拠金取引):こちらにもわたしは興味がありません。ドルや円を売り買いしてもうける手法だと思っています。

 本のほうは、木本武宏さんの自省の念が続きます。(じせいのねん:反省しようという気持ち。ふりかえり)

(つづく)

 著者である木本武宏さんはまだ若い。
 考えに深みが足りません。
 だれだれが、こう言ったから、こうなのですというパターンで、説明がなされています。
 
 失敗について書いてあります。
 資金を預けて資金の運用を依頼していたAが、突然行方不明になったそうです。
 『FXの取引』を依頼していたそうです。
 預かった資金を投資せずに持ち逃げしたのだろうか? それとも取引行為で失ったのだろうか。有名な米国プロ野球選手の通訳であった男性の顔が頭にうかびました。有能に見える人は気をつけたほうがいい。
 木本武宏さんは、自分を含めて10人の資金をAに預けたそうです。1億7000万円です。ひとり平均1700万円ですな。各自、ほかに有益な使い道があったような気がします。
 まあ、読んでいて思うのは、木本武宏さんは、ばかたれですな。
 なんとかなるとか、オレが間違えるはずがないとか、自信過剰の固まりです。

 人生のふりかえりです。
 木本武宏さんの母はまだ58歳で、がんで亡くなった。
 親族のこととして、夫と死別した自分の妹のこどもたちへ資金援助をしていた。
 根っこは、まじめな人です。
 だけど、調子にのってしまうところがあります。
 
 芸人は、さきゆきが不安定だから、第二のビジネスとして投資行為をしたおいたほうがいい。
 たとえば、アパート経営です。たしか、コウメ太夫さん(こうめだゆうさん)がやっていました。
 
 『投資はギャンブルではないと思っていた』
 木本武宏さんは、投資はギャンブルではないという認識、理解だったそうです。それは誤解です。リスク(危険性)があります。のめりこんではいけません。
 どうして、ギャンブルではないと言い切れるのかが不可解なのですが、読んでいると、失敗する前は、自信満々だったことがわかります。自分がやることに間違いはないという強烈な自信です。

 最初に偶然のように大儲けをして、ギャンブルにはまるというパターンがあります。
 わたしも二十代の若い頃に、友人の影響で競馬を始めて、数回目のときに大儲けをしたことがあります。人気馬が、ゴール前で鼻血を出して失速して、予想外の馬が1着2着に入りました。数千円が十万円ぐらいになって、(競馬を続ければ)これで家が建つ!と大喜びしました。結果、家は建ちませんでした。もうけた十万円ぐらいはみんな消えました。さらに損をしました。そういうものなのです。魚釣りのエサに食いついたお魚さんのようなものなのです。競馬はやめました。コツコツ貯金して、ローンを返済して家は建ちました。

 木本武宏さんは、一番になりたい人です。一番になって自慢したい。二番以下の人を見下したい。この世はオレを中心にして回っている。
 自分で自分を洗脳(せんのう。マインドコントロール(心を支配する))しています。自分は投資では損はしないという誤解と錯覚にひたっていました。

 この本は、木本武宏さんの自分の弱さをさらけだす本です。
 本が売れたら、本の利益を、お金を出してくれた人たちへの返済金にあてたほうがいい。

 木本武宏さんは、問題の投資トラブルのあともだまされています。損失を埋めたいがために、怪しい不動産取引をやって失敗しています。ハゲタカみたいな人間がいます。とことんしゃぶられます。さらに、3回目の誘惑がありましたが、そこはなんとか耐えられました。それも詐欺でした。
 悪いけれど、読んでいて、ばかだなあという気持ちになります。『孤独』はカモにされます。心のすき間につけこまれます。
 ポンジスキーム:サギの手口。人から預かったお金をじっさいには投資に使用しない。持ち逃げする。読んでいると、金額は小さくても、実際に(見せかけの)友人関係でありそうなことです。オレが代わりに馬券を買っておいてあげるよとか。人のお金を預かって、どうせはずれるだろうからと馬券は買わずに自分のおこづかいにするのです。だましかたはいろいろあります。

 読んでいると、ちゃんと働けと言いたい。芸人なら芸人の仕事をしなさい!です。
 投資は、余裕資金でするものです。
 気持ちの持ち方の基本として、投資で得た利益は、自分を支えてくれる家族や親族へ奉仕するお金にあてます。

