2024年04月02日

愛情物語 洋画 1956年(昭和31年)

愛情物語 洋画 1956年(昭和31年) 2時間2分 字幕 動画配信サービス

 テレビ番組をなんとなく見ていたら、『孫に伝えたい映画』みたいな取り上げ方があって、徳光和夫さんが、こちらの、『愛情物語』を提案されて、熱っぽく中身の解説をされていました。
 自分は見たことがない映画(タイトルは聞いたことがあります)だったので、観てみることにしました。あわせて、わたしなりに、『孫に伝えたい映画』を付記してみます。

 男性ピアニストが出てきます。お金持ちの家の女性と恋をして結婚して、赤ちゃんが生まれますが、出産時に具合が悪くなって奥さんは亡くなってしまいます。
 主人公の男性は妻を亡くしてショックです。妊娠させた自分に妻の死があると責任を感じます。生まれてきた息子に対して、おまえが生まれてきたから、最愛の妻を亡くしたと、息子に距離をおくようになります。(不思議な思考ではあります)
 父親は、息子を自分の親族に預けて、演奏旅行に出て、長期間息子に会いません。
 ほったからしにされた息子は成長して、小学生ぐらいになります。親子が再会しても、息子は自分をほったらかしにした父親になじめません。
 そんな話が続きます。
 そして、父親は、自分自身が、余命宣告を受けるような病気にかかります。
 父親と息子の気持ちの修復話があります。父親の再婚話もあります。
 まあ、つらい話です。
 途中、第二次世界大戦がからみます。
 戦争体験者の世代が見ると、胸にジーンとくるものがあると思います。
 以上がおおまかな流れです。

 以下、感想です。
 きれいな音楽です。(ピアノ曲。ショパンのノクターン)
 この映画で何度もピアノ演奏曲が流れます。いろいろな曲です。何度聴いても心地いい。(ここちいい)。
 管楽器の音も心地いい。
 生演奏で男女のダンスがあります。いい感じです。
 
 風景は、ニューヨーク、エンパイアステートビルディングとセントラルパークです。
 赤いパラソル(傘)とか、赤いドレスがいい感じでマッチしています。
 男女に恋愛感情が生まれます。
 (このあとどうなる)(いいことばかりは続きません)
 
 ヴァイオリン、クラリネット、ピアノなどの音楽を聴きながら、物語はなめらかに流れていきます。ミュージカルのようでもあります。
 結婚式という人生のハイライト(輝く時)を迎えました。

 お天気が、感情を表現する映画でもあります。
 雪が降る日があります。雨の日もあります。大雪の日があります。
 音楽がきれいです。
 クリスマスの頃、雨の日に、こどもが生まれました。(男の子で、ピーターと名づけられました)
 手を尽くしましたが…… 主人公の妻が亡くなりました。
 主役の男性は、頭がおかしくなったようです。『メリー・クリスマス』を連呼します。
 父親は、妻が産んだあかちゃんを親族に預けて、南米へ演奏旅行に行ってしまいました。長いこと帰ってきません。再会するのは5年後、その後父親は第二次世界大戦の戦地へ行ってしまいます。

 主人公は荒廃したおそらくアジアのどこかにある戦地で、自分の息子ぐらいの年齢の東洋人男の子と、戦災でボロになったピアノを連弾します。(れんだん。いっしょに弾く)。
 父親は自分の息子を思い出します。後悔します。心を入れ替えることを決心します。(以前NHKの番組、『駅ピアノ ロンドン編』で観た、ダウン症の女の子と男性ミュージシャンの連弾シーンを思い出しました。そのシーンを観たときに、感動がありました)
 ジャズです。東洋人の男の子もじょうずに鍵盤をたたきます。音楽は人を救う。みんな、笑顔です。音楽は、世界共通の言葉です。

 帰国後、息子が父親になつきません。失意の父親です。ちゃんとめんどうをみてこなかったから、父親に息子がなついていません。
 父親は強引です。見ていて、ばかだなあ、このオヤジと思ってしまいます。父親のやりかたを知らない男です。
 助けてくれる女性が現れます。彼女はがんこでぶきような少年の父親に負けていません。少年のことを思って、少年の父親に激しくくってかかります。すばらしい。
 あなたは、ピアニストとしては優秀ですが、人間としては、ダメ人間です。
 強気な女の人がかっこいい。
 男が(父親)が折れました。(それでいい)

 最初に再会した時の5歳児ぐらいのピーターがとてもかわいい。
 洋画『クレイマー、クレイマー』とか、『チャンプ』、『リアル・スティール』を思い出しました。どれも父親と小さなこどもとの心温まる(あたたまる)いい映画でした。

 コントラバスの音がいい。ブンブンブンブン。
 こどもたちの演奏もいい。
 ピアノ、ドラム、クラリネット、トロンボーン、トランペット、合奏がなかなかいい。
 マラカス、タンバリン、ボンゴ、ギター、ベース、ヴァイオリン、フルート、ピッコロ、聴いていて、また、ミュージカル劇を観に行きたくなりました。

 音楽演奏が中心の映画です。
 『平和』であることが大事(だいじ)というメッセージもあります。

 父親の性格として、どうしてこの人は、人の言うことをきかないがんこ者だろうと観ていて思うことがあります。
 それでも、父親をあんなにきらっていたのに、ほったらかしにされたと怒っていたのに、ピーターは父親になつくようになります。
 だけど、父親は病気にかかって余命宣告を受けます。(なんの病気なのかは映画を観ていてもわかりませんでした)
 自分が死んだあとのことも考えたのか、父親は息子がなついている女性にプロポーズします。されど、すんなりとは話がまとまりません。
 女性『あなたの妻になります』
 男性『同情はいらない』
 そんなやりとりがあります。
 
 人の暮らしにおいては、健康で、心すこやかに生活できることが一番いいことです。
 ピアノの連弾で締めます。
 舞台劇のようです。
 <明るくいこう! 暗い気持ちのときこそ、明るくいこう!>
 生きていることは、ありがたいことなんです。

