2013年07月08日

(再読)ちいさなあなたへ アリスン・マギー

(再読)ちいさなあなたへ アリスン・マギー 主婦の友社

 ビジネスという凝縮された苦痛の時間帯から解放されるために、ゆったりと時が流れる絵本の世界に逃れる。この絵本の扉を開くと、海の見える草原の上にあおむけに寝そべる若い女性の姿がある。
 ベイビーが生まれてから成人へと育っていく過程を比喩(ひゆ、たとえ話)にしてあります。子育て経験がある人であれば、ページをめくっていると涙がにじみそうになるでしょう。文章と絵が素敵に調和しています。
 物語のなかに乱暴者はいません。落ち着きがあります。わがままな人もいません。文句ばかり言う人もいません。清らかです。あるのは、子どもとの「別れ」です。遠くからわが子を見つめるやさしい母親の瞳があります。
 後半は母親と娘が一体化します。やはり、母親はすでに亡くなっています。アリスン・マギーさんという外国の方が書いた絵本でした。いやされました。

(以下は前回読んだあとの2012年7月2日付けの感想文です。)

ちいさなあなたへ 文アリスン・マギー 絵ピーター・レイノルズ 訳なかがわちひろ 主婦の友社

 母親が母親のために読む絵本です。
 まだ生まれてまもないベイビーとママとのおはなしです。赤ちゃんのなまえはわかりませんが女の子です。
 本の題名は英語では「Someday(いつのひか)」となっています。
 わたしは、このお母さんはすでに亡くなっていると判断しました。彼女は子どもさんを抱きながら額縁に飾ってある写真のなかから話しかけているのです。「ちいさなあなたへ」の主人公はおかあさんです。胸にじんと迫る文章がいい。顔かたちは違おうと、日本人でも外国人でも感じること、考えることは同じです。作者はアメリカの方です。
 人生の有様(ありよう)が、うまく抽象化され比喩的(ひゆ)として表現されています。


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