『第3章 成功体験の落とし穴』
 小学生のころ、ドラえもんをみんなに広めた話。こち亀、ブラックジャックも同様に勧めて、クラスの人気者になった話。
 なつかしい言葉が次々と出てきます。たのきんトリオ、チェッカーズ、新しいものをみんなに広めて喜ばれることの喜びを知った。
 渡辺美里さんの歌について、中学1年生でみんなに一押しします。
 人生の成功体験が続きます。
 バルミューダ:家電メーカー。アメトークの家電芸人で紹介してヒットした。グリーンファン(扇風機)の爆売れ。
 自らが(みずからが)、広告塔になろうとする芸能人です。
 営業があります。
 相手から宣伝のためのお金は受け取らない。
 自由で気楽であるためにお金は受け取らない。
 お金を受け取ると、行動を拘束されます。こうそく:制限される。
 お金を受け取ると、いいがかりをつけてくる人間や組織があります。
 お金を受け取らない木本武宏さんは、潔い。いさぎよい:清らかですがすがしい。なのに、どうして、投資詐欺にまわりの人たちを巻き込んでしまったのか。そこが問題です。
 金銭的な報酬は求めないけれど、『ありがとうの報酬』は欲しいそうです。感謝されたい。チヤホヤされたい。金もうけをさせてあげて、自分の人間の格付けを高めたい。そういうことか。

 学んで真似て(まねて)、創り出す(つくりだす)。

 『来るものは拒まず(こばまず)』の姿勢でいると、来てはいけないものまで来てしまう。投資トラブルの原因になる相手が来てしまった。
 (なんというか、人生において、あの日あの時あの場所で、あの人に出会わなければこんなひどい目にあうことはなかったということは実際にあります。気をつけましょう)
 
 『モノ(物やお金)を失っても辛くない(つらくない)。辛いのは、人(信用)を失うこと』とあります。そのとおりです。
 木本武宏さんは、人(信用)を失いました。自分をよく思ってくれている協力者たちに迷惑をかけてしまいました。親戚に借金までしてお金をつくって木本武宏さんにお金を渡した人もいるそうです。ひどい。金融取引において、無資格の知人に人から預かったお金を渡してしまいました。(金融商品取引法の届出登録、違法な無登録業者)

『第4章 世の中とどうやってつき合うか』
 マージン:差額の儲け(もうけ)

 著者の個性として:おせっかい、お説教したがり。長男気質。オレがめんどうをみなければならない。(自分では相手に対して良かれと思ってやっても、逆に迷惑がられて嫌われるということはよくあるパターンです)

 Aという男:FX(外国為替証拠金取引)で、木本武宏さんをだました男。
 Bという男:不動産投資で、木本武宏さんをだました男。
 もとはといえば、このAという男と、Bという男が悪人です。事件の原因をつくったのは、AとBです。木本武宏さんは、人付き合いがいいものだからだまされたのです。自分の友人知人にまで大迷惑をかけたのです。AとBは、いまごろ、どこでどうしているのやら。新たなターゲットを見つけて、何度も人をだまして生活していくキャラクターの人物でしょう。

 河合さん:9ZLaboのスタッフさんのひとり。励ましてくれた。支えてくれた。

 木本武宏さんの資質として、『仲介屋』、『コーディネーター(調整役。まとめ役)』がある人です。

 気前がいい歯医者のドクターが出てきます。たいしたものです。木本武宏さんの応援者です。
 
 へこんだときに応援してくれる人がいます。
 奥さんです。
 奥さんから言われます。
 『なんとかすんねやろ』
 その部分を読んだ時に思い出した一冊があります。
 『がん「ステージ4」から生まれ変わって いのちの歳時記 小倉一郎(おぐら・いちろう) 双葉社』
 2022年(令和4年)3月4日がんによる余命宣告を受ける。あと1年か2年の命と言われる。いろいろ葛藤があります。(かっとう:苦悩する心理状態)
 じぶんはもう死ぬのだと、あきらめて静かになった小倉一郎さんを、友人や、とくに長女さんが鼓舞します。(こぶ:励まし振るい立たせる)。『少しはジタバタしなよ』。あきらめないのです。病院を変えます。がん治療の専門病院へ転院します。(その後治療に成功されています)
 影響は本人だけではすまないのです。家族もまきこみます。ただ、生活していると、病気や事故・事件や自然災害にまきこまれて、ドタバタ騒ぎになることが、人生の常(つね。必ずあること)です。だから、家族は助け合いなのです。

 『どんなお金持ちよりも、ふつうに生きている人が幸せだな』(同感です)