 さて、わたしが孫に伝えたい映画をパラパラと書き出して終わりにします。
 『ブタがいた教室』、『武士の一分』、『砂の器(すなのうつわ)』、『プラダを着た悪魔』、『俺たちは天使じゃない』、『フォレスト・ガンプ』、『スウィングガールズ』、『ローマの休日』、『クールランニング』、『シックス・センス』、『幸せの黄色いハンカチ(しあわせのきいろいハンカチ)』、『カサブランカ』、『レインマン』、『素晴らしき哉(かな)、人生!』、『ひまわり』、『リアル・スティール』、『街の灯』、『マイ・フェア・レディ』、『天使のくれた時間』、『蝉(せみ)しぐれ』、『ひまわり』、『椿三十郎』、『ALWAYS 三丁目の夕日シリーズ』、『八甲田山(はっこうださん)』、『ツナグ』、『60歳のラブレター』、『二十四の瞳』、『のど自慢』、『歓喜の歌』、『幼な子われらに生まれ』、『家族はつらいよ』、『男はつらいよシリーズ』、『人魚の眠る家』、『きみはいい子』、『レナードの朝』、『ゴースト ニューヨークの幻(まぼろし)』、『ナイトミュージアムシリーズ』、『スピード』、『チャンプ』、『クレイマー、クレイマー』、『太川&蛭子(えびす)のローカル路線バス乗り継ぎの旅 台湾編 マドンナ 三船美佳』、『ゼロ・グラビティ(無重力)』、『スタンドバイミー』、『ホームアローンシリーズ』、『朝が来る』、『Mr.ビーン カンヌで大迷惑?』、『トイストーリ3』、『壬生義士伝(みぶぎしでん)』、『シャイロックの子供たち』、『ぼけますから、よろしくお願いします』、『ちいさな哲学者たち』、『ロッキー』、『プライベート・ライアン』、『ジョゼと虎と魚たち』、『百円の恋』、『若おかみは小学生』、『アルキメデスの大戦』、『ヒミズ』、『異人たちとの夏』、『ニュー・シネマパラダイス』、『シンドラーのリスト』、『ダイハード』。いっぱい書いてしまいました。  

2024年04月01日

東野&岡村の旅猿24 オリックスの宮崎キャンプを満喫しよう!

東野&岡村の旅猿24 オリックスの宮崎キャンプを満喫しよう! hulu(フールー)

 小雨パラパラ降る宮崎市です。
 宮崎市には行ったことがないのでいつか訪れてみたい。
 九州の西海岸は新幹線や高速道路があって行きやすいのですが、東海岸にある宮崎へ行くには、うちの場合だと、中部国際空港セントレアから飛行機で往復になりそうです。(この企画の最終回の番組放送でも、天候が悪くなりそうなので、予定よりも早い飛行機に搭乗して羽田へ帰りましょうという経過になりました)

 さて、恒例のオリックスファン岡田圭右さん(ますだおかだのおかだけいすけさん)が登場する回の旅猿です。
 スケジュールの都合で、岡田圭右さんは遅れて参加されるそうです。
 楽しい旅になりそうです。

 わたしも息子が中学で野球をしていたころは、プロ野球観戦で、日本各地にある球場に観戦のため足を運びましたが、その後息子の進路が変わって、野球とは縁遠くなりました。最近の野球選手の名前もわかりません。

 キャンプ地の球場を訪れてもりあがる東野幸治さんと岡村隆史さんです。
 選手始め関係者のみなさんと談笑が続きます。
 なごやかです。

(つづく)

 太ももの筋肉が松ノ木の根っこのようにごつい選手がいます。びっくりです。さすがです。
 イケメンの選手が多い。
 若手も生き生きしています。
 昔は、(キャンプ地が沖縄県宮古島のときは)、見学に来るファンは少なかったそうです。ファンは、10人ぐらいしかいなかったそうです。今では、行列ができるぐらい見学に来てくださるのでうれしいそうです。

 遅れてきた岡田圭右さんが、自分は暗黒の時代(負け続けていたときのことでしょう)からのファンとして続けてきたのに、自分をさしおいて、東野・岡村のおふたりさんが、気軽に、次々とたくさんの選手と会話をすることがけしからんと怒ります。(おこります)
 東野幸治さんは、選手に(たぶん有名な)、『あなたのポジションはどこですか?』と質問します。岡田圭右さんが、そんな失礼な質問をするな!と怒ります。(ごもっともですが、東野幸治さんは野球を知らないし野球のプレイも未経験だそうです)

 わきあいあいとしていて、仲がいい。いい感じです。明るいのがいい。
 岡田圭右さんは、カメラが回っているときはものすごいおしゃべりですが、そうでないとき、ふだんは、無口で暗い雰囲気だと、以前、旅猿の中で、岡村隆史さんが紹介していたような記憶があります。
 無理にスイッチを入れて、仕事をされているのかもしれません。人はいろいろです。(あとから、岡田圭右さんが、東野幸治さんも同様で、ふだんは無口だと話をされていました)

 三人でバッティングセンターに行きました。
 三人ともおじょうずです。
 あんな速い球、バットにあてるだけでもたいしたものですが、ヒット性のあたりも出ていました。感心しました。

(つづく)
 一行は(いっこうは)、宮崎で巨人軍の選手が宿泊するホテルの屋上露天風呂に入りに行きました。(入浴だけです)
 以前わたしが泊まったことがある愛知県知多半島にあるホテルのように、屋上に設置されている露天風呂から広々とした海をながめることができるところでした。とても気持ちがいいものです。
 三人の話は大盛り上がりです。漫才の話です。仕事の話です。まあ、にぎやかでした。

 晩御飯は、宮崎地鶏(じどり)のおいしいお店でした。オリックスの若手選手たちも来ていました。
 せせり:首回りのお肉
 タタキ:生肉の表面を炙り(あぶり)細かく切る。
 ぜいたくですなあ。
 午後8時45分にお開きで、オリックスの選手が宿泊するホテルに三人も泊まりました。

 観ていて、昔の太川さんとえびすさんのローカル路線バス乗り継ぎの旅を思い出しました。
 四国を回るルートでした。調べたら感想が残っていました。
 『遠藤久美子さんのコメントでおもしろかったところです。太川陽介さんが、高知県の安芸市(あきし)でプロ野球の阪神タイガースの選手がキャンプをしていると話をしたら、遠藤久美子さんが、テントを張って、寝袋で寝ているんですよねと確認の質問を太川陽介さんに返したことです。プロ野球を知らない人にとっては、「キャンプ」の意味が「合同強化練習」のこととはわからないのでしょう。たぶん、選手はキャンプ中、快適なホテル暮らしをしているでしょう。』
 