 自殺しそうになったことが書いてあります。
 昔わたしが若い頃に聞いた話ですが、自殺というものは、自殺しようとして自殺するものではないそうです。
 たとえば、鉄道列車への飛び込みは、自分の意思で飛び込むのではなく、なんとなく、体がふわ~と浮いて、自分でもどうしたのかと思うぐらい、あれよあれよという間に、勝手に体が線路や電車の来る方向へ向かっていくそうです。
 それだけ、思いつめているということです。精神的にきゅんきゅんに近い狭いところへ気持ちが閉じ込められて、自分で自分の頭脳をコントロールできなくなる。体は、その苦痛から逃れるために、自動的に死を選択する。そんな話でした。
 当然、自分が死んだあとのおおぜいのひとたちや家族に対する迷惑のことは頭の中にはないし、自分が死んだあとの多額になるであろう賠償金のことも頭にはないのです。
 だから、思いつめちゃいけないのです。リラックスリラックス、なんとかなる、なんとかなると思うのです。ゆっくり眠るのがいい。
 一番悪いのは、だました人間なのです。あなたではない。

 ふとしたことがきっかけで、立ち直られています。
 きちょうめんな性格なのでしょう。テレビとハードディスクレコーダーのリモコンが、『ハの字』に置いてあることが気になって、まっすぐ並列に並べなおしたところから、整理整頓ができるようになって、ご自分の気持ちも整理できて、きちんとした日常生活ができるように復活されています。
 
 この本に出てくる千原ジュニアさんからの励ましの記事の部分で、千原ジュニアさんが書いた本を思い出しました。昔、読んだことがあります。今回、木本武宏さんにヘルプの声掛けをされています。
 『14歳 千原ジュニア 講談社』、以下は感想メモの一部です。
 ひきこもりのお話のようです。いっき読みになりそうです。(12時に読み始めて、途中昼食をはさんで14時30分に読み終えました。)ピストルの弾丸になって、あっという間に的(まと)に命中した心境です。ひきこもりの理由は何? それがなかなかわかりません。母親との関係がよくありません。母親の愛情が足りなかったのか多すぎたのか。『ひきこもり』については長い目で見てあげたい。まだ14歳、先は長い。
 189ページのうち、前半が8割で、残り2割でいきなりラストになりました。ラストには泣けました。最初の8割の経験があったからこそラストではじけることができる。8割は貯蓄だったのです。お兄さんの彼に対する姿勢もいい。答えを提示して従わせるのではなく、弟自身に考えさせて企画させる。上手な指導法です。

 教えられたから、教える。助けられたから助ける。連鎖です。

 木本武宏さんが、気がついたことです。
 『人の話を素直に聞こう』
 
 木本武宏さんは、仲介活動はできるけれど、何もないところに、何かをつくりだす、『創造』をできるタイプの人ではありません。
 
 『わからん』と言えるようになった。
 それまでは、なんとしても答えを言わなければならないと思いこんでいた。
 『わかりません』と答えることで、話がつながる相談事、雑談事があることを知った。
 自分は、人に相談しない人間だった。自己決定が基本だと思いこんでいた。それは、よくないことだった。人に相談することで、答えは出なくても、うまくいくことがあることを知った。

 自分は詐欺師でもないし、犯罪者でもない。
 『芸人はなんど倒れてもまたまっすぐ立てる』

 失敗をした人にかけたい言葉があるそうです。
 『あなたもきっと大丈夫』
 挑戦したから失敗がある。
 
 なんというか、もう投資はやらないか、頭の体操程度の趣味にしたほうがいい。
 少なくとも、人を誘うのはもうやめたほうがいい。  

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2024年06月17日

貯金の種類について

貯金の種類について

 先日読んだ文章に、なるほどなと思うところがありました。
 その文章の要点に加えて、自分の考えなどを書いてみます。

 貯金には3種類がある。
①まず、今すぐ、あるいは近い将来に使うためのお金の貯金がある。普通預金です。生活費、趣味を楽しむ費用など。
②次に、将来に備えて、計画的に貯める。定期預金とかNISAの積立てとか。さきざき住宅購入資金(頭金にする)にあてる。あるいは、こどもが進学するための教育資金、独身の人なら結婚資金とかがあります。
③最後に余裕資金があります。極端にいうと、そのお金がなくなっても日常生活に影響がないお金です。投資に回すことができるお金です。自分が死んだあと、最終的にこの部分の蓄えが(たくわえが)残れば、お金は子孫に引き継ぐ相続財産になります。

 わたしは、老齢者なので②は、もうありません。住宅のお金もこどもの教育費ももういりません。すでに体験して終わったことです。
 もう遺言も書いて、公証人役場への届けも済ませました。
 妻子には遺言の中身について話をしてあります。まだ早すぎるのではないかと息子に笑われましたが、やることをやったので、せいせいしています。

 ①も基本的に2か月に1回支給される年金で生活しています。特別な話ではありませんが、わたしは就職して定年退職まで無職だった日は一日もありません。40年間ぐらい働き続けました。
 体を壊して入院したことがありますが病欠扱いでした。昭和の時代は、終身雇用の時代でした。

 ③は、ここ3年間ぐらいで取り組んでいることです。銀行定期預金のあまりの利子の低さに嫌気がさして、銀行でそんな話をしたら、NISAを利用する投資信託とか、株式投資を勧められました。
 元来自分にはそういうことは向いていないと思っていましたが、やってみたらけっこうおもしろく、こういう世界もあったのかとそれまで自分が無知であったことがわかりました。
 そんなことを土台にして、お金について、自分の読書歴をからめながら考えてみました。

 『節約』とか、『ケチ』についての考察です。
 徹底的にお金を貯める人がいます。お金がたくさんあっても、人から問われると、カネはないと返答があります。
 お金の貯め方はわかっていても、お金の使い方はわからない。
 小説作品、『おらおらでひとりいぐも 若竹千佐子 河出書房新社』には、夫を亡くした老齢のひとり暮らし女性が主人公として出てきます。75歳、日高桃子です。
 日高桃子には、息子と娘がいますが、息子とはなにかわけがあって、疎遠(そえん)になっていたという記憶です。
 娘には、日高桃子からみると孫がいました。
 娘が、生活に余裕がなく家計が苦しいので、孫の教育費を貸してほしいと母親である日高桃子に頼みに来ましたが、日高桃子は娘にお金を貸しません。
 疎遠(そえん)な息子から母親の日高桃子に電話がかかってきます。緊急事態なので、お金を貸してほしいと頼まれて、日高桃子は、息子に言われた口座に250万円を振り込みました。
 息子からの電話は、オレオレ詐欺でした。
 娘が怒ります。(いかります)
 母親である日高桃子は、意識がふらふらになります。
 そんな流れでした。

 お金というものは、どれだけ貯めても、使わなければ、ないのといっしょなのです。
 5月に愛知県半田市の雁宿ホール(かりやどホール)で観た中高年のアイドル綾小路きみまろさんの爆笑スーパーライブショーで、きみまろさんが言っていました。
 『けっきょくそういうことです。貯めたお金をあの世へ持って行くことはできないのです』
 貯めたお金はあるていど、なにかしら有益なことに使って、残り少なくなってきた人生の一日、一日を楽しみましょうということです。寿命が尽きるまでという自分に残された時間で、自分がしたいことをして楽しみましょうなのです。

 もう一冊は、フランス旅行記・滞在記でした。女性筆者が、のんびりのびのびとしたフランスの農村地域に滞在したときの記録(エッセイ)だったと思います。場所は、フランスのワインをつくるためのぶどうの産地だったのかもしれません。
 その本を読んだのは、いまから二十五年ぐらい前で、自費出版の本でした。
 明るくすこやかな記述が続いて、本の終わりまできて、ちょっと胸にぐっときた文章を読んだ覚えがあります。
 本に書いてあった女性著者の言葉です。これまでいろいろ書いてきましたが、現在自分は病院に入院していて、もう旅行はできそうにありませんというようなことが書いてありました。
 病院のベッドの上で、自分の体が元気だったころのことを思い出す毎日を送っておられるということでした。
 人間はいつまでも五体満足で自由自在に体を動かして、好きなところへ行けるわけではないのです。
 だんだん体のあちこちの耐用年数がきて、思うように体が動かなくなって、寝たきりになって、紙おむつ着用になります。
 人によっては脳みその病気である認知症になって、まわりに負担をかけるような人格に性格が変化します。
 体も脳みそも、最終的には、人間としての機能が停止するときがくるのです。
 人は、いつかは仕事がなくなって働けなくなります。そのかわりに自由に使える自分の時間を手に入れます。
 体が不自由になって、寝たきりおむつ生活になったときに、あれもこれもやっておけばよかったと後悔することが、できるだけ少ないようにする。やれることだったのに、やらなかったと残念に思うことがなるべく少ないようにする。
 仕事がなくなったあとの老後の送り方について考えました。
 労働者や家庭人としての現役時代の激務に耐えたごほうびとして、寿命が尽きるまでの時間は、お金を使って日々を楽しむ人生を送るように、生活をコントロールしていくのも、終活のひとつだと思ったしだいです。
 最後は、自分の体はお棺に入れられて、火葬場の焼却炉入口前で、ご遺族関係者などから、『(人生を終えられて)おつかれさまでした』と、心の中で声をかけられるのです。
 終活(しゅうかつ):人生の最期を迎えるための心の準備など。  