 プロ野球のキャンプは一度だけ見たことがあります。
 もうずいぶん昔のことですが、40年ぐらい前に、グァム島でジャイアンツのキャンプを見たことがあります。
 なんというか、プロ選手の場合は、才能が一番で、練習は二番と感じました。レベルが高いので練習しなくてもプレイできそうに見えました。選手には、生まれもったずばぬけた野球の才能が身についているのです。日本人の人口1臆2300万人のなかからプロ野球選手として選ばれた人たちです。練習しなくてもできちゃうのです。そんなふうに見えました。

 映像では、なんだか、お忙しい三人さんです。
 旅も、仕事のスキマ時間を使ってのようでたいへんです。
 今回、プロの選手のインタビューはたくさんできたけれど、選手たちが、投げる、打つの姿を近くで見ることができなかったとのことでした。

 宮崎編は今回で終わりです。
 次回の旅猿は、ゲストがずん飯尾さんで、場所は北海道函館で、イカ食べまくりの企画だそうです。
 ずん飯尾さんは、こないだは、出川哲朗さんの充電バイクの旅で、湘南を走って、横浜での『出川哲朗還暦祭り』に向けての番組で出演されていたわけで、旅好きのタレントさんは、あちこちの旅番組をかけもちされているようです。  

2024年03月25日

怪物 邦画 2023年

怪物 邦画 2023年 1時間58分 動画配信サービス

 話題になった映画です。フランスカンヌ国際映画祭での受賞作品です。
 初めて観ました。

 小学校5年生の少年ふたりが出ているのですが、ラストシーンをどう見るか、ふたてに分かれる気がします。私は、少年たちは土砂崩れに埋まって亡くなったと判断しました。

 麦野沙織(むぎの・沙織):安藤サクラさんが熱演します。母子家庭の母親です。夫は事故死したそうです。

 麦野湊(むぎの・みなと):麦野沙織の長男。小学5年生には、見えませんでした。中学1年生か2年生ぐらいに見えました。

 星川依里(ほしかわ・より):麦野湊のクラスメート。こちらは小学5年生に見えました。才能を感じる演技でした。言動がうまい。父子家庭。母は友人と温泉に行って事故死したらしい。父親(中村獅童さん)から虐待を受けている。背中や腕に傷やあざがある。外見ではわからない。

 堀通利(ほり・みちとし):少年ふたりの担任教師。若い男性。すったもんだのトラブルに巻き込まれて、精神的に病みそうです。(やみそうです)

 小学校の女性校長:田中裕子さん。すごい演技です。昔、山田太一さんの『思い出づくり。』というドラマを見ていましたが、自分も含めて、同世代の人たちは、お互いに歳をとったなあと実感しました。昭和56年のドラマです。1981年。ほかに、古手川祐子さんとか、森昌子さん、柴田恭兵さんなどが出演されていました。女性陣は、当時は24歳ぐらいでした。こちらの映画では、田中裕子さんが、精神的に虚ろ(うつろ)ではあるけれど、形を整えようと冷静な鬼になります。

 火事のシーンが何度か出てきます。
 少年たちが放火犯かとにおわせる表現がありますが、事実は明らかにはされません。

 小学校でのいじめ、父親から息子に対する虐待、いいかげんな教師たち、モンスターペアレントというもの、まあ、暗い映画でした。

 安藤サクラさんが乗っている自家用車が、旧型のシエンタで黄色でした。昔レンタカーでよく借りました。運転席からの見晴らしがいい、運転しやすい車でした。6人以上でも乗れるコンパクトな車でした。
 安藤サクラさんのバックでの車庫入れが、おおざっぱで、映像を見ながら、車の後ろがぶつかりそうだと心配していたら、本当にぶつかったのでびっくりしました。

 時刻の表現が、順番ではありません。
 最初の地点がBで、そのうち過去のA地点へいったん戻って、A地点から、B地点に向かって時間が流れていきます。
 その経過のなかで、本当のことが明らかにされていきます。
 B地点のときの判断には誤りがあります。事実誤認です。
 悪い人だと思われていた人が、そうではなかったという潔白がやがて証明されます。
 この世は、誤解と錯覚で成り立っているのです。
(わたしが思うに、時間の流れは、時系列で良かったのではないか。(順番通りということです)。観ていてわかりにくい内容でした。時間軸の変化についていけない時間帯が状況設定を変更した時にありました。それでも、映画の味わいが落ちるということはありません)
(もうひとつは、若い男性教師の変わりようが、極端すぎる気がしました。同じ人間とは思えません)

 学校でいろいろトラブルがあります。
 怪物だとか、化け物(ばけもの)だとか、おまえの脳はブタの脳だとか、ぶっそうな言葉が飛びかいます。
 いろいろややこしい。真実が隠れて、うわべだけが問題にされるから、問題の根本的な解決に至りません。だれかを悪人にして、責任をとらせて、うやむやにする手法です。

 最初からしばらくは、状況がよくわからないという状態です。
 母親と息子のふたり芝居が続きます。
 教師たちは、無表情で、意思表示をしない人たちです。彼らの言葉は整ってはいますが、気持ちはこもっていません。演技です。
 みんなが怪物に見えます。おとなもこどもも怪物です。人間じゃない怪物です。

 頭のいい人たちは、追いつめられると知らん顔をします。『記憶にありません』と言います。
 そんなことは、現実にはなかったと、事実を消しゴムで消すように消し去ってしまいます。
 時間が過ぎれば、初めからそのことは、なかったことになります。
 
 外国人がこの映画を観たらどう思うのだろう。
 外国の小学校は、雰囲気が明るいような気がします。
 映像にある日本版の小学校の雰囲気はとても暗い。

 『生まれ変わったかな?』
 繰り返し、この言葉が出ます。
 ゆえに、ラストシーンは、ふたりの少年は、死んで、別の世界で生まれ変わったと、わたしは思うのです。

 ゆがんだ世界を表現してあります。
 事実がゆがんでいる世界をあぶり出します。
 『教師』がこどもにはめられた。(悪い策略によって落とし入れられた。だまされた。ワナにひっかけられた)

 マスコミが混乱に拍車をかける。事実ではないことを記事にして、大々的に宣伝する。
 正義の味方のような顔をしているマスコミは、実は、ひどい加害者である。かれらは世間で話題の主を素材にして、金もうけをしたいだけである。

 レンゲの花がきれいでした。春の花がいっぱい出てきます。
 少年たちにとっての楽園です。
 レトロな街並みがきれいでした。明るい雰囲気がありました。
 電車ごっこは、むじゃきで良かった。
 作文で、わざと鏡文字を使って、メッセージを送る。
 