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2024年06月14日

含み益とか、含み損とか 株式投資

含み益とか、含み損とか 株式投資

 自分は、含み益(ふくみえき)とか、含み損(ふくみぞん)というのは、株を売却しなければ、利益も損失もないと考えています。
 だから、含み益は、どこかの時点で売却して利益にします。いっきに全株売却するときもあるし、数回に分けて売却するときもあります。
 含み損も、損切りすることがあります。
 利益の確定も損切りも、その時期の判断が、とてもむずかしい。
 たいていは、含み益の確定は、売ったあとも株価が上がるし、含み損は、売ったあと、やっぱり株価が上がります。上がるというよりも元の株価に回復するという表現のほうが、実感があります。あわてないで待つと、3か月ぐらいで元の株価に回復することがよくあります。あわてて損切りしないほうがいい。

 悶々としながら、(もんもんとしながら:内心であれやこれやと迷う)考えることに時間を費やすのも株取引の楽しみでもあります。
 答えが出なければ、とりあえず放置です。

 株取引を始めて3年目が今月で終わります。
 1年目は何もわからず、配当金と株主優待の受け取りだけで過ぎました。
 2年目は、株価が上がったときに売っていれば、いいもうけになっていたことに気づいて、複数回売り買いを続けましたが、思ったほどの効果は得られませんでした。
 3年目は、慎重に取引をして損切りは1回も体験しませんでした。株式市場に活気があって、いい感じで利益が増えました。
 来月7月を迎えての4年目は、いったん一定額を株式市場から引き揚げて日本や世界の政治がどうなるかようすをみようという立ち位置です。
 今年は、世界のあちこちで選挙が多い年です。日本では、与野党の勢力図が拮抗(きっこう。勢力が等しくなる)して政権が逆転するかもしれないという不安定さがあります。
 アメリカ合衆国大統領選挙では、トランプ氏の復活もありえます。ウクライナやイスラエルがらみの戦争もどうなるのか先行きが見えません。
 4年目は、持ち株の銘柄を増やして(逆に銘柄ごとの持ち株数は減らして)、1年目のときのように、配当金と株主優待を楽しむことを基本にしてやってみようとプランを練っています。  

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2024年06月07日

わが投資術 市場は誰に微笑むのか 清原達郎

わが投資術 市場は誰に微笑むのか 清原達郎(きよはら・たつろう) KADOKAWA

 よく売れている本らしい。読んでみることにしました。
 自分は、株式投資はまだ浅い3年目です。試行錯誤を繰り返しながら、なんとかプラスは維持しています。この本を読んで作戦づくりの参考にします。
 著者は、投資の世界では有名な方のようですが、自分は存じ上げません。
 著者の経歴はとりあえず横においといて、書いてある中身に注目してみます。

【1回目の本読み】
 わたしが実用書を読むときは、まず、最初のページから最後のページまでゆっくりと1ページずつめくりながらおおまかに目を通します。
 気になったところには、ふせんを貼って、あとからもう一度見ます。そのあと、何回か読み込んでいきます。

 たくさん字が書いてある本です。
 文章は横書きです。
 以下の文章で、( )の中がわたしの思うところです。

 『間違っても損をするとは限らない。正しかったから儲かるとは限らない』
 (同感です。個人投資家の投資というのは、スライムのようにどろどろとした形の定まらない物体で、株式市場全体から見ればほこりのように小さな個人投資家が、上下する株価のすきまに入りこんで、すきまを埋めて利益を得ていくようなイメージがあります。
 教科書(マニュアル)に沿ってやったからといってうまくいくものでもないということが自分のこれまでの実感です。
 もうかるためには、運がからんできます。①ひらめき②勢い③真剣さのポイント3点が、安定した利益を得るカギだと感じています。
 銘柄選びのとき、だれもがこの株がいいと思った時には、タイミングとしてはもう遅い。
 だれも目をつけていないときに、いかにしてなるべく低い株価でその株を手に入れるかがチャンスをつかむコツ(秘訣ひけつ)だと感じています。最低限、人気が出てしまったあとの高値掴み(たかねづかみ)だけは避ける。買ったあと大きく下がってしまった株価は、なかなか上がってくれません。危険な予感がしたら、その株には近づきません)