 教室の後ろのほうに座っていた髪の毛が長い女の子の存在感が強かった。ひとこともセリフはありませんでしたが、何か話の鍵を握っているのではないかと考えました。(考えすぎだったようです)

 おばあちゃんの家に引っ越して、転校する。(父親に捨てられることを意味する)

 なんか、男同士のラブの表現もあります。
 思いきりましたなあ。
 もしかしたら、男も女も、だれでもそういう性質が心の奥にあるのかもしれない。

 たてまえだらけの社会です。
 内情はドロドロです。
 それでも生きていかなければなりません。
 人は、理不尽、不合理、不条理な社会を、気持ちに折り合いをつけて、やりくりして生きていかねばなりません。

 トロンボーンと、ホルンの演奏があります。
 だれにも言えないことは、(ラッパに口をつけて)『ふーって』(やるの)
 だれにも手に入らないものが、『幸せ』ともうひとつなにか言葉がありましたが、聞き逃してしまいました。ほかにも聞き取れないセリフがいくつもありました。加齢で耳が遠くなっているようです。

 観終えて、悲しい映画だと思いました。
 この文章を書き終えて、そんなこともないかと思いました。
 ふたりの少年は、幸せになったのです。

 音楽が、亡くなった坂本龍一さんであることを最後の文字メッセージで知りました。
 最近は、昔からなじみの音楽関係者の人たちが次々と亡くなっていきます。
 自分と同じ時代を過ごしてきた人たちの訃報はこれからも続くのでしょう。
 長い時が流れました。  

2024年03月22日

VIVANT(ヴィヴァン) TBS日曜劇場ドラマ

VIVANT(ヴィヴァン) TBS日曜劇場ドラマ Tver(ティーバー)と地上波の録画(お正月のとき)

 話題になったドラマですが、わたしには、なんだかわかりません。
 たまたまTverで別の番組を観ていて、このドラマの第五話までを3月9日土曜日まで放送していたので、いっきに観ようと挑戦してみました。
 最初は、タイトルの読みもわかりませんでした。ヴィバントかな? Tは読まないようです。
 前知識として、推理仕立ての展開が良かったという評判を耳にしたことがあります。わたしがいつも見ている東野&岡村の旅番組、『旅猿』で、インドを訪れた東野幸治さんが、飛行機の移動時間で、機内にて、全部を観たというコメントがありました。

 その後のニュースでは、日本ではうけたけれど、外国ではうけなかった。興行収入としては、赤字で終わった。次回作の製作予定はいまのところないというものでした。
 日本では砂漠は珍しいけれど、外国では砂漠の風景は珍しくない。ストーリー展開について、山や谷が浅かった。そんなことが書いてある記事を読みました。

第一話と第二話を続けて観ました。
 う~む。あまりおもしろくない。
 お金の話です。
 どこかで聞いたようなニュースの話題です。
 大金を誤送金したら、受け取った相手にお金を奪われてしまった。返してくれない。
 お金を返してくださいというようなことが物語の素材です。
 なんだか、せこい。
 生きるか死ぬかの話ではありません。
 深刻な人間ドラマがあるようには思えません。
 推理を楽しむ頭の体操ドラマだろうか。

 日本の大きな商事会社が、振り込みで、誤送金をしてしまった。
 そのお金は、外国にある。
 バルカ国際銀行に振り込んだ。
 少女(ジャミーン。難病をもっているようです)が出てきて、少女が話の鍵をもつなにかをにぎっているようです。
 国としては、モンゴルの西あたりにある国です。『バルカ共和国』という国で、首都は、『クーダン』です。
 拳銃で脅して(おどして)言うことをきかせる国です。
 <おカネ、おカネ、おカネが欲しいというドラマか>
 昔のヤクザ映画みたいなシーンもあります。
 おまえらを殺して、俺も死ぬ。ダイナマイトを体に巻いてまわりの人間を巻き添えにして自爆する。
 (う~む。おもしろいとは思えません)
 
 BGM(バックグラウンドミュージック)で、話を引っ張る手法法です。ずーっとBGMが流れます。音楽で観ている人間の感情を操作誘導する手法を、自分はキライです。自然な音が好ましい。

 スマホからときおり、人工知能のような女性の声が聞こえてきます。ゲームみたいです。
 きれいに並んだ車の渋滞は、車の展示ショーのようです。
 アクションは、豪快ではある。
 
 『VIVANT(ヴィヴァン)』の意味の解読が始まります。
 結局は、日本におけるテロ防止のための組織、その組織の隊員をさすことがわかります。
 
 人間を描く物語性が薄いのではないか。
 
 商社内部のだれかが、誤送金事故が起きるように画策して実行した。その犯人を他人(堺雅人さん)になすりつけた。そんな話です。
 容疑者は5人います。
 水上了(みずがみ・りょう)、宇佐美哲也、長野利彦、原智彦、太田梨歩

 ときおり、もうひとりの堺雅人さんが出てきて、堺雅人さん同士で会話をします。自問自答だろうか。マンガみたい。ほかのことも含めて、内容が軽いような。
 
 パレスチナガザ地区の地下道みたいな場所が映ります。
 自衛隊の組織のことであれやこれや、長い話がありました。
 『別班(べっぱん。ヴィヴァンのことらしい)』が、日本でのテロを防いでいる。
 
 砂漠をラクダに乗って移動しているところで終わりました。
 砂嵐も来ました。
 いつのまにか、ラクダからひとりがいなくなりました。背中に乗っていたのに、移動中に転落したか、自らどこかへ姿を消したか、わかりません。

第三話
 モンゴルあたりの砂漠の風景をバックにしたロケ映像が続きます。
 誤送金に関する決算まであと7日間だそうです。
 頭で考えるのか、気持ちで考えるのか。ラクダから転落してしまった柚月薫(ゆづき・かおる)女医を救わねばなりません。

 う~む。セリフが大人(おとな)のセリフではありません。
 ロールプレイングゲームの映像を見ているようです。テレビゲームです。
 ラクダに話しかけるのは変です。
 会話をはじめ、いろいろマンガ的です。
 もう見るのはやめようかという気持ちになります。時間がムダだと。退屈な流れです。
 このドラマは、どこが良くてあんなにいい評判だったのだろう。
 宣伝が誇大だったのではなかろうか。そんな気持ちになりました。
 そういえば、自分のまわりにいる人間たちとの日常会話の雑談で、このドラマのことが話題になることもありませんでした。
 
 誤送金された億単位の大金は宝石に代えられた。

 舞台は日本、東京都内に移って、サイバー犯罪担当で、濱田岳さんが出てきました。

 サーバー室への侵入があります。
 ここ最近、大きな組織は、サーバーを置くというやりかたではなく、クラウドというものを使っているのではないかという、自分の少ないIT知識で疑問に思いました。
 
 隠れ場所として、床下の利用か。そういえば、床はそういう構造でした。床下にコンピューター関係の線を中心に、はわせてありました。あの床を何と言ったっけ? う~む。思い出せない。なんとかフロアだ…… 二重床のことだ。思い出しました。『OAフロア』だ。仕事をリタイアしてもう何年もたつので忘れていました。オフィスオートメーション、フリーアクセスフロアーのことです。事務室において、配線を収納するための二重床です。

第四話
 なんだか薄っぺらい進行です。見ていても、気持ちをドラマに没頭させることができません。
 
 少女ジャミーンの扱いは今後どうなっていくのだろうか。まだ今はわき役です。

 誤送金の陰謀が徐々に明らかになっていきます。

 人の履歴にこだわります。学歴にこだわります。若い時の空白期間(2年ぐらい)にこだわります。(特殊な訓練を受けていた期間であろうという推理のもとに)

 警察公安(テロ対策部署)の人たちがいっぱい出てきます。

 いままで、長い時間観てきて、前評判ほどおもしろくないと失望していました。なんとなく義務感でここまで見てきました。
 この第四話、あと残り30分のところで、『時(とき)』が訪れました。
 そういうことか! いっきに、爽快な(そうかいな)気分が、胸いっぱいに広がりました。胸がすーっとしました。感動しました。
 すごいなあ。おもしろい!!
 (ここにはその理由は書けません)
 たいしたもんです。
 いいドラマです。

 恐ろしい(おそろしい)話が続きます。
 SNSは、犯罪の温床(おんしょう。原因になる場所。ソーシャル・ネットワーキングサービス)ですな。
 テロの標的は、日本です。

第五話
 意外だったこととして、ドラムという外国人役の男性は、外見が太くてごついので、そのようなキャラクター(腕力が強くて暴れ者という個性。プロレスラーみたいな)だと思っていたら違いました。反対でした。優しくて強くもない。そして、セリフがないのです。スマホの翻訳機能を使用して日本語を表現します。
 今回のTVer(ティーバー)による動画配信は、第五話までしかないので、感想はここで終わりです。
 自分としては、第四話までで終わりで良かった。
 そんな気分と感想です。

 では、第五話の感想を付け足します。
 始まった映像で、出演者に、『キムラ緑子さん』のお名前を見つけました。先月、ミュージカル『トッツイ―』で、舞台にあがっておられました。オーディションの審査をされていたようなシーンを覚えています。
 
 警視庁があって、自衛隊のテロ防止組織があって、テロリストの集団がある。
 日本がテロの標的になっている。
 そこに、『復讐』がからんでくる。
 そんな構図のドラマです。

 堺雅人さんはときに、先日観ていたNHKドラマ『正直不動産』の主役山下智久さんのようになります。強い風が吹くと、山下さんは正直者になるのです。堺さんは、頭が痛くなると、しっかりさん(人物。強気の人)が出てきます。

 いいなと思ったセリフです。『お前は自分の仕事をしただけだ。(あなたに恨み(うらみ)などない)』(現実社会での仕事というものは、会社や組織から与えられた役回りを演じて、自分の役割を果たすということです。自分個人の感情や考えは抑えます(おさえます)。ときには、自分が考えている意見と反対の言動を相手にしなければならないこともあります。たいへん苦しいです。だけど、給料というお金をもらうためには、そうするしかないのです)

 バルカ共和国の警察のボスの手のひらは、事務屋さんの手のひらです。きれいで、柔らかそうで小さい。とても警察職員の手には見えません。体を使う労働者の手は、ごつくて大きいのです。

 話の筋立てが、薄っぺらい。
 脅迫で相手を従わせることが、このドラマの柱です。もういいかなという気分になりました。
 最後のほうのどんでんがえしは予想できました。

第六話~最終話(第十話 地上波の録画)
 第五話までで、自分は終わりのつもりでいましたが、第六話以降最終話まで見ることができました。
 年始に地上波で放送されたものが、テレビに録画されていました。地震騒ぎとか、羽田空港航空機衝突炎上事故とかで、録画予約を入れてあったことを忘れていました。

 されど、第六話以降の感想も、第五話までの感想と同じです。このドラマは、第四話で終わっておけば良かった。

 登場人物の皆さんは、画面映像の中で盛り上がるのですが、IT(インターネットテクノロジー)にうといわたしには何のことかわかりません。内容が、ハッカーとか、自分にとっては仕組みがわからないことです。

 第八話で、黒澤監督映画を思い出しました。七人の侍です。第九話あたりでも同じくそう思いました。

 彼らが動く動機がわかりません。人間が生きていくための主題(テーマ)が弱い。
 明確で現実的なメッセージとか、意志が伝わってきません。

 地上波録画の画面に、能登半島地震のテロップが何度も表示されます。この再放送されたドラマは、今年、1月3日あたりの放送でした。
 
 半導体の原料となる、『フローライト』を手に入れるために土地を買収する。『フローライト』は、莫大(ばくだい)な利益を生む。

 モニター:テロ組織(テント)の指示で動く人間

 山陰地方の『たたら』の話が出ます。以前、東野&岡村の旅猿という番組で、ふたりが現地を訪れたことがありました。製鉄の手段で、熱い熱を出すための設備でした。足で踏んで、空気を送る。

 砂漠を走るのは、ラジコンのミニカーで、空を飛ぶのもラジコンのヘリコプターでした。(映像では、本物のつもりです)

 なんでも殺しちゃうのね。
 拷問を加えることもあります。
 なんてひどい番組なんだという気持ちになりました。
 お茶の間で楽しむ娯楽ではありません。
 (そして、ひんぱんに、能登半島地震の情報が、画面にテロップで現れます)

 ドラマでは、過去からの経過説明がとても長い。
 なんだか、軽々しい(かるがるしい)。
 暴力ばかりです。

 最終話は、手品の(てじなの)種明かしを見るようでした。
 
 お金というものは、だれかがひとり占めしょうとすると、かなりもめます。
 ドラマでは、お金を分配する話が出ます。
 ドラマでは、この世では、お金だけが大事な世の中として現実を訴えます。
 かけひきがあります。
 策略もあります。
 言葉数が多い。
 説明に聞こえます。
 心に響きません。