 (無理はしない。もうかるときもあれば、損をするときもあるのが株取引だと割り切る。複数の銘柄をかかえて、トータルでプラスならよしとする)

 ヘッジファンド:投資信託。ヘッジ:避ける(損失をなるべく避ける)。85ページに詳しく書いてあります。
 (わたしは、1年半ぐらい投資信託をしましたが、株のほうが自分で銘柄を選んで楽しめるので、投資信託は引き上げて、株式投資だけにしました。いろいろ作戦を考える時間はある年金生活者です)

 『損をする個人投資家のパターン』
 証券会社がらみの手数料の話をまじえながら文章が書かれています。

 (人はなぜ本を書くのか。自分が、この時代のこの場所で生きていたという証拠を後世に遺したい(のこしたい)から人は本を書くと、わたしは考えています)
 
 適正PER(株価収益率)、PBR(株価/一株当たり純資産)
 (こういうアルファベット3文字のものは、自分にはなんのことかわかりません。わかりませんが、取引はできるし、利益を出しています。わからないものはわからないからしかたがありません)

 『イメージの悪い業界こそチャンス』、『資金100万円で「格安小型成長株」投資』
 (この部分、わたしにはわからない世界です。基本的に自分が知らない会社の株を、自分は買いません)

 『株式投資に「才能」などない』
 (自分は、迷ったときは、過去の自分の体験を思い出して、これからどうしたらいいのかを判断します。体験で考える人です)

 『1998年7月-1999年9月』、『2018年2月-2020年3月』
 著者の体験話があります。

 『ショートの分散投資はおろかな行為』
 ショート:売り。信用取引。担保を提供して取引をする。

 『ファナック』、『ブラザー』
 具体的な銘柄がいくつか出てきます。
 (『ブラザー』は、だいぶ前から自分も値動きを記録しています。保有はしていません。決算発表とか、配当金権利日付近でポンを上がって、以降またもとの株価に戻る(下がる)性質があると自分なりに分析しています)

 『EGC投資はナンセンス(ナンセンスは、ばかげたことという意味)』
 EGCとは、環境、社会、企業統治。

 『10年以内に起きる破滅的リスク』
 (やばいなと感じたら、いったん全部資金を引き上げるのだという気持ちはいつももっています。市場が落ち着いたら、またやればいい)
 10年に1回のペースぐらいで、大きな暴落があるそうです。戦争、大地震、爆発的な感染症の発生、急激な気候変動による自然災害などについて書いてあります。
 (最近、自分なりに、日本の政党で、政権交代も株価に影響がある要因になるかもしれないと考えています。上がる要因にもなるし、下がる要因にもなりそうです)

【2回目の本読み】
 内容がむずかしい専門用語のところは流し読みします。
 この本の書き手から読者へのメッセージの趣旨を把握します。
 
 2005年(平成17年)の長者番付で著者が1位になったそうです。長者番付、そういうものがありました。納税額のランキングだったと思います。最近は聞きません。プライバシーの侵害になるので、役所は公表をやめたのでしょう。

 6年前、喉頭がんの手術で声を失ったそうです。
 がんは、相手がだれでも発病します。おそろしい。
 まずは、健康が一番です。

 投資でミスされたことが書いてあります。
 ミスをしない投資家はいないと励みになります。

 この本は、個人投資家にとっては、むずかしいところもあるそうです。
 (たしかに、自分は理解できそうもないことがあちこちに書いてあります)

 読んでいて思ったのは、『迎合しない(げいごう。自分の考えを曲げて、他人の意見に従って気に入られるようにすること)』
 投資のアイデアは、すでに出ているアイデア以外のことを考えるのがもうける秘訣と読み取れます。
 (自分も同感です。大多数の人が、株を買いたいと思っているときは、こちらとしては、売るタイミングだし、逆におおぜいの人が売りたいと思っているときは、こちらとしては、買うチャンスです)
 
 投資の第一歩は、『常識を疑う』こととあります。
 たしかに、専門家の人たちなどの未来予想をふりかえってみると、けっこうハズレがあります。ハズレたからといって、大きな罰があるわけでもなさそうです。いつも、投資は自己責任でお願いしますと付け足しの言葉があります。わたしは、他者からの情報は、半分信じて、のこり半分は信じないようにしています。