 根っこは、『復讐(ふくしゅう)』か。
 自分のキャリア(出世、昇進)のために、他人を捨てる人が上位の地位にのぼっていく。

 理屈が多い。
 前置きが多い。

(ショックだったこと)
 最初は、この話は、TVer(ティーバー)で第五話まで観て、このドラマを観るのは、第五話、そこで終わり(第六話以降のTVerでの放送はないため)と思っていました。

 三年前に相次いで亡くなった高齢の義父母宅から、ふたりが見ていた録画機能付きのテレビをうちへ運んできて、居間ではない部屋で時々見ているのですが、VIVANT(ヴィヴァン)の第五話以降を年始に録画予約していたことを失念していました。

 能登半島地震とか翌日の羽田空港航空機衝突炎上事故の騒ぎで、録画予約をしたことを忘れていました。先日、テレビの録画ボタンを押してようやく思い出しました。どこかの政治家みたいに、記憶がないんですよねみたいな状態です。自分でやっておいて、覚えがないのです。政治家たちもわたしも、認知症が始まっていてもおかしくない年齢です。

 今は3月下旬で、大きな地震が起きた元旦からもう三か月が経過しようとしています。月日が経つのは早いものです。時間は淡々と確実に過ぎていきます。
 これ以上認知症みたいにならないように、頭を使って心身ともに健康で長生きしたいものです。  

2024年03月20日

出川哲朗の充電バイクの旅 2019年再放送分 山形縦断

出川哲朗の充電させてもらえませんか? 何度も観たい旅SP(2019年(令和元年)) 山形縦断 東根(ひがしね市)→米沢 TVer(ティーバー)

■行くぞ!絶景の<山形縦断>だ!■東根から米沢へと<温泉街道>105キロ!■ですがひぇ~!中居くんが<スター>すぎて地元が大フィーバーでヤバイよヤバイよSP■


 なかなかおもしろかった。
 再放送ですが、観たのは初めてです。
 2019年ですからコロナ禍前のロケです。翌年から日本におけるコロナ騒ぎが始まっています。
 山形県内を南下していくルートです。

 出だしのドタバタ騒ぎに笑いました。
 農地が広がる風景の中、中居正広さんの登場シーンがうまくいきません。
 地元の人たちも協力して、やらせの芝居を打つのですが、どうも不自然で、映像に使えません。
 土方ディレクター(ひじかたディレクター)はあいかわらずのドジで、段取りも指示もしません。グダグダです。でも、おもしろい。唯一(ゆいいつ)という個性があります。笑えます。

 バイク運転の途中、雪をかぶった『月山(がっさん)』を見ることができましたが、出川さんも中居さんも月山を知らないようです。森敦さんの芥川賞受賞作品、『月山(がっさん)』もご存じないのでしょう。

 中居正広さんは野球がうまい。キャッチャーミットをつけて、小学生ピッチャーの球を受けながらキャッチボールをしました。なかなかいい感じでした。バッティングもホームランのようなあたりで感心しました。決めゼリフみたいに、『生まれも育ちもこんな感じで……』という言葉も良かった。
 このあと、当時の小学生たちの現在が紹介されました。
 みなさん、高校一年生になられています。こどもは、成長が楽しみです。自分の孫だと、幼児のままでずっといればいいのにと思いますが、そうもいきません。自分の経験だと、ちびっこたちは、二歳半ぐらいのときの容姿がいちばんかわいい。

 中居正広さんは、さいしょのうちは、めんどくさいひとだなあという印象がありましたが、しばらくみていて、ちゃんとした人だということがわかりました。少年のような、いたずらや、わるふざけはありますが、神経質なくらいきちんとしていて、仕事がていねいです。
 中居さんが自分の欲しいものは、今はないそうです。物欲なし。金銭欲なしです。人から見られることを気にしなくて済むような自由な時間がほしいのかもしれません。

 中居さんは食事のこだわりもありません。全国チェーンの食堂でもかまいません。バス旅のえびすよしかずさんに似ています。えびすさんは、どこに行っても、その土地の名物は食べないのが基本でした。カレーとか、ハンバーグとか、スパゲティとかを注文していました。えびすさんは、魚介類の生ものは食べることができない人でした。そこがまたおもしろかった。えびすさんは、奇人変人ではありますが、根が正直な善人です。

 中居さんの行動は破天荒すぎる。(はてんこう:ふつう、やらないことをやる)。スタッフ一同からびゅーんと離れて、カメラのないところで、地元の人の家をピンポーンして、充電依頼をしてしまいます。ロケ番組として、肝心(かんじん。重要)なところの映像をとることができません。そして、中居さんは、おうちの人にひたすら、『スイマセン』を連発して頭を下げていました。
 中居さんは、年功序列にこだわるところがあって、相手が自分より年下だとわかるといばります。芸能界ってそういう世界なのか。先輩後輩に序列が厳しそうです。
 地元の人たちが出してくださる、『パインサイダー』と、『リンゴジュース』がありがたい。夏のロケのようで、気温が34℃と紹介があります。出川さんは汗だくです。

 土方さん(ひじかたさん。ディレクター)は、あいかわらずです。自分がだれで、どんな役割なのかを中居さんにいつまでたっても自己紹介しないので、中居さんに、『あなたはだれですか?』とロケの途中で、質問されてしまいます。
 土方さんを見ていると、土方さんは、あれで(仕事を)やれるのなら、自分でもやれるという自信を与えてくれる人です。土方さんは、ドジだけど、この番組には必要な人です。

 大工道具を貸してくれたおとうさん、ありがとう。すごい。大工道具セットがしゅっと出てきました。
 土方ディレクターが、充電先の家で踏んで割ってしまったウッドデッキの修繕をします。中居さんンのていねいな、のこぎりで板を切る作業に感心しました。(拍手です)
 貸してくださったおとうさんの家は、畳屋さんだと聞き、その手際(てぎわ)の良さに納得しました。