 222ページまで目を通して、もうちょっと無理かなという気持ちになりました。この本はわたしにはむずかしい。書いてある文章を理解できません。
 ある程度経験の実績がある人が読んで参考になる本です。
 私の場合は、これから体験をしながら、ときおりこの本のページをめくるという本の読み方になりそうです。

 ひとまず、感想を続けてみます。
 ヘッドファンド、ロングとかショートとか空売りとか、ちょっと意味がわかりません。
 リスクがない世界は存在しない。(ごもっともです)
 ユダヤ人とお金は結びつきが強いらしい。(だからアメリカ合衆国の国民の一部は、ユダヤ人の味方なのか)
 生まれ故郷は島根県の松江だそうです。(行ったことがないのでいつか訪れてみたい)
 『格安』とか、『PER』とか、『イメージの悪い業界』とか、『経営者の姿勢』とか、ときおり、ニトリの話が出てきますが、最近ニトリは業績が落ちて、株価が下がったというニュースを耳にしました。
 『成長株投資』、『バリュー株投資』、『半導体(わたしにはなんのことかわからないので、半導体の会社の株は買いません)』。

 父親を尊敬しておられた。いわゆる伝記に出てくるような偉人は、どこのだれだかわからない人なので尊敬の対象にならなかった。(なるほど)

 『確率』の話が続きます。

 この本は、ときおり開いて、何回も読む本です。

 2020年(令和2年)2月に天国から地獄へ突き落とされる。コロナ禍の始まりです。
 以前読んだ別の女性個人投資家のコメントに、修羅場をくぐりぬけてようやく『億り人(株式投資で資産が一億円を超えた人)』になれましたというコメントがありました。実感がこもっていました。

 『オリンパス』という銘柄が出てきました。若い頃、カメラにこって買ったオリンパスの一眼レフカメラがありました。もうはるかに遠い昔の若い頃です。
 カメラメーカーは、今はキャノンとか富士フィルムとかも含めて医療用機器の生産をしているようです。また、防犯カメラという分野の開拓もあるようです。

 ETF買い:例として、『ユニクロ』のことが書いてあります。ETFというのは、投資信託の種類だそうです。株のように市場で売買ができるそうです。
 
 『安川電機』、『イオン』、銘柄の羅列(られつ)は、過去のふりかえりです。
 『レーザーテック』
 う~む。この本は、わたしにはレベルが高すぎる内容です。
 
 283ページにある記述が、わたしには不思議でした。
 環境問題を考えるあるいは趣旨とする株への投資は意味がないことだと書いてあります。
 わたしが先日読んだ絵本、『さよならプラスチック・ストロー ディー・ロミート文 ズユェ・チェン絵 千葉茂樹・訳 光村教育図書』には、ウミガメを守るためにプラスチック・ストローはやめましょうというメッセージがありましたが、いっぽう、こちらの本では、『「マイクロプラスチック」の議論は消えてなくなりました』とあります。なにが本当なのかがわかりにくい世の中です。なにが本当なのかを見極めるのだという気持ちはいつももっていたい。
 ネットで調べたら、マイクロプラスチックについて、どのような影響があるのかは、今はまだわからないそうです。(そうなのか)

 後半は取引を巡る不正のことが書いてあります。
 関わり合いにはなりたくありません。
 うまい話には裏があります。気をつけます。
 
 そのあとは、高い手数料に気をつけましょうと書いてあります。
 
 10年に1回のリスクとか、日本人は英語が下手(へた)というようなことが書いてあります。
 わたしは、最近、次の衆議院選挙では、今の与党がたくさんの議席数を失うだろうと予想しています。政権交代になるか、政権交代に近い状況の議席数になるだろうと考えています。
 民主主義は、『自分たちとあいつらの世界』です。かならずふたつに分かれるシステム(制度)です。そして最終的には、多数決で決定します。少数は、切り捨てられます。
 与野党逆転、あるいは与野党伯仲(はくちゅう。優劣がない)の数値になった時、株式市場は、爆上げになるのか、大きく下落になるのかはわたしにはわかりませんが、不安定にはなるだろうと予想しています。株式市場の不安定さが、一時的なもので済むのか、継続するのかはわかりません。
 わたしは、リスク(損失の危険)をさけるために、次の衆議院選挙の前には、各銘柄へ投資している資金をある程度、いったん引き上げようと思っています。市場が落ち着いたらまた投資すればいい。大きく得をすることよりも、大きく損をしないことを優先します。
 
 313ページには、もう投資の仕事からは引退しますという気持ちで、あれやこれやを書かれています。
 長い間、お疲れさまでした。

【3回目の本読み】
 全体で320ページぐらいの本ですが、専門的なことがたくさん書かれた文章なので、なんども文章をなでるように読んでいきます。

 以下、素人(しろうと)である自分の理解なので、失礼がありましたらすいません。

 ヘッジファンド:著者が、ヘッジファンドというものを、投資家を集めて運用して自分も投資家も儲けを出したと理解しました。私募投信(しぼとうしん)。タワーK1ファンド。相場の上げ下げに関係なく利益を出すシステム。

 ロング:“買い”のこと。ただし単純な買いではない。担保をもとにして取引をする“買い”。

 ショート:“売り”のこと。単純な売りではない。担保あり。

 バリュー:良い業績のわりに株価が安い銘柄。格安株(バリュー株)。

 NAV:なぶ。投資信託の純資産総額。

 REIT:リート。不動産投資信託。投資者から集めたお金で投資を行う。
 
 [資金100万円で「格安小型成長株」に投資する]
 これからしばらく分析と試行のために、本に書いてあるとおりにやってみます。(仮想です。お金は入れません)
 小型株の中で、PBR(株価純資産倍率。純資産から見た株価の格安性)とPER(株価収益率。株価の格安性)で格安な銘柄を20ぐらい選ぶ。(これを書いている今の時点で調べました)
 PBRについて。岩手銀行、日本製紙、秋田銀行、清水銀行、三十三フィナンシャルグループ、山形銀行、大分銀行、北日本銀行、東和銀行、駒井ハルテック、栃木銀行、山梨銀行、大垣共立銀行、百十四銀行、四国銀行、双葉電子工業、トモニホールディングス、愛知製鋼、三協立山、加藤製作所でした。地方銀行が多い。
 PERについて。パソナグループ、エイチワン、三菱製紙、三井E&S、日本甜菜製糖(にっぽんてんさいせいとう)、三菱自動車、日本ケミコン(にっぽんけみこん)、ミツバ、スターゼン、ミラースホールディングス、日本冶金工業(にっぽんやきんこうぎょう)、東北電力、富士石油、KPPグループホールディングス、日産自動車、大日精化工業、オープンハウスグループ、グローバル・リンク・マネージメント、富士製薬、富山第一銀行など。
 いくつか選んでモニター(株価を追いかける)する。
 ひと銘柄、10万円ずつ買っていく。市場全体が大きく下がったときに、10万円ずつ買う手法もあるそうです。10銘柄で100万円ぐらいをつぎこむ。(市場全体が大きく下がったときに買うのは、なかなか勇気がいります)
 参考にさせてもらいます。

 トップダウンアプローチ:たとえば、金利が上がると判断した時、それで恩恵がある銘柄を探して投資をする。(考えたことがあります。だけど、なかなか金利が上がりません)

 JALは倒産したことがある。(別の人の株の本で読んだことがあります。その人はJALの株を保有していました。紙切れになった。大損をしたと書いてあったような記憶です)

 東芝:有名な会社だったのに変な感じになってしまいました。昭和世代にとっては身近な会社です。

 著者は、コロナ禍のときは、メガバンクの株を大量に買ったそうです。
 メガバンクの株価はその後とても上がりました。

 393ページ、『今後の日本株を取り巻く環境「8(8つのこと)」の予想』があります。
 5番目に、「為替は120円/USドルへと円高が進む」とあります。これまで、円安傾向です。これからどうなるのだろう。

(その後)
 前記した『PER(株価収益率。株価の格安性)で格安な銘柄を20ぐらい選ぶ』の中に会った銘柄で、7月3日水曜日に日本甜菜製糖(にっぽんてんさいせいとう)が上昇の上位に入ってきました。
 6月7日の株価が2017円で、7月3日が2583円です。急上昇しています。ちょっとこのあとの株価を追いかけてみます。

(さらに 7月12日金曜日追記)
 7月10日水曜日に日本甜菜製糖(にっぽんてんさいせいとう)の株価が垂直上昇しました。2545円が、2756円まで、+211円でした。びっくりしました。
 出来高が少ないことが気になります。もう少し経過を見て、安全だと納得できたら100株だけ購入するかもしれません。  

Posted by 熊太郎 at 07:17Comments(0)TrackBack(0)株式投資