 蔵王温泉(ざおうおんせん)に向かう道は、すごい、いなか道です。
 
 途中、充電先の家で、まるで、自分の家にいるようにくつろいで、テレビの野球中継を見ている中居さんでした。
 あとで、そのお宅の娘さんたちの現在が映像に出ました。お嬢さんは、身長が34cmも伸びて、出川さんの背丈を追い抜き、161cmになったそうです。おうちは、ジンギスカンのお店をやってらっしゃるそうで、奥さんの、『よってけらっしゃーい』の山形弁に味わいがありました。

 中居さんは、行く先々で、ファンの女性たちにさわられまくります。
 旅館もいい旅館でした。
 すごい。おしぼりの上に、レモンがのせてありました。
 夜は、地元の居酒屋に行く出川さんと中居さんです。くだけています。
 なのに、土方さんのチョンボで、映像が残っていません。カメラの使い方が間違っていたそうです。(まあ、いいか)

 旅館で声をかけたアメリカ合衆国の兄弟の今が紹介されました。(すごい。氏名と住所を控えてあったのでしょう。撮影許可書への承認サインとかで)
 アメリカ人の高校生が、『ヤバイよヤバイよとか、中居さんが当時ふたりに教えた「ド・ミ・ソー(ソーは、調子がはずれた高い音)」』を連呼してくれました。
 
 その後、いっしょにおソバ屋で、お昼ご飯を食べたおばあさんの言葉が良かった。
 『結婚は、クジみたいなもんだからね(89歳のおばあさんの言葉)』
 (演者のだれかが)『(おばあさんは)当たった?』
 『当たらなかった』
 笑いました。
 土方さんは、そのおソバ屋で、ラーメンを頼んで、麺をのどにつまらせてむせていました。当地お勧めの日本そばを頼まずにラーメンを頼みます。まあ、めちゃくちゃです。おもしろい。そのお店では、牛丼セットをはじめ、どれも大盛りで、あれだけボリュームがあればだれもが満足です。
 予定調和というものがない番組です。出川さんが、この番組はひどい番組だと言います。たしか、東野&岡村の旅猿に出川さんがゲストで出演したときも、旅猿は、クソ番組だと出川さんは言っていました。
 どちらもお上品な旅番組ではありません。
 でも、まだ千鳥の旅番組である『相席食堂』よりはいいと思います。以前、相席食堂を観ていましたが、あまりにも下品なので観るのをやめました。

 中居正広さんはスターです。女子たちが大喜びです。
 
 昼間の露天風呂では、小学生の修学旅行状態のような演者たちでした。
 みなさん、歳はとっていても意識は18歳ぐらいの少年です。
 
 中居正広さんは、出川さんたちにあいさつなしで、途中で帰ってしまいました。次の仕事があるそうです。出川さんたちにはあいさつせずに内緒で帰りましたが、地元の人たちにはきちんとあいさつをして、いっしょに記念写真もとりました。(出川さんと中居さんは、翌日も別の番組でいっしょになると話していました)
 目的地の神社までゴールしていないのに、途中で帰ってしまうゲストも珍しい。
 なにか裏があるようで、ゴールの神社で米沢牛のすき焼きを食べることができると思っていたら、食べることは目的ではなかったそうです。それを聞いて、中居さんは帰ったのだろうと出川さんが推理をしていました。(米沢牛を食べるレストランがある神社がゴールということで、ゴールして、高価なすき焼きを食べるということではなかったそうです)  

2024年03月19日

死刑にいたる病(やまい) 邦画

死刑にいたる病(やまい) 邦画 2022年(令和4年) 2時間9分 動画配信サービス

 阿部サダヲさんの出る金曜夜のドラマ、『不適切にもほどがある!』を毎週楽しみにして観ています。アメリカ映画の『バックトゥザフューチャー』みたいに、昭和61年(1986年)と現在を行ったり来たりするタイムトラベルドラマです。
 先日は、同じく阿部サダヲさんが出る邦画、『シャイロックの子供たち』を観ました。なかなか良かった。同じく、『謝罪の王様』も観ました。途中首をかしげるシーンも多々ありましたが、映画全体が終わってみれば、なかなか良かった。

 こちらの映画は、阿部サダヲさんが、連続殺人鬼を演じます。17歳・18歳のまじめでおとなしく学力優秀な高校生である男女23人と、26歳の成人女性1人を殺した罪で、死刑判決を受けて服役中です。
 彼の主張があります。『罪は認めるが、最後の事件(26歳成人女性の死)は冤罪だ。(えんざいだ。自分は無実だ)。殺人犯が他にいることを証明してほしい』
 そういう内容の手紙を書いて、刑務所から知り合いの大学法学部在籍中の雅也に調査を依頼します。雅也が弁護士事務所にアルバイトとして入り、推理と調査が始まります。

 阿部サダヲさんはなんでも演じる人です。すごいなあ。いろいろな役をやるんだ。仕事は役者です。コメディもやるし、今回のような恐ろしい殺人犯の役もやります。映像の中に彼の狂気が散らばっています。阿部サダヲさんが演じる男は、一見(いっけん)心優しい善人なのですが、スイッチが入ると残虐な鬼になります。阿部サダヲさんの口調には説得力があります。自信満々です。

 人生において自分も何度か現場で体験した火葬場風景から始まります。
 映像では、雅也の祖母の葬式と火葬です。
 頼りない雅也の母親の姿があります。自分でものごとを決められません。
 雅也の父親は、Fクラスの大学に入った雅也を軽蔑しています。息子が三流大学だから恥ずかしい。
 うまくいっていない家庭です。(Fクラス大学:受験すれば合格できるという、学力の低い者でも入れる大学。「F」は、ボーダーフリー(BF)のFからきている)

 映画を観ながらこの感想を書いています。
 この映画のメッセージは何だろう。
 何を表現したいのだろう。
 
 まあ、設定と経過には、いろいろつっこみどころはありますが、これは、映画です。
 自分はつくり手の立場で映像を見るので、殺人シーンは怖く(こわく)ありません。
 監督以下スタッフがカメラをにらんで撮影している様子を想像しながら見ます。光と影を駆使して(くしして)、殺人行為の残虐さを強く描いてあります。役者はじっさいに殺されるわけではなく、殺される人物を演じています。(監督が撮影中に、『カット!』といえば、殺された役の人は生き返り、「おなかすいた~ 休憩で、なに食べる~」なんて、言っているのだと思います)
 ひどい殺し方です。この映画はひとりで観る映画です。生きている少年少女の爪をはいでから、じわりじわりと殺していきます。とうぜん叫び声が響き渡ります。
 犯人は、脳みそに異常ありです。病(やまい)です。
 ふと、思う。殺人鬼である阿部サダヲさんが演じる榛村(はいむら)は、親から虐待を受けていたのではないか。(その後、当たらずとも遠からじという展開になっていきました。なかなか自分は勘(かん)がいいとうぬぼれました)

 BLTO:ベーコン、レタス、トマト、オレンジ。なお、殺人鬼の職業は、パン職人であり、パン屋の自営業です。少年少女にパンやジュースをおまけして、手なずけて犠牲者にする手法です。けしからん奴です。

 何かしら、学歴偏重(かたよった学歴重視)の意識が、映画の底辺にあります。
 いまどきは、行かなくてもいい人まで大学に行くようになりました。
 昔は、お金がなければ、大学進学はあきらめて就職しました。
 働いて、お金を貯めてから会社を辞めて、大学に入学する人もいました。
 夜間の大学や定時制高校に行く人も多かった。
 そんな人たちが中小企業に入って、がんばってまじめに働いて、サービス残業みたいな長時間労働をがまんしてやって、日本の社会を支えていました。堅実(けんじつ。てがたく、まじめに)に働く労働者にとっては、職場が家でした。
 いまどきは、学力がなくても大学に行くのか……
 また、いらぬことを書いてしまいます。
 60歳を過ぎたら、学歴は関係ありません。義務教育だけで卒業の人でも、老後を迎えて経済的に豊かな人はいます。社会においては、学力だけで豊かになれるものではありません。本人の才能と努力、人間関係という周囲の支えがいります。老後は、本人のそれまでの人生の成果です。だれかに評価してもらうようなものでもありません。
 どうして目的がないのに、なんとなくとか、みんなが行くからとか、とりあえずという理由で大学に行くのだろう。人にもまれて働きたくないから、勉強を口実(こうじつ。理由付け)にして、労働から逃げているように見えます。資格取得など、学習目的がない大学生は、合法的な失業者です。
 ムダなお金を、大学を始めとした教育関係の法人組織に払うよりも(親のカネとか奨学金とかで)、自分が働いて稼いだお金で、自分が食べたいものを食べて、自分が着たい洋服を着て、自分が行きたいところへ旅に出たほうが、気持ちがすっきりします。
 あわせて、返済のめどがつかない借金(奨学金)はつくらないほうがいい。お金というものは、貸してもらうよりも、まずは、自分で稼ぐ(かせぐ)ものです。

 映像では、いろいろ複雑な事情が、雅也探偵の調査で、明らかになっていきます。
 
 『暗示』があります。殺人鬼は、人を操作する能力に長けているのです。(たけている。能力が高い)。人がいいとだまされます。殺人鬼のくちびるから出てくる言葉は、すべてウソだと決めつけたほうがいい。

 洋画『羊たちの沈黙』の雰囲気があります。殺人鬼の話でした。精神科医で殺人鬼の人物が出ていました。

 児童虐待の映画でした。(やっぱり)
 ふーっ。(内容が)重たいなあ。
 
 殺人鬼は、人心をつかむことがうまい。味方のようにふるまって、実は相手を、殺人の対象者候補にリストアップしている。逃げたくなったらいつでもおいでと声をかけて、殺人の餌食(えじき)にする。なんだか、最近のSNSで少女をおびきだす事件を連想させます。

 あっちもこっちも児童虐待だらけです。
 ひどいことをする親がいます。加害者が継父というパターンもあるでしょう。
 こどもの心は壊れていきます。自傷行為があります。壁土を食べます。
 なんて、暗い内容の映画だろう。救いの光が見えない。ラストで光が見えるのだろうか。
 
 幻想の世界に入っていきます。
 だれがだれを殺したのか、混乱があります。
 狂気をもった人間がいます。
 暗示と催眠術があります。病んでいる。(やんでいる)
 犯行の手法は、現実には無理です。これは、映画です。
 
 親から抑圧(よくあつ)されたこどもは、自尊心(プライド。自分が自分であることの誇り(ほこり)。自意識(自分のことは自分で決める)。自信)が低い。いたわってあげれば、こちらになつく。なついたら、利用する。そんな流れです。自己否定があるのかもしれません。虐待されたこどもは、虐待する親を責めずに、自分を責める。自分がだめだから、親が怒って自分を虐待すると考える。
 殺人鬼の言葉です。『信頼関係を築いてから、いたぶる。(おどかして、いじめぬく)。ぼくは、そういうふうにしか人と付き合えない』。そんな人と結婚したら、おおごとになります。

 まあ、つくり話です。説得力はありません。まあ、映画です。
 阿部サダヲさんは、怖い殺人鬼をじょうずに演じていました。また、殺人鬼と対等にやりあう大学生を演じた俳優さんも良かった。(改名されているようです。岡田健史さん→水上恒司さん)

 『こっち側(殺人で死刑判決を受けて服役)に来たら、もう戻れないよ』。最近簡単に殺人事件が起きます。人生でとりかえしがつかないのが、自殺と殺人です。カッとなっていらぬ行動をしてしまう前によく考えたほうがいい。自分の思いどおりにならない相手に対して、表面には出さないけれど、仕返ししてやりたいと思っている人はいます。されど、実行する人はほとんどいません。一時的な憂さ晴らしができても(うさばらし。気晴らし(きばらし))、そのあとで失うものは大きい。
 思いつめると発狂します。気持ち60%ぐらいで、そのことはあきらめるという選択肢の気持ちを40%ぐらい残しておいたほうがいい。気持ちの余裕とか、寛容です。まあいいかです。そのうちいいこともあるだろうと淡い(あわい)期待をもちます。

 ラストは、びっくりシーンなのでしょうが、わたしの心には響きませんでした。

 タイトルクレジット(映画の最後に流れる文字群)を見ていて、原作が、櫛木理宇さんであることを知りました。ホラー小説を書かれる方です。以前一冊読んだことがあります。
『寄居虫女(ヤドカリオンナ) 櫛木理宇(くしきりう) 角川書店』。以下は感想の一部です。
 読んでいる途中も、読み終えても、気持ちが晴れる内容ではありません。ある日、男児が家に迷い込む、しばらくしてその母親という女が家に入りこむ、というようにして、家を乗っ取られていく物語です。DVとか虐待とかが下地にあって、とある国のような洗脳(思考をコントロールされる)とか互いを監視し合う手法が記載されています。皆川ファミリーが崩壊していきます。けっこう恐ろしい(おそろしい)内容